《転生先は現人神の神様》54 騎士達の選択

テクノスに行き生産ギルド支部をうちに置かないかという話を持ち込み、この際だから商業ギルドにも持ち込むかとマーストにも行き勧

話を纏めて後は向こうの準備を待つだけと、のんびり過ごそうとした時……。

「ルナ様ー?」

「どうしたの、シルヴェストル」

「何かすぐ西の方で戦ってるって」

「すぐ西の方?」

私の土地となっている場所……つまり森に誰かしられば結界で分かる。

西側からはそれがないはずだから、なくともうちの外か。

む……? ファーサイスにあげた馬車じゃないか。

むむむ……? なんだこれ……私が政にを出している間に何があった?

ブリュンヒルデまでいるし……馬車の中は……ふむ……? ふむ……。

これは、いた方が良さそうだな。

となると……って待て! お前それはっ!

―――助けられん。

「くそっ!」

目の前にあるテーブルに苛立ちを、拳をぶつける。

ルナフェリアの、神の拳で思いっきり毆られたテーブルは周囲に轟音を響かせ砕け散った。

直接拳をけたテーブルは原型を留めず、上に乗っていたですら辛うじて元が分かる程度で、地面にはテーブルよりし大きい軽いクレーターを殘していた。

「どうかしましたか!?」

ジェシカとエブリンが丁度こちらに來るタイミングだったのは運が良かっただろう。飛び散った破片と衝撃で無傷では無かっただろうから。

マハやアストレートはこの程度ではびくともしない。

「…………おっと、私としたことがに當たるなんてはしたない」

テーブルを毆った時の衝撃で後ろに飛んでった椅子を戻し、その椅子にを投げ出しながらジェシカの問に答える。

「私にも人だった名殘があっただけさ……」

「人だった……名殘……?」

「ブリュンヒルデが死んだ」

「「えっ!?」」

「……全く、服の側に仕込まれちゃ助けられんよ」

「あの人が死ぬって……側近ですよ!? いったい何が……」

「簡単に言うと、西のアエスト大國……そこで反があったようね。あそこにはハンネス殿下……ファーサイス第2王子ね。その迎えに行ったら巻き込まれた」

話を聞いたジェシカとエブリンは言葉もない。

々思うことはあるけれど、ルナ様がそういうのだからそうなんだろうと。

「……とりあえず、客人が來るわ。貴達はギルドの方で良いわよ」

「第2王子が來られるのですよね?」

「そうだけれど、貴達が向こうにいない方があれでしょう。オートマタがいるからなんとかなるわ」

渋々歩いて行くジェシカとエブリンを見送りつつ、行に移る。

とりあえず馬車の方は……前に"ゲート"出して西門に繋げばいいか。

それと、報収集だが……王都の方……これは酷いな。

とは言え騎士優勢か。そのうち収まるだろう。

聖魔布は……回収しておくか。ステータスリングはそのままだな。

にしても、他人の為に命を懸けるか……。そうできることではないぞ。

「見事護りきった騎士達に祝杯を……」

君達の願いは私が引き継ごう。安心して逝くが良い。

◇◇◇◇

「っ……! あれは……!」

「どうした! あれは……?」

「し、師匠の"ゲート"です!」

様々な強化によって疾走する馬車の前方、そこに白く輝く大きな門が出現していた。よく見ると門のサイドには霊達と思われる達が描かれている。

ファーサイスの騎士達は見覚えがある……と言うか見たら早々忘れるではない。

門の近くまで來たところで速度を落とし、門の奧を観察する。

追っ手がないことは確認済みだ。

"ゲート"の奧に見えるのは黒いずっしりとした巨大な壁と門。

壁には何やらのラインが複雑にれており、門の先には沢山の霊が漂っているのが見え、巨大な木も目にる。

々薄暗いようだが、何やらが天から降り注ぎ、周囲を照らすという、非常に幻想的な景が目前に広がっていた。

「うん、間違いなく師匠のところでしょう」

殘っていたファーサイス騎士全員が間違いないと言うため、ぞろぞろと"ゲート"をくぐった。

そして先程は気が付かなかったが、門の向こう側に12歳ほどの侍服を來た者が立っている事に気づく。

そちらに顔を向けると、綺麗な禮を返されたが口は開かない。

門を通ろうとすると直接頭に條件がってきたので驚くが、同意した者から抜けていく。全員が抜けたところで漸く侍服を著たものが口を開いた。

「ようこそ。アトランティスの神都、アクロポリスへ。私はマイスターに《使役魔法》で制作された自人形オートマタです。連れてくるよう言われたのでご案致します」

「オート……マタ?」

魔法に詳しい魔法師団の者は"ゲート"を見て安心したのかぶっ倒れている。

つまり、解説役不在であった。

そこで戦闘侍が口を開いた。

「えーっと……確か《人形魔法》の一種で……分かりやすく言うとゴーレムに近い……でしたか?」

「そうなります。マイスターの所までそれなりに距離がありますので、馬車でどうぞ」

門を通る際に降りてしまった馬車を持ってきて乗り込み、オートマタの後を追っていく。

ちなみにオートマタは馬車に乗らず走っていた。馬車が普通に進むスピードで。

オートマタに先導されることしばらく、恐らく中心であろう場所に到著した。

そこそこの大きさの屋敷と巨大な木が直ぐ側に見える。

木を見上げ唖然とするが、オートマタが聲をかけた事によりき出し、屋敷……ではなく、裏へと向かっていく。

された先で目にしたものは……。

周囲を漂う大量の霊達と、かなり広い花畑を飛び回ったり、空中で手を取り合ってくるくるダンスしているピクシー達を背景に、優雅にティータイムと灑落込んでいた人形の様なと、背後に微だにせず佇む凜とした騎士だった。

その景に一行は目を奪われていた。

「マイスター、お連れ致しました」

「ええ、ご苦労様。その人を屋敷に寢かせてきて」

「はい」

騎士の一人が背負ってきた魔法師団のをオートマタがけ取り、屋敷へと向かっていく。

「ようこそ、我が土地へ。わた……わらわ……ああ、もう良いや。私の名はルナフェリア。この國の帝よ。他の者達は収穫祭で會ったけれど、ハンネス殿下と會うのは初めてね。々遭ったようだけれど安心して休むと良いわ」

速攻一人稱で躓いたルナフェリア相手に、目をパチクリしていたハンネス殿下。

だが、12歳とは言え立派な王族。

「突然申し訳ありません、ルナフェリア陛下。そしてありがとうございます」

「構わないわ。攻め込んできたら私が潰すからゆっくりなさい。まあ、ブリュンヒルデ達が全て片付けたようだけれどね……」

「っ! 彼らは!?」

軽くを乗り出しながら聞いてくるハンネス殿下に黙って首を振るルナフェリア。

それに瞳が揺れるが、己の行を恥じた。

「申し訳ありません……」

「気にしないで良いわ。落ち込むなとも、泣くなとも言う気は無いけれど、最終的にはを張りなさい。彼らは立派だった……そうでしょう?」

「……はい。彼らは我が國の誇りです」

「そうね……。國のため、誰かのために命を懸ける。誰でもできる事じゃない。口では言っていても実際にするものがどれ程いるか……」

「そう……ですね……」

「とりあえず座りなさい。落ち著くような……そうね、ハーブティーにしようかしら?」

果実と同じように霊と妖の育てた最高級品。

それを帰ってきたオートマタに渡してれてもらう。自分でれても良いが、使わないと作った意味がない。オートマタは機械に近いから素材の狀態を記録して、それぞれ適した溫度なども覚えていくので味しくれられるし、問題はない。

……いい加減名前付けてやらんとなぁ。

他の者達も……同じテーブルだとあれなので、別のを用意……"ストレージ"から引っ張り出しそっちに座らせた。

霊と妖の育てた果実と茶葉でのティータイムだ。値段を考えてはいけない。

「さて、すぐに國に帰した方が良いかしら?」

「そう……ですね。報告したいですし、できるだけ早く戻りたいですね……」

「まあ、そうよね。飲んで落ち著いたようだし、帰すとしましょうか。ファーサイスは城に繋ぐとして……他の人達はどこがいいかしら?」

「我々は―――」

ルナフェリアの"ゲート"で各國へと送られた。

ぶっ倒れた魔法師団の者は屋敷で寢ているが。彼は起きたら帰す事にする。

流石に叩き起こすのもあれだろう。

◇◇◇◇

ここは……どこでしょうか……。

私は…………ああ、そうでした。確かに自したはずですが……?

「おい、いつまでボケッとしてるんだ。後ろだ後ろ」

「……!?」

突然聲をかけられ後ろに振り向いたらそこには……。

「あーあ、お前さんまで來ちまったのかー。殿下は無事なんだろうな?」

學園に殘ったベテラン騎士達や、王都に殘った隊長達が……座っていました。

勢揃いです。ええ、全員集合ですよ……という事は皆さんも……。

「おいこら、殿下は?」

やれやれ、急かしますね……。

「無事に決まってるじゃないですか」

「お前さんは本來側にいなきゃならないはずだが?」

「アースドレイクが召喚されたので足止めのために降りたのですよ」

「そいつぁまた……あいつは?」

「私の方が早かったのでそこはなんとも……」

と思った時、橫に見慣れた男が現れました。

「……おや? おやおや?」

「ああ、來やがったか……」

「おや、全員集合ですか? ブリュンヒルデ、貴が殘した者は全て私が片付けておきましたよ、ド派手にね」

「そうですか、では?」

「待ち伏せがいない限り、大丈夫でしょう」

「ふふふ、そうですか。それはようございました」

ここにいる1人を除いて、騎士達は笑顔を浮かべていた。

しかとやりきった……と。

そして先程から非常に気になる、目を引く方へと意識を向けます。

「貴様はもしかして……」

「貴の想像通りよ、ブリュンヒルデ・ディーボルト」

やはり……そうでしたか。

あの方と似た雰囲気を……いえ、あの方より更に洗練された雰囲気を纏ったお方。

創造神様……ですね。

黙って頭を垂れましょう。我々に許されるのはそれだけでしょうから。

「頭を上げなさい。他の者達にも言ったけど、あまり気にしないわ」

……ルナフェリア様もあまり気にしない方でしたね。そういうなのでしょうか?

しかしこれは私の気持ちの現われでもあるので……そういう意味なら不快を與えない限りはやるべきでしょうか。

「まあ、良いけれど……。話をしましょう。貴方達の今後を決める大事な話を」

「今後……ですか?」

「そうよ。……ああ、その前にその子は分かっているようだけど、私の事をルナは創造神と呼ぶ、創造と破壊を司る神よ。別の呼び方は……創世神かしら? どっちでもいいわ」

私はルナフェリア様から聞いてはいたので、驚きはありません。お會いできたと言う驚きの方が大きいですが……騎士達は唖然としてますね。

「お前……知ってたのか?」

「ルナフェリア様の所にいる時にしだけお聞きしたのですよ。こうしてお會いできるとは思いませんでしたが……」

「ああ、そうか。そう言えば一時期師匠の所にいたんだったか……」

「はい」

々顔を引き攣らせつつ、お迎え時の隊長が聞いてきました。

そうですよ、ルナフェリア様の所にいたのはかな自慢なんですから。正直あの2人が羨ましい限りですが、既に王家の方々にお仕えしておりましたからね……。

「貴方達の選択肢は2つ。1つはこのまま廻へと還り、終わらせる。もう1つは主をルナに変え、眷屬として生まれ変わる」

転生……できるのですか? ルナフェリア様にお仕えする事ができる……と?

しかし問題は……。

「主を変える……ですか……。確かに師匠の下に付くのもやりがいがありそうですが……今まで王家に仕えていた、裏切りにはならないものか……」

そうです。問題はそこです。

我々は長らく王家に、ファーサイスと言う國に仕えておりました。

特に私はそれなりに重要な報も……おや? 喋ろうが喋らなかろうがルナフェリア様相手では関係ないのでは?

「當然選択肢を與えたのだから、選ぶのは貴方達よ。主を変えたくない、このまま終える事をむなら廻へと還りなさい。貴方達の選択肢はその2つしか無いわ。本來はここへは來れず、廻直行が普通。何故貴方達をここへ呼べたかと言うと、貴方達がルナと流があったから。そして貴方達の忠誠心を見た。だから私は貴方達に問う。割り切れるか……と」

「うむむ……」

流石に、皆さん考えるようですね。まあ、當然ですが。

本來主を変えるなど『ありえない』と言い切れます。問われたら憤るでしょうね。

本來ならば……しかし今回の場合は……割り切れるか……ですか。

とは言え、このチャンスを逃す訳にはいきませんよね。

「おっと、そうそう。貴方達が師匠と呼んでいるルナだけど。正は私が送り出した月の神だからね」

ああ、そう言えばここのメンバーでは知っているのは私だけですか。

ちらっとベテランの隊長が見てきましたが、ニッコリしておきましょう。これで察するでしょう。

ついでに魔眼の事も教えた方が良いかもしれませんね……。信頼できる仲間と言うのはいるに越したことはありませんし……。

々話し合いといきましょうか。

「まあ正直、師匠の下に付くのはやぶさかではない。問題はな……かっこつけて殘ったのに、どんな顔をして會えと?」

「「「あー……」」」

あー、かっこつけてましたねぇ……。とは言えですよ。

「大半がここにいるのですから、別に良いのでは? 全員似たようなものですよ」

「「「確かに……」」」

「むしろ誰がいないんだ?」

「私の部下である馬を強化してた者と……若者4人ほどでは?」

「後は私の同期の戦闘侍とかですね」

「……別に良いか。さて、その前にだ。このまま、達を抱いたまま眠りたい奴もいるだろう? ちゃんと言っとけよ」

そうですね。今後がかかっているのですから、重要です。

そんな中、1人が手を上げました。

「おう、廻行きか?」

「……正直迷っています。今の達を抱いたまま終わりたいとも思いますし、まだ皆と誰かに仕えるのも良いとも……」

「もうしちゃんと、説明をしてあげるわね」

1.廻へと還る場合。

は既に死んでいるので、魂としての死を迎える。

記憶を完全に消され、再構築。

來世が人類とは限らないが、そもそもここでの會話も、何もかも覚えていないし、今までと同じような知能を持つかも分からない。既にそれは君達とは言え無い。

簡単に言えば、ここでの會話が無かった事になって死ぬよってだけ。

2.ルナの眷屬として地上に降りる場合。

立場的にはルナの頭の上に陣取っているシロニャンと同じ。

男はエインヘリヤル。はワルキューレになってもらう。

尚、転生なので別を含め見た目の変更は可能だが、ルナと同じ無型、もしくは無型となる。

そして壽命が無くなるため、こちらを選ぶなら覚悟するように。

「つまり、ずっと仕える覚悟がないなら大人しく廻を選ぶのをお勧めするわ。まあ、慣れると時間なんか些細な事になるけれど……こちらとしても面倒事は避けたいので、無難なのは1ね」

ふむ……。ワルキューレと言う種族になるのでしょうか。

気になるのは……。

「見た目はどのぐらい変えられるのでしょうか?」

「変えようと思えばいくらでも?」

「制限なし……ですか?」

「転生だからねぇ……元のはもう無いし、そうなるわね」

「……変更が可能と言うことは変えない事も可能ですか?」

「可能よ。あくまでも元の……生前のを真似ただけどね」

「私の……殘ってないと思いますが、それでも?」

「問題ないわ。……これでしょう?」

何やら作したと思ったら、すぐ私の前に見慣れた自分が映っていました。

私はあまり変えたくなかったので、安心しました。

その時、騎士の1人が決めたようです。

「私は……廻に還ろうと思います」

「そう、分かったわ。最後の挨拶ぐらいはしていきなさい」

「申し訳ありません。ありがとうございます」

「謝る必要は無いわ」

「すまない皆。俺は……このまま終わっておこうと思うんだ」

「気にすんな。お前が自分で決めた事だ。どうこう言うつもりはねぇよ」

「そうだな。ただ、あえて言うなら……お疲れさん。お前との仕事は楽しかったぜ?」

「そういうこと言うのは止めてくださいよ。殘りたくなってしまうでしょう」

「「「はっはっは!」」」

1つの目標……『王家をお護りする』そのただ1つの目標の為に日々訓練し、生きてきた者達。同僚は同じ志を持ち、掲げる者達。

私は1人で、置いてきてしまいましたので、々羨ましくもじます。

とは言え、生きているのですからそれで良いとしましょうか。一緒に死ぬことは無かった。私はそちらを喜ぶことにしましょう。

他にも何人か廻へと還る事にするようです。

數で言えば半數ほど。そして私を含めた殘った半數は、『割り切れた』者達です。

正直私はそれ程気にしていません。

ルナフェリア様のことはそれなりに存じております。結構……ルナフェリア様はファーサイスがお気にりですからね。我々が行くことも多いでしょうし。

流石に立場が変わるので以前のようにとはいきませんが、それでも構いません。見守ることは許してもらえるでしょうから。

強いて言うなら壽命が無くなるという事に不安がありますが……逆に言えばずっとお仕えできるのですから、悪くないでしょう。

彼らの家族への伝言を頼まれてしまいました。

まあ、それぐらいなら構わないでしょう。我々も知っていますからね。

「それじゃあ、お疲れ様」

創造神様により、廻へ還る者達が薄れるように消えていきました。

お別れですね。お疲れ様でした……。

「……さて、殘った貴方達は行くのね?」

「はい」

「では、これで自分達の外見を決めなさい」

全員の前にの板が表示され、生前の自分が表示されました。

これで見た目を弄れるようです。

何人かノリノリで弄くり回して遊んでいますね……。

グリグリ弄ってみると確かに楽しいですが……。

「……今後下手したら數萬年お世話になる見た目だからね? 面白半分でやると後悔するわよ」

「「「…………」」」

創造神様の一言により、一瞬で真顔になり真面目に考え始めたようです。

私は特に変える予定が無いんですよねぇ……いえ、折角ですしもうし整えて置きましょう。ルナフェリア様のおそばにいるのですからね。

恥ずかしくない程度にはしておかないといけません……。

ただ、そのためにはどうすれば……?

「……これでどう?」

私の前にあったの板が、別の板に弾かれていきました……。

れ替わった方を見ると……。

「おお……」

「私やルナを見た時、なんか違和じるでしょう? 何かが違うと。それはね、完全な左右対稱なの。人間……いや、生は微妙に左右対稱じゃないのよ。數ミリぐらいズレていたりね。それが非常に作りを出し、見た時に微かな違和じさせる。右下の方に左右対稱オプションあるから、試してみなさい」

「「「おおおお」」」

「あまり変えたくないけど、全く変えないのもつまらない……って場合は、左右対稱にするなり、目のや髪のを変えてみると良いわ。だいぶ印象が変わるから。後は敢えて見た目年齢を弄る。若くしてみたり、多年取ってみたり」

再び弄り始めた騎士達ですが、私はこれでいいですかね……。

「あれ、そう言えば師匠はだよな……となると、何人か騎士いた方が良いのか?」

「「「えっ?」」」

ベテランの隊長がぼそっと弾を投下しました……。

「ブリュンヒルデは……侍だろう?」

「そうですね。私としてはその予定ですが」

「だよな。となると俺らも騎士として何人か付ける訳だろ? いくら師匠が1番強いとは言え、誰も付けないのはあれだよな?」

「そうですね……。ファーサイスでも王妃様や王様は騎士が主な擔當……」

「だよな……。近衛と言う立場になれる騎士はないが、それでもいる所にはいるからな。誰かが型になれば、腕に問題はあるまい?」

「それ以外が々問題しかないでしょう……」

隊長に的確な突っ込みを放つ、魔法師団である。

全くですね。問題しかないでしょう……だって……。

「客人の……例えばファーサイスがアトランティスに行った場合、王妃様や王様の護衛を擔當することになるんですよ? 下手したらお風呂やエステなどにも」

「「「あっ」」」

「大丈夫よ。なんて無いから、見てもなんとも思わないわ」

「「「元男としてはそれはそれで複雑な……」」」

「……ルナはそんな事気にもしてなかったけど」

「「「えっ!?」」」

創造神様からも弾が投下されたようです。私は知っていますが。

「ああ、貴しか知らないのか。そうか、神ってことすら知らなかったものね。ルナは転生者で、元6番世界で生きていたお爺ちゃんよ。貴方達の世界は10番世界になるわね」

「「「師匠、元男ですか!? あれで!?」」」

「私が仕込みました」

えっへん。

「「「お前の仕業かぁ!」」」

「はっ、そう言えば最初の方は確かに……?」

「言われてみるとそうだったような……?」

「王となったのですから、口調も仕込みましょうかね……フフフフ」

「「「うわぁ……(師匠も厄介なのに目を付けられたなぁ)」」」

どういうのが似合うでしょうかね……。

「お前なら型でも違和ないんじゃないか?」

「それは口調で言ってますね? 貴方達とてこれぐらいできるでしょう」

「そりゃ元貴族だし? できるけど、お前みたいに常用はしてないぞ」

「私はもう癖のようなものですからねぇ……」

「ちょっとキツイじの人にしようぜ? 間違いなく似合う」

「「「うんうん」」」

「他人事だと思って貴方達は……」

うーん……?

「いっそ皆さん型になれば良いのでは?」

「「「なんてことを言うんだ!!!」」」

「隊長がとか冗談じゃない!」

「んだとてめぇ! なる気はねぇがそう言われるとムカつくんだよ!」

「なる気ないならいいじゃないですか!」

「男型で中的な見た目にしたら? 裝もできますよ、的な」

「「「…………なるほど」」」

創造神様より新たな選択肢が與えられました。

「潛任務とかにも使えるか?」

「ああ、それは無理ね。神の眷屬よ? 流石に目立ちすぎるわ」

「…………」

「シロニャン、ハリネズミだけどあれでしょう?」

「「「確かに……」」」

確かにシロニャン様、結構目立つと言うか、無意識に目が行くんですよねー。

ルナフェリア様と同じでそこだけ切り離されているというか……。

「あれ、それ意味ないんじゃ……」

「……逆に、何人型がいればいい?」

「……最低2人か? できれば4人でローテーション」

「ブリュンヒルデを抜いたとして、殘っているのは10人……」

「つまり2分隊いるわけだから、1分隊を型に……」

「あ、じゃあお前らだわ」

「「「えーっ!!」」」

「俺らベテラン勢、つまりおっさん達。お前ら……俺らになってしいか?」

「「「ぐっ……」」」

説得力ありますねぇ……。

ベテラン組とそれ以外では子ぐらいの差がありますからね……。

そして、ベテラン組でも魔法師団の人は側で隊長格でしょうね。

「よろしく!」

「……はぁ」

予想通り肩をポンポンと笑顔で言われた魔法師団の方。諦めたようですね。

そして型になる者達の見た目を考える祭りにりました。

その祭りに創造神様まで混じっているんですよ。聞いていた通りノリが良いと言うかなんというか……。

そして、どのぐらい経ったのか分かりませんが、決まったようですよ。

ワルキューレが6、エインヘリヤルが5の11人ですね。

エインヘリヤル側はお迎え時の隊長が、ワルキューレ側は魔法師団だった方が。

私は侍なので彼らとはまた別ですね。

1、騎士5、男騎士5と言うわけです。

「うん、では地上に送るわ」

「「「はい!」」」

さあ、地上へと戻りましょう……。

◇◇◇◇

ああ、やれやれな年越しだったな。

異世界初めての年越しが、葬儀だったやつおる?

30日1日と葬儀で、2日目はパーティーを普通にやるようだ。

まあ、他國からも來るからな。

商業ギルド、生産ギルドのれは終わった。

商業ギルドに家を建てていい場所のメモは渡したし、後は勝手に作っていくだろう。明日はファーサイスの城に行かなきゃだな。

その前に引っ越しを完全に終わらせるか。

ベアテをこっちに連れてきて、向こうのを全部撤去するだけだが。

「ベアテ、引っ越しよ」

「ああ、主様。準備はできてます」

"ゲート"でベアテを移。後は土地を更地に戻して、自分も撤収。

これで終わりだ。

さて、これで予定は片付いたな……何をするか。

おや、神力? 何も聞いてないが、何か変わるのかな?

いや、これは……んん!?

『何を……してるのかな、君達は……』

『創造神様からルナフェリア様の眷屬にならないかと言われまして』

『私、一切聞いてないんだけど!?』

『という事で、我ら元ファーサイスの者達ですが、よろしくお願いします』

『まあ、拒否する理由は無いけれど……その5人は?』

『元近衛騎士ですよ?』

『…………あー、そういう。まあ、いいでしょう……ってきなさい』

『畏まりました』

11人の者達が裏庭へとやって來た。

雰囲気は全員だいぶ変わっているが、見慣れた顔が1人、一応元が分かる顔が5人、誰だお前が5人だ。

「ブリュンヒルデや男達はいいとして……君達は隨分と変わったな……?」

「バリエーションかでしょう? 私は我関せずと無視しました」

「まあ、私はいいのだけれどね……君達、名前はどうする?」

「私は元のままで構いません」

「「「我々も元のままで」」」

「「「変えてください!」」」

「……でしょうね」

ブリュンヒルデ、男騎士5人はそのまま、組を変更だな。

今から契約して……シロニャンを考えると、パーティー前には起きそうかな。

「それじゃあ、眷屬契約をしましょうか」

「「「はっ!」」」

 ブリュンヒルデ

騎士 エインヘリヤル隊

隊長 フリードリヒ

副長 マクシミリアン

ヴィーラント

アルベルト

ヘンドリック

騎士 ワルキューレ隊

隊長 ベルへルミナ

副長 イザベル

エルザ

ディアナ

ローゼ

「最適化よ。部屋に送るから大人しく寢てなさい」

ふむ……多賑やかになりそうだな。彼らには共通の姓でも與えるか?

まあ、君達の事は歓迎しよう。優秀なことは知っている。

にしても……。

あー、……文しい。

それとこれとは話が別だ。

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