《高校生は蛇になる》106話 鳥ノ食事ト滅ビル都市

どこまでも続く青空。その空を一羽の鳥が飛んでいた。

地面には、一筋の、何者かがそこを通った跡が殘されている。

その跡は、その跡の主が、一直線に木を薙ぎ倒して進んだことを、明確に表している。

「クルルル」

その鳥は、腹を空かせていた。

遠くに、巨大な壁で囲まれた何かが見えた。

「クルッ」

その鳥は、あの様な場所には、大量の食料が有ることを知っていた。

もしこれが、鳥の追い求める蛇だったとしたら、近づこうともしなかっただろう。

事実、地面に殘された跡は、どこかへ一直線に続いているのだから。

だが、その鳥は違った。

その鳥にとって、一匹の主である蛇と、その蛇が友好的関係を結ぼうとする者以外は、全て食料なのだから。

「クルルウッ」

その鳥は、巨大な壁に向かって飛んでいく。

だが、壁の中をあとしで覗き見れると言うところで、弾や、魔法や、矢が飛んできた。

しかし、鳥はその全てを避けると、上空から中を覗き見た。

「クルウッ」

鳥は、予想通りたくさんの食料が有ったことに喜んだ。

そして――

――その日、難攻不落の、最強とまで謳われた城塞都市は、たったの數十分のに滅んだ。

人の死すらない、ただの焼け野原と化して。

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