「僕は勝ちを確信しているのですよ。それを貴方達にも分かってもらおうと説明してるのですよ。わかりやすくね」

蒼井明はおどけて見せている。

「もう、貴方達は積んでいるんですよ。僕としては賢志さんのスキル強奪を優先したかったのですが

それも、もう後回しにしましょう。このフィールドで僕が死ねば、二人が力盡きて、倒れるまで、挑み続けれるのですから

そう、別に僕が死ぬ方法は、貴方たちに倒されなくてもいいのです

自ら、この場で命を絶ってみせれば、この語は完結するのですからね」

狂気をめた笑い。

「お前は人間であるという事すら捨ててまで不老不死になりたいんか？」

晴人は怒鳴るような聲を出す。

しかし―――

「そうですね。そのために賢志くんのスキルなんですよ」

蒼井明は靜かに言葉を繋ぐ。

「西田健一の研究にはモンスターを人間に近づける方法も完させていたのでしょ？」

僕は、瞬時にあのの姿が思い出す。

モンスターでありながら、限りなく人間に近づき、そして―――

そして西田健一と死を選んだ。

「確かにモンスター化する事によって不老不死になるのは抵抗がある。

けれども、人間とモンスターを使い分けできたらどうですか？

普段は、この夢の世界で不老不死として生き、暇を持て余したら人間として、そこら辺の町を徘徊して楽しむ。

嗚呼、まるで自分が神になったような生活が約束されるわけですよ」

それは、とても素敵な事だと思いませんか？

そう問われ、僕の心に何かが浮かび上がってくる。

言葉にできない不快。

「そんな事で、そんな事のために、お前は！？」

僕は大地を蹴る。手にはショートソード。

僕と蒼井明の間合いは０となる。

腕から伝わるのは、まぎれもない手ごたえ。

「思っていたよりも愚かでしたね。結局は怒りにを任せ、自ら敗北を選ぶ。そんな人間なのですね」

蒼井明が呟いたのは、勝利宣言。

自らの死を引き換えに、自らのみを葉える。

それを今、し遂げたのだ。

だから、僕は―――

確信した勝利へ冷水をぶっかける。

「最後に聞いておく。お前の計畫は、お前の獨斷であり、北川幸二は関與していない。そうだろう？」

「―――ッ！？何を？今更？」

勝利を確信し、悅にっていたのだろう。

それが、このタイミングでの質問。

その意味がわからず揺を隠しきれていない。

それが伝わってきた。