《高校生は蛇になる》146話 深奧

「何だ?」

その聲に答える音は無い。それもそのはず、ここは世界の深奧、地中の奧深くに有る場所なのだから。

「力の一部が……消されたのか?」

聲の主は、自の力の一つ、氷結山に有る氷結ノ魔が消された事をじ取った。それも、本來なら再生するはずが、再生せず、文字通り消されたのだ。

聲の主は、その事に驚愕を覚えた。と同時に、かつて無い期待をじた。

「氷結山はザーズを送り出した地だ。やってくれたか、ザーズよ。我の頼みに答えられたのか、ザーズよ! 我はもう諦めていた。そんな我に期待をくれるのか、ザーズよ‼ 謝する。だから、この期待を、現実のにしてくれ」

聲の主は、心の底から歓喜し、心の底から期待し、心の底から謝した。そして、心の底から希した。

「我を殺してくれ。ザーズが願いを託した、未だ見ぬ者よ」

聲の主は、自分を殺せる可能の有る、ここに近付く強大な気配に、思い馳せた。

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