フードの男の話。

彼が説明するには、レベル上げの帰りだったらしい。

普段、師匠と慕ってる人を別れて2、3分後くらいの事。

さっきまで、モンスターと戦っていた場所で、再び結界が張られていくの気がついてとんぼ返りをした。

そこで、自分の師匠が、何者かに襲われているの目撃した。

全が黒づくめの服裝。　顔は、派手な仮面をしており隠していた。

男は、師匠に挨拶をするかのように近づいて行き、油斷していた師匠をナイフのような武で一突き。

目の前で行われた行為が理解できず、男が去って行くまでけなかった。

男は最後、こちらを振り返り笑った。仮面の下からでもわかるほど、歪んだ笑い方だったと‥‥‥。

フードの男と師匠。

僕と晴人のような関係だろうか？

用意された資料を読みながら、そんな事を考えてしまった。

この場にいる全員が何か思うことがあるらしく、黙って、それぞれが考えごとをしてるようだ。

「仮面。何かのスキルかもしれないな」

車多香の発言で沈黙が破られる。

あくまで、ここに書かれていることが事実ならと付け足し、フードの男を見據える。

だが、フードの男は何も喋らなければ、何もかない。

「この男の信ぴょうは、私が保証するわ。コイツの師匠とは個人的な知り合いだったから」

艶子の言葉に香は納得してない様子だが、それでも簡単に引き下がった。

「劇場型犯罪というのでしょうか？派手な格好をしてたり、目撃者をワザと殘すあたり、異常をじますね」

次は佐々木さんの発言だった。し嫌そうな顔で、溜息混じりだった。

佐々木さんの言いたいことはわかる。

犯人。殺人鬼。サイコパス。プレイヤーキラー。

そんな漠然としたイメージだった犯人が実際に人を殺す様子を知った。

僕らが、どうこうできる相手なのだろうか？

再び沈黙が支配している。

「この件と関係あるかわからないけど、最近おかしな事が続いている事があるわ」

沈黙に包まれた空気を変えるためか、司會役の艶子が言う。

「アンデッド系モンスターの分布に変化が起こっている。今までは墓場付近が主な出現ポイントだったはずが、今ではこう」

艶子は地図を取り出し、円を書く。

それは、人通りの多い場所に集中していた。

「どうやらアンデッドを導してる奴がいるみたい」

アンデッドを導？できるの？そんなこと？

「アンデッド系モンスターって言うのは特殊なモンスターなんや」

僕の疑問を察したのか、晴人は説明を始めた。