「何を話していたのだ？」

何を話していたと言われても。

「リリアを配下にするための渉だ」

「なぜだ、なぜリリアを配下にする必要がある？」

なぜと言われても。

「リリアが慈魔王だから」

「なぜそれを。私もさっき教えてもらったばかりだと言うのに」

予想してたけど面倒くさい。

「それを知れるスキルがあるんだよ」

「むぅ、お前、いや、お前達は一何者なのだ」

「俺とフィートのことか？俺達は、使命を果たそうとするただの魔王だよ」

「使命か、その使命を聞かせてもらってもいいか？」

どうしようか、使命が２つ、願いが１つ。

……あの使命だけ教えるか。

「お前は知ってるか？全ての魔王に課せられた使命を」

それっぽく言ってみた。

「なに？」

お、食いついてる食いついてる。

「そもそもこの世界の魔王は神の1柱、邪神によって生み出された。その目的は何だと思う？自分が死ぬためだ。生きすぎたせいで死にたくなってしまった。俺は哀れな末路だと思うよ」

「……つまりそれが我々魔王に課せられた使命だと。邪神がどれ程生きてきたのかは知らないが、なくとも私がそう思ったことはない。だが、お前はどうしてその魔王を配下にするのだ？」

「俺が魔神になるための條件だからだ」

「魔神になるために魔王の力をするか。それ以上の力は必要ないと思うのだがな」

「邪神殺すために全て消したら意味無いだろ」

「それもそうか」

「それよりもそろそろ戻るぞ」

「そうだな」

よし、使命１つ分の説明で済んだ。