《3人の勇者と俺の語》29章 砂漠の旅
次の街バルテントスへの移のためにいろいろと準備をした。
一番大変だったのはラクダに乗ることであった。
砂漠なので馬車といっても実際は駱駝車だ。
それにいざという時のために駱駝に全員が乗れないといけない、
先輩冒険者であるカレンさんからの忠告もあり、
全員で訓練をすることになった、
3人はあっという間に乗りこなしていた、駱駝商の人も驚いていた。
僕は……生活魔法の使役を使うことでやっとのことで乗る事ができた。
ある程度指示も口頭で聞いてくれる。
慣れてくると可らしい顔している。
練習の後は必ず全にブラッシングをしてあげる。
最初は大きく怖かったけど、今ではブラシを持つと走った目で催促してくれるほどだ……これ絶対マッサージスキル駱駝にも効いてるよね。
1週間も練習しているとカレンさんからも合格がいただけた。
余談だが用の干し草や野菜なども僕が用意すると味しくなるようだった。どういう原理だ。
そんなこんなで、旅の準備も無事出來た。
たとえ大量の荷だろうがアイテムボックス持ちが5人。異常事態だよね。
駱駝車も無事に用意。暑さ対策にホロはしっかりした高級品にした。
まぁ、生活魔法使うけどね。
食事も僕がいっぱい宿の調理場で作っておいて、
それをアイテムボックスから出すだけだ。
水もオアシスの水を浄化してアイテムボックスへ、
シャワーも購してアイテムボックスから出せば、どこでも浴室~~の完。
魔法って最高だね!!
冷暖房完備のキャンピングカーで移するのと対して変わらん。
もっと言ってしまえば、クウの時空魔法でテレポートも出來る。
テレポートは空間魔法かと思ったら時空魔法だった。
もしや10になったらタイムリープとか出來るのかね?
実際にポイントすれば行き來できるから、進んだらポイントして宿に戻る。
を繰り返したっていいわけだ。
旅の雰囲気臺無しだよ。
魔法って最高!
準備が整い出発の朝。
シスターや町長、たくさんの町の人に見送られて出発する。
ついでに何度か宴をやった時に料理もバレました。
それからなんとかして料理を食べようとたくさんの人があの手この手を使ってきた。今後は本當に気をつけよう。
砂漠の旅は予想通り快適だった。
強すぎる日差しは闇魔法で抑える。
馬車周囲は生活魔法で快適な溫度だ。
たまに暇つぶし的にサンドワームやらを倒して戦闘訓練もする。
カレンさんは戦闘中は本當にS級冒険者なんだと心した。
移中ずっとしそうな目で僕を見ることさえなければ尊敬もするんだけど、カレンさん見た目だけは一番好みなのにさぁ……でも、めっちゃ盡くしてくれて、なんて言うかこんな綺麗で年上の人が僕の前で……うん、やめておこう。旅は長い。
ああ、4人とはローテーションになった。
とかもあるからあんまり守られてない。
僕の正気を奪ったバイアングの実、隠す意味が無いからってことでリクから教えてもらった。その実を効能をいじって、持続力、回復力抜群それでいて正気は失わない実の生産に功した。數年後にはサラフの特産品になるだろう。
その実もたくさん確保してあり、幾多の戦場で活躍してくれた。これからもたくさん活躍してくれることだろう。
砂漠を順調に進んでいた、その平穏はクウの言葉で破られた。
「ワタ兄、あっちに複數の反応。なんか戦っているっぽい」
「我が友ウィンディーネ風の聲を伝えて……
ワタル様どうやら冒険者が砂蟻と戦中のようです」
「砂蟻?」
「集団だとなかなかに厄介な敵です。人も食べます」
「よし、取り敢えず助けよ。そっちに向って!」
リクが手綱を作して馬車をその方向へ向ける。
「リク様、戦闘が見えたらそこからは徒歩で向かいましょう、
駱駝が被害に合う可能があります」
カレンさんは全員様付けらしい、もう気にしてないと3人娘は言っているんだけど、ケジメだそうだ。
「そしたら私は駱駝を見てます、弓と魔法で援護いたします」
「頼んだカレンさん」
「ハァハァ、ワタル様恐れ多い、でも頼んだ……頼んだ……ハァハァ」
これさえなければねぇ……
戦場を確認する、ああ、馬車を引く駱駝はもうやられている。
取り敢えず、4人の人が蟻と戦っている。
砂蟻デケェ!
50cmから1mくらいの頭が大きい蟻が結構な數いる。
カシャカシャと口を鳴らせながら次から次へと冒険者達に跳びかかっている。
剣と盾を構えているガタイのしっかりとした男、かなり鋭い槍を駆使しているの戦士、それとメイスを振り回しているローブを纏うスキンヘッドの筋骨隆々とした男、最後が魔法を使って息も絶え絶えな。みんな20代前半ぐらいに見える。
「不味いな魔法使いの人が限界だな、クウ頼む。カイは魔法で取り敢えず戦況をひっくり返そう、リクはどんどん數減らしていこう!」
皆指示に頷いてく。
僕も必死に風魔法で加速して戦場へ向かう。
「危ない!」
まだクウも到達していないけど魔法使いに3匹が一気に襲いかかっている、
あれは間に合わないか!?
ヒュン
風切音と蟻が弾けるのは同時だった、
カレンさんと冒険者達は數百メートルは離れていると思う、
砂煙の中でいてるって程度なんだけど、
しかも、3匹が同時に弾けた。これが神弓……
あの殘念仕様がなければS級なんだよねぇ……
よし、クウも合流出來た、カイも魔法でかなりの數の蟻を薙ぎ払っている。
リクも合流した、殘った蟻を殲滅していく。
僕いらなかった……
「ハァハァ……ゼェ……た、助け、ハァハァに來ました……」
僕は満創痍だ……
「ありがとう! 助かった!!」
筋骨隆々のスキンヘッドの人が僕の手をブンブンと振って喜んでいる。
ちょっとが浮いています。
「よ、良かったですぅ、ま、間に合ってぇ」
「ちょっとバリオ、やり過ぎ」
このスキンヘッド人がリーダーでバリオさん、モンク。
剣と盾で果敢に戦っていた人はルガージさん、剣士。バリオさんの弟。
バリオさんを止めてくれたのは槍使いの、セニアさん、槍士。
魔力切れでやられそうになっていたのがアリーシさん、魔法使い。
今はアリーシさんは泣きつかれて寢ている。
パーティメンバーはあと2人居て、レンジャーのポルコさん。
そしてアリーシさんの彼氏だった重剣士のマッシュさん。
最初にポルコさんが突然現れた砂蟻に囲まれてしまって、
それを助けようとしたマッシュさんも……
本當に運悪く砂蟻の巣の直ぐ側を通ってしまったみたいだ。
近くに開いていた巣には大量の泥水を流し込んで処分しておいた。
街道の近くにこんなのがあっては危険だからね。
生知はかなり難しい魔法で、消費魔力も索敵範囲も普通なら狹い。
クウが特別なだけだ。でもあると無いとでは雲泥の差なので、
生知ができる冒険者は國家の下で働いたりする。
カレンさんも霊を利用して似たようなことが出來る。
取り敢えず移せる荷は移して馬車は廃棄した。
マジックボックス持ちなことを凄く驚いていた。
本當は塔の噂を聞いてサラスへ行くつもりだったのだけど、
こうなっては仕方がないのでバルテントスへ引き返すというので、
同乗を申し出た。
「重ね重ね、本當にありがとう。この恩は一生忘れない」
今は火を起こし野営地を作った。
食事は僕が作るわけには行かないのでカイが用意してくれた。
バリオさん達一行は食事に大層喜んでくれた、
こんなところでこんな上等な食事はやはり稀有だそうだ。
バリオさんは見た目通り育會系で話していて気持ちが良かった。
「ポルコもマッシュも俺がパーティを組んでからずっと一緒だ。
俺らサウソレスの大巖、初めての死者なんだ……」
焚き火を眺めながらバリオさんは寂しそうにそうつぶやいた。
「マッシュは人が良くてな、自分が大怪我をしても守る相手が無事なら心の底から嬉しそうに、そこにアリーシは惚れていた。その人の良さが襲われたポルコを助けるために単騎先行しすぎたんだろうなぁ……」
殘念ながらポルコさんもマッシュさんもは殘っていなかった。
雑食の蟻に……裝備さえも……
「アリーシは街に戻ったら冒険者を辭めるだろうな」
セニアさんがそう続ける。
「仕方ないだろうな、止めることは出來ないさ」
ルガージさんも悲しそうにそうつぶやき銅製のカップに口をつける。
「ワタル様、アリーシさんが目を覚ましました」
一応念の為にカレンさんにアリーシさんの様子を霊に見守ってもらっておいた、最初の取りし方に不安を覚えたから。
「……あのまま、死ねたらよかったのに……」
やはり、アリーシさんにとってマッシュさんの死はけれることが出來ないようだ……
「アリーシ!! あんた、せっかく助けてもらって!」
パァン
セニアさんが怒りをわにするがその前にアリーシさんの頬を叩く音が響く。
「アリーシ、マッシュの死を犬死にするつもりか」
ルガージさんだった。
「……ううっ、マッシュ……」
辛いな……冒険をしていればこういうことに今後巡りあう可能はある。
もし、3人娘やカレンさんが倒れた時、僕は毅然としていられるだろうか?
恵まれた環境で今まで戦っていたので、
この當たり前の人が死ぬという冒険者をすこし楽観視していた。
巻き込まれたとはいえ、僕は自分でこの世界で生きていくことを選んだ。
改めて覚悟と決意を固めないといけない。
今回の出會いはたくさんのことを教えてくれて、考えさせてくれた。
代で見張りをしながら夜は更けていく、靜かに。
天井の星空は今は優しく冒険者一行を照らしてくれている。
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