《転生先は現人神の神様》48 アトランティス帝國と新たな種族

夜まではもうちょい時間があるが……セザール君に頼んでくるかなぁ?

なくとも中央4大國には知っていて貰わないとね? できれば認めてくれると楽だな。

とりあえず伝える事は……。

中央4大國の更に中央、四季の森・聖域の森と言われる森を占領する事。

脅威となる魔獣や魔も1人で排除済みである事。

未開の地を1人ですべて排除した為、森全を所する……と言うか文句は言わせない事。

既に森の中央付近は開拓済みであり、自分と霊達の為に環境が整えられている事。

基本的に個人の庭とするが、人が住み著くようならその際は『國』という扱いにし、獨裁政治でルナフェリアが治める事。

開拓されている城壁る際には、土地特有の條件に同意しないとることすら許されない事。

なお、森に無斷で手を加える、橫取りしようものなら叩き潰させていただく。

的な事もほんのりと最後にれておく。

これらの事を用意していた1枚の紙に書き、殘り3枚にコピーする。

そして同じく用意していた橫れタイプの封筒にれ、用意していた國璽こくじ……の様なで封をする。

これらはファーサイスで見かけたのだ。一目で分かるようにちゃんとそういうのがあるのだ。よって、用意しておいた。現狀では私であるという印でしか無いが。

この紙と封筒には霊達が描かれており、國璽的なは封蝋が不要で魔法的な封がされる。

國璽のマークは、浮いた狀態で翼を広げ手を差しべる神とその周囲を8人の霊が漂っているだ。それぞれの枠だけ霊に合わせたになっている。

なかなか良いができたと自負したいところだが、これモデル自分だし、ぶっちゃけ何とも言えない。しかしこういうのは分かりやすく、真似出來ないじゃないと意味がないので、気にしないことにする。國じゃないから國章何かねぇし!

この手紙を4大國に渡さないといけないわけだが……ファーサイスは私が直接渡せばいい。

テクノスはセザール君に頼むという方法が一応ある。

問題は他の2國でマーストとアエストだが……どうすっかなー。

私からの手紙なら見るかなぁ? 収穫祭のパーティーに王族関係いたし、インパクトは十分だった自信はあるので、よもや忘れられてるなんてことはあるまい……。

しかし転移で侵して渡すわけにもいくまい? となると、城の門にいる下っ端騎士に渡す必要があるんだが……不安でならない。

まあ、とりあえずファーサイスとセザール君に渡しておくか。

「ということで、よろしく頼むよセザール君」

「とりあえずこの手紙を國王様にお渡しすればいいのですね?」

「ええ、それなりに重要な事だから渡しておいてね」

「分かりました」

「じゃあ私はファーサイスの方に同じ手紙を渡してくるわ」

セザール君は魔眼持ちである。ただの手紙という事は分かっているだろう。私の正も知っている訳だし、多無理してでも屆けてくれる事でしょう。屆かないなら屆かないで別にいいと言えばいいのだが……。できれば渡してしいものだ。

「おや、ルナフェリア様」

「國王様いる?」

「ええ、今は宰相様と王太子様もおりますが……」

「その2人なら問題ないわね」

「では々お待ちを」

近衛騎士が中に問いかけ、許可が出たのでいつもの執務室にる。

「今日は重要な案件です」

「お、おう。そうなのか」

容はこの手紙に纏めました」

「ほう?」

宰相さんと王太子には視線の方で軽く挨拶をして、王様と話し例の手紙を渡す。

興味深そうに封蝋を眺めた後……。

「どう開けるんだ?」

「……あー、開けようと思ってれてみて」

「ふむ」

封蝋に王がれるとふわっと浮かび上がり、そのまま消える。

そのまま中を取り出し、スラスラと読み進めていった。

そして、読み終わった手紙を宰相へと渡した。

「ふーむ。場所を変えたのか」

霊達があそこが良いって言うから変えたのよ」

霊達のために作る言ってたし、霊達の要を聞くのは當然か」

「そうね。最初は人類も來るだろうし避けようと思ったんだけど、霊達からすれば対して関係ないから」

ふむ……と呟いて考え始める王様。

読み終わった宰相は王太子へと手紙を渡す。

「なるほど、北の聖域ですか……」

「脅威が無くなったと言うのは我々からしたら嬉しい限りだが、何か問題はあるか?」

「とりあえず気になるのは……」

「ああ、水については心配しなくていいわよ。ちゃんと水源のチェックをウンディーネにしてもらって確認済みだし、何の問題もないわ」

「そうでしたか。侵略についてはもう、されたらお手上げなので置いておくとしましょう……」

「うむ、そうだな」

侵略なんてしませんよ? こちらからする必要が一切無いし。

領土も森がまだ余ってる、鉱山資源もダンジョンにある。もダンジョンから取れる。野菜も霊達に任せれば季節関係なく採れるだろう。

むしろ、どちらかと言えばこっちが侵略される側だ。間違いない。

「新しい易路となり得るでしょうか?」

「通過することを許してもらえるのなら、なり得るかと」

王太子と宰相さんがそんな事を言ってちらっとこちらを見てくる。

「別に通ることぐらいは構わないわ。條件さえ飲むならね」

「そう言えばこの、土地特有の條件とは?」

うちにる際の條件を説明している時に思い出した。そう言えば地味に重要な件が抜けていたな。

霊や果実、果樹だけじゃなく魔晶石にもお止ですわ。

あれ実は力源として土地に使用しているんだ。主に下水道に使われる水の浄化などに。

上水道、まあ水道は湧き水そのままでいいが、下水側を垂れ流す訳にはいかんのだ。という事で、土地で気づいたら生されている魔晶石を使用した。

流石にファーサイスに流れる川に合流させるのもどうかと思ったので、場所的に水に困ることもないし、焼卻処分だ。それらの力に魔晶石を使用し、土地全の水回りを解決させた。

という事で、魔晶石にお止令も追加だ。

魔晶石は特異點でしか見られない特有の魔石の一種だ。つまり非常に高価。ブリュンヒルデが言うには聖域の果実より高いらしいのだ。

ただし、消費を考えると食べればすぐ無くなる果実の方が金にはなる。

「ふむ、なるほどな。しかし止言っても採るやつはいるだろう?」

霊達にボコられたいなら好きにすればいい。ボロ雑巾になった所を犯罪奴隷にしてこき使わせてもらうわ。ボロ雑巾で済めばの話だけど」

「ああ、霊達がくのか……」

「魔晶石は兎も角、果実は霊達が育てている訳だしね。霊達が丹込めて作ったを盜もうってんだから、そりゃくわよね」

「確かにな……」

「……渉すれば聖域の果実が正規ルートで手にるようになるんですかね?」

「ふむ、どうなんだ?」

「うーん……」

どうだろうか? 正直果実は余っていると言えば余っている。

霊達もパクパク食べているが、口が小さい分食べるペースは正直そこまで早くはないんだ。

我々もいくら味しかろうが、同じの食べてりゃ飽きる。だから々変えながら食べているが……収穫ペースが農家真っ青の速度だ。

しかもジェシカやエブリンは果実が持つ水分により即ノックアウトされる。案外腹に溜まるのだ。

しかし、霊達の數が數だ。ペースが遅かろうが數の暴力により消費量自はなかなかの

私に霊達が持ってきてくれるのと、霊達が消費しきれなかったを貰っているのが現狀。

結論として……。

「売ることは可能だが、當然量は限られる。霊達が消費しきれず、私に回ってきた分なら売ってもいいかな。最初から私にあげる分を売るのは霊達に悪いし」

「ほう、ほうほう。これは良いことを聞いた」

「ちなみに、ファーサイスにある私が作った聖域より、新しい引越し先の果実の方が味しい」

「まじか!」

「まじまじ。私が作った聖域は結界によりマナ濃度を上げた場所。それに比べ新しい引越し先は特異點による天然。更に土と水の品質も含めて結構味が変わった。はいサンプル」

「おお!」

國王が食べるために人を呼んだらブリュンヒルデがやって來た。

「やあ、ブリュンヒルデ。貴も食べてみなさい」

ブリュンヒルデはうちにいたため、ファーサイスにある聖域で採れた果実は結構食べている。違いが分かるです。

いやまあ、前の果実も"ストレージ"にっているから、それ出して食べ比べればいいだけだが。

ブリュンヒルデに渡された果実は、皮を剝く時點で大量の果を滴らせていた。その量にブリュンヒルデが目を丸くしていた。手がベトベトである。

そうなんだよ、これなんとかならんかね。手がやばいし、何より勿無いのだよ。

『創造神様ー?』

『なぁにぃー?』

『解ナイフあるじゃないですか。あれ果実には使えませんよね?』

『果実は対象外ねー。何、れてしいの?』

霊達の育てた果実、普通にナイフとかで切ると勿無いんですよね……』

『じゃあ対象にれてあげるから、私に捧げ、お供えよろしくね?』

『えっ? 何がしいんです? と言うか、どうやって?』

霊達の作った果実で良いわよ? 採れるやつ全種類1個ずつね。方法は……どうしましょうかね……。貴の"ストレージ"に私の人形放り込んでおくから、その前に果実置いて?』

『人形……まあ、分かりました』

世界に再び創造神様の神力が通過する。所謂『変化の時』だが、正直これに気づくのは同じ神々か、霊達だけだ。人類には分からんのだ。

人類の中では『変化の時は數百年に1回』と言われているが、人類が気づいてないだけで、それなりの頻度でパッチが來ているのである。

今回も解ナイフに果実が対象にっただけの変化である。

ナイフはステータスリングとのリンクが可能で、ステータスリングからナイフの設定ができる。

よって、リングの確認をして早速試すとしよう。

皿と新しい果実をおもむろに取り出し、果実を更に乗せた狀態で解ナイフをぷすり。

ちなみにこの解ナイフ、アーティファクトで刃の部分が半明なのだ。ナイフが刺さったところが傷つかない素敵仕様。

刺さったナイフから果実にが走り、ぽこっと分かれる。

梨が芯と皮、が八等分に分かれ、果は一切出てない狀態で皿に広がった。

「おお、素晴らしい」

「えっ、解ナイフ果実に効果ありましたっけ……」

「ブリュンヒルデが皮剝いてる間に創造神様に頼んでみた。言ってみるもんね」

「左様ですか……私もできますかね?」

「解ナイフの設定に果実枠あるでしょう?」

ブリュンヒルデはいそいそとリングを確認して、解ナイフを取り出し切りかけの果実にぷすりとするが、効果なかった。

何かしそうな顔でこちらを見るので、"ストレージ"から果実を渡してあげる。

それにぷすりとすると、が走りぽこっと分かれた。

「おおー、一回手付けるとダメなようですね」

「そのようね」

「これは後で他の者達に広めましょう。宜しいですか?」

「良いわよ」

「うーむ、味いな!」

何でもう食ってるんですかねぇ……。

まあ、いいか。その辺りは宰相達に任せるとして……"ストレージ"に手を突っ込みガサゴソ……。

……スッと取り出すと、可くデフォルメされた創造神様が、こたつにりテーブルに頭を乗せているが出てきた。

「い、威厳がねぇ……緩すぎるでしょうこれは……とは私も言えないか……?」

「……ん? なんだ、それは」

こちらに気づいた王様が聞いてくるが、言って良いものか……? 威厳は大丈夫か? まあ確かに? 私好みではあるが。好きだよこういう小。でも、モデルが創造神様でこれはどうなの?

裏は……凄い作り込みだな。うわ、こたつのコードまである。

と言うかこれなんと言ったか……ああ、ねんどろいどだったか? 々でかい気はするが。

とは言え、取り外したりできないようだが……。いやまあ、こたつだけ殘ってて創造神様がどっかいった!? という現象がおきないからその方が良いけど。

スカート……亜空間だと!? 一昔前のゲームか!?

いや、正直安心したけどさ。

おっと、お決まりとはいえ線してしまったな。

「まあ……特殊な魔道……?」

「魔道なのか……?」

「試してみようかとね」

テーブルの上に創造神様のねんどろいどを置いて、果実を取り出す。

えっと……前に置けだったか? これの前って言うと創造神様の向かい側か?

……あ、違うんですかねぇ。

まさかとは思うが……このこたつのサイズって……。

こたつの上に置いてみる。微妙に創造神様の顔面に果実がグリグリされている気がするが、気づかなかった事にしよう。

あっ、果実が消えた。

「む? 消えたぞ?」

『おおっ、來た!』

「ふむ……ちゃんと行ったようだ」

「もしかして転送裝置なのか!?」

「そうとも言えるわねぇ……送り先があれだけど……」

ついでに、以前作った文字化けしてたあれ置いてみよう。

……よし、消えた。

『うわ、なんか來た……ああ、これか』

『折角なんで処分しといてください』

『はいはい』

創造神様なら完全抹消できるだろうしな……。例の神力使って作った謎質……。

「なあ、そのサイズの買うとしたらいくらになる? 手紙とか送れれば最高なんだが?」

「んん? ああ、殘念ながら正確には『転送裝置の様な』なんだ」

「むむ?」

「こんな見た目ですが、神の一種でね……」

と言うと、全員がガン見をした。

扱い的にはアーティファクトではなく、神になるのだ。まあ、創造神様の元へ転送するだからな。間違ってもセラフィーナとかには渡せんよ。

あの年齢の子に渡したら間違いなく『ただの玩』だろう。石とか上に置いてみろ? 石が創造神様の所に行くんだぞ? 怒られるわ。

それはそうと、殘りの果実をこたつに置いていく。

置かれた果実からどんどん送れられていった。

「どこに消えてるんだ?」

「創造神様の所」

「……は?」

「創造神様の所。簡単に言えば捧げ、お供え? このくつろいでるのが創造神様だから」

「……まじ?」

「マジ」

そしてやっぱりガン見した。

「ああ、ちなみに一般向け? としては、私の土地にあるダンジョン。その口に創造神様の等大立像があるわ。これはどう考えても私用だから、ちゃめっ気出したんでしょう」

「立像があるのか」

「見る?」

「ほう、折角だし見てみたいな」

"ゲート"を屋……神殿の外に繋ぐ。折角だから土地も見せておこう。

「「「「おぉ……」」」」

やって來たのは王様、王太子、宰相、ブリュンヒルデの4人……ではなく、數人の近衛騎士もいる。

霊の數が凄いな……」

「これはしいですね……」

「そう言えば前々から気になっていたのだが、霊様と言った方が良いのか、霊と言っても良いのか……」

「どっちでも問題は無いわ。霊(笑)とかやらない限りはね」

思いっきり鼻で笑いながら霊と言ったら、ヴルカンとシルヴェストル、更にグラースまで顔に突っ込んできた。

「……私が言うとこうなる」

引き剝がしながらそう伝え、「私以外だと保証はしない」と言っておいた。

4人の顔が引き攣っていたが、まあ馬鹿にされればなんだろうがムカつくだろう。

霊達は世界で言えば上位存在もいいところだ。ドラゴンとて霊には勝てんよ。霊ならまだしも、霊となると無理だ。霊王だったもんならフルボッコにされるだろうよ。

まあ、そもそも戦闘になること自があり得ないのだが。人類よりドラゴンの方がそういう所は弁える。いやむしろ、人類こそが弁えないと言った方が良いか。

この世界での存在ピラミッド的なは、神である私を頂點に霊、ドラゴンと続くが……食連鎖で言うと竜種がトップになるな。

神と霊は本來食事不要だからな、そういう意味ではピラミッド外だ。

「……これが家か?」

王様が後ろの建を見て言うが、殘念ながらそれはダンジョンだ。ちょっと現実離れしたような神的な雰囲気だが、ダンジョンだ。ちなみに冒険者ギルド本部の予定である。

「……冒険者ギルド本部?」

「ああ、流石にまだ報はってない?」

王様がちらっと宰相を見るが、宰相は橫に振る。

まあ、ベリアドース遠いしな。報収集として間違いなく送り込んではいるだろう。大國だもの。

とは言え、電話などという便利なは無いからな。"念話テレパス"も中継が必要だろう。しかもあれ上級に位置するしな。《無屬》人気ないらしいし。使い手はないらしい。

これからは変わるかもしれんが。

「【速報】ベリアドース大國、冒険者を追い出す」

「は?」

「え?」

王太子とブリュンヒルデは無言だったが、唖然としている。

「冗談だろう? 冗談だよな?」

「軽く魔眼でちら見したじ、それなりに前から計畫してたっぽいよ?」

「……まじかよ」

ちなみにガン見してないのはどうでもいいからだ。『ふーん』で終わった。

冒険者ギルド本部のギルドマスターが言うには、正直中央に來れて嬉しい限りらしい。いやだって、各ギルド本部のマスター達で話し合いする時、冒険者ギルドだけ超遠いからね。大変だし面倒。

各ギルド本部が中央に揃うんだから々と楽できるようだ。

「いや、そう言えばそんな報を軽く聞き流したような……?」

「言われてみると、全員で笑ってスルーした気がしますね……。あれは確か7年ぐらい……?」

「ううーむ……荒れそうだな。遠いとは言え大國だ。しばらく警戒しておくか」

「そうですね……」

「まあ、中行くわよ」

「お、おう」

4人を連れて創造神殿へとり、正面の大階段の左側にある通路を進んでいく。

し進むと禮拝堂の様な所になっており、創造神様の立像と、床には魔法陣がある。

そして連れてきた全員が、創造神様の立像に目を奪われていた。

まあ、分からなくはないが。

あれマジモンのだよね、神力持っちゃってるし。

そういう意味でも『これ良いのか?』って思ったんだが……作ったのが本人だし。

ただでさえ出來が良いのに、神力まで持っちゃってるからやたら目を引くんだ。

立像の存在がやばい。

じっくり眺めた後、ファーサイスの執務室へと帰る。

「そう言えばもうすぐ年越しな訳だが、城のパーティー來るか?」

「あー、年越しパーティーあるんだ?」

「30日は基本家族達と過ごす。1日は仕事場で同僚達と過ごすから我々は城でパーティー。2日は他國の者達も來てパーティーだな」

「なるほどねぇ……。となると、30日はこっちで過ごして、1日に引っ越して向こうで過ごし、2日は城かしらねぇ」

「2日目のパーティーだが立場はどうする?」

「んー? ああ、中央のにするかってことね」

「うむ、だがその場合名前考えておいてくれよ?」

「やっぱり國として名前考えた方が楽か……」

「そうだな」

國の……名前……。ううーん? 前世の神話とかから持ってくるか?

ヴァルハラは……國とかじゃなくて宮殿だったか。響は好きだが意味は戦死者のなんかだったはずだしちょっとな……。

アースガルズ、アースガルドやニヴルヘイム何かがゲームでよく聞いたか。

いっそユグドラシルとかどうだろうか? 世界樹。神木あるし?

アトランティスなんかもあったか。國をアトランティス、王都? をアクロポリスとかだろうか。

「ううーむ」

やはり意味まで考えるとダメだな。名前の響だけで決めるべきか、こういうのは。

「あれ、そう言えば……國の名前ってもしかして私の名前に付くんじゃ……?」

「ああ、まあそう呼ばれるだろうな」

「…………」

ないわー。

ルナフェリアの後ろにヴァルハラとかアースガルズとか、ないわー。

「別に嫌なら嫌で問題ないけどな」

「あ、そうなんだ?」

「うむ。『王がいる』と言うのが重要であって、名前は別にな」

「要は『王と言う責任を取る者がいればいい』ということか」

「そうなるな。約束したはずなのに『知りません』では困るのだ」

「法國は宗教國家として、帝國と王國の違いは?」

「特に違いは無く、どちらを名乗るか程度じゃなかったか?」

「ああ、そんなもんなんだ。どっちにしようかねぇ……」

「ルナフェリア王陛下、ルナフェリア帝陛下だな」

「國王陛下、王陛下、皇帝陛下、帝陛下?」

「うむ。そうだな。まあ、公の場じゃなければ普通に陛下とか呼ばれるだけだ」

ふむ、分かりやすくていい。

えっと……【稱號】にあるのは[霊神都の帝]か。じゃあ、帝國でいいかな。

國の名前をアトランティス。そして、神都アクロポリスにしようか。

島ではなく森だが、地上の楽園的な意味でアトランティス。

アクロポリスは……一応、微妙に、ちょっとだけ、周囲よりは高い位置にあるし? 誤差だけどな。まあ、ファーサイスに向かう川がある時點で分かる通り微妙に丘と言えなくもない。

どうせこの世界じゃアトランティスやアクロポリスと言ったところで分からんのだ、問題ない。

前世と同じところから來た迷い人も、よもや本神が治めてるとは夢にも思わんだろ。全然関係ない月の神だが。

月の都とかしようにも、この世界橫文字なんだもん。ちょっとねぇ。すすき何か生えてねぇよ? そう言えば何で月と言えばすすきなんだろうな。……まあ、いいか。

とりあえず……。

「國の名前はアトランティス。そして、神都アクロポリスにしようと思う」

「ほう、神都ねぇ。まあ、神木もあるし、治めてるのが本だし問題ないか?」

「法國がうるさそうではありますが……」

「確かにな」

「そもそも教會とかれるつもり無いし、その時點でうるさそうよね」

「あー、そうだな」

「そもそも霊という信仰すべき対象が漂ってるんだから不要よね」

「そう言われると、そうだな。しかもうちとは違って神都全で見れるのか」

今までほぼ見ることのなかった霊達を普通に見ることができるようになる訳だ。エルフやドワーフは種族特として見えていたが。

その後もなんやかんや話してファーサイス経由でアエストとマーストにお手紙配達を頼む。

土地で採れる魔晶石と果実の値段をある程度決めておき、後は多させるぐらいだろう。

この2つを売ってるだけで、私自金に困ることは無さそうだ。問題は國の運営だな。

正直冒険者達が主だな。ダンジョン潛って貰わんとね。

ファーサイスの西にあるダンサウェスト小國にダンジョンがあるんだが、あの小國人族……まあ人間だな。それ以外は種族差別が酷いらしく正直ダンジョンの旨味を活かせていない。

ダンジョンとは危険と隣り合わせだが資源の寶庫だ。魔素材とダンジョンによっては鉱石などが産出される。

冒険者達に潛ってもらい、資源を持ってきてもらう。それでお金がき冒険者達もお金を落としていく。冒険者達が命懸けというところはあれだがウハウハだ。

しかし、種族差別している所に人が集まる訳もなく、全然活かせていない國がダンサウェスト小國だ。例え他種族の奴隷を放り込んだところで正直効率は悪い。

潛る者がいない、ないとダンジョンの危険は一気に上がり、ダンジョンから外へ溢れ出る可能すらある。

まあ、殘念な國は放っておこう。他國より自國だ。

うちのダンジョンは創造神様お手製だ。逆流の心配がなく、ダンジョンに魔が溢れかえる事もなく、非常に安定している。

ぶっちゃけリアルなダンジョンより、ゲームで言うダンジョンをイメージした方が近い。なお、命懸けなのは変わらない模様。

「ああ、そうそう。易路だけれど……」

「うむ?」

「テクノスとファーサイス、アエストとマーストの行き來は、當然中央を突っ切るうちを経由した方が早くなる」

「まあ、そうだろうな」

「ただ、マーストとファーサイスはどっこいどっこい。アエストとファーサイスはうちを経由した方が早い。テクノスに関してはどっちもどっこいどっこいかしらね」

「ふむ……。安全で言えば、アクロポリスを経由した方が良さそうだな」

「そうなりますね。今のところ東の森も脅威はありませんが、今後が分かりませんからね」

「ああ、ファーサイスとうちの移に船も考えているんだけど」

「川をそのまま使うのか」

「ええ、その川の上流が湖になっててね。そこは船著き場として使えるようにしてあるのよ」

「ほう、もうしてあるのか」

易に使えるだろうと思ってね。使わない手は無いでしょう?」

「まあ、そうだな。しかしうちとの取引か」

「確実にそっちが喜んでする取引があるのよね。うちのダンジョンはスパイスやハーブと言った各種香辛料が採れる」

ダンジョンから採ってきた各種香辛料の小瓶をぽんぽん出していく。

胡椒はもちろん、オリーブにバニラ。唐辛子やパセリ、ローレルやローズマリーといったまで。正直コンプリートしてるんじゃないか? って數あった。あのダンジョン頭おかしい。と言うか、真面目に考えたら頭おかしくなる。生態どうなってんだ。

ただ塩は無かったし、砂糖はサトウキビだったから……流石に加工しろという事らしい。

木に実がなっていて、割ると砂糖が出てきます……とかだったら笑ったんだけど殘念。

ああ、生姜やワサビなんかもあったぞ。流石に見つけた時は『ん!?』ってなったけど、別に困るもんじゃないしスルーしといた。無いよりはあった方が良いよ、うん。

森だからはちみつなんかもあったな……まあ、そのうちカレー作ろうと思う。

ホワイトシチューはファーサイスの人気料理だったが、我が國ではカレーにしようと思う。問題はブレンドだがな! 流石に配分知らないわ。

「え、こんなに採れるのか!?」

「うちは冒険者達がダンジョンから採ってきたこれらで、そっちは野菜ね?」

「……え、まじ?」

「まじまじ」

ちらっと國王が宰相の方を見るが、中にいる全員がコクコクと縦に振っていた。

まあ、詳しい話はもうし後だ。冒険者達が安定して持って帰ってくる様にならないとな。

「さて、話し込んでしまったわ。帰るとするわ。そろそろギルドの方から"テレパス"來そうだし」

「ああ、分かった。易の話よろしくな!」

「はいはい、冒険者達次第よ」

農國であるファーサイスからしたら香辛料はから手が出る程しいだろう。料理の幅が広がるだろうからな。料理人が狂喜舞の食べる側も歓喜だ。

とりあえず、先程出した大量の香辛料達はそのまま置いてきた。ご自由にお使い下さい。

無くなったら……売ってやろう! お試しサンプルセットの様なもんだ。しけりゃくれてやる! 金持って來い。

「あ、おかえりなさい」

「ただいま」

さて、後は冒険者ギルド組を待つだけか? と思ったんだが、グノームが話しかけてきた。

「ルナ様」

「どうしたの?」

々見てしいものが」

「ふーん、見ましょうか」

「こっちです」

グノームに連れられて神木の方向へ進んでいき、何やら雑草の様なの側で止まる。

「これです」

「ふぅん……」

草の側にしゃがみ、おもむろにその草を摑んでスポッと引っこ抜くと……。

目と目が合うー……。

「………………」

「………………」

瞬間……。

「びええええええええ」

泣き出した。

「………………」

スポッとに置くとピタッと泣き止み、モゾモゾして元通りになった。

何か既視が……なんだろう……。

………………あっ! ピク○ンだ!

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