《転生先は現人神の神様》56 の再會?

馬車? ねぇよ、そんなもん。この世界広いんだよ。何日かかると……。

全員飛べるので飛んでいきます。

……そのうち騎士達と空中戦でもしよう。

『さて、我が土地に住んでる諸君! 私は新年祭に行ってくるわ。そこで大々的に紹介されるでしょうから、今後忙しくなると思うけれどよろしく。ついでに帰ってきたら北東のギルド地區を弄ろうと思ってるからそれもよろしく。的にはギルド通り的な大通りを作る予定。予定図は各ギルドロビーに張り出されてるだろうから、気になる者は確認しとくように。以上!』

アクロポリス全へと拡散されている、放送的なである。

ついでに政治もフルオープンで行く予定だ。

私との政治的な話は全て拡散してやる。私が『何故、そのような判斷をしたのか』土地に住むからには知っていても問題はあるまい。

変な噂を流されて民達がられるのも面倒だからな。

もし私の判斷より良い意見があれば採用するし、私の判斷が気にらないなら出て行けば良いのだ。

そもそもり口のセキュリティーゲートで散々脅しかけてるから、住むのは自己責任である。むしろ正直言えば、人類がいない方が楽なんだけど。

まあ、今頃言ったところでしょうがない。

「さ、行くわよ。真っ直ぐ飛ぶだけだから、飛行練習にはなるでしょう」

神霊樹に當たらないよう浮き上がり、ファーサイスの方角、南へと進む。

「むぅ……思ったよりも難しいですね……」

「ですね。真っ直ぐ飛ぶと言うのが案外……」

騎士達はなかなか苦戦していた。

ルナフェリアとは違い、騎士達は一対だ。バランス取るのが々難しい。

「『真っ直ぐ飛ぶ』だけなら翼無い方が楽だな」

「本當に真っ直ぐ飛ぶだけならな。方向転換などは翼あった方が……と言うか、無いとほぼ無理だな」

翼は飛ぶための補助である。真っ直ぐ飛ぶだけなら《飛行》スキルで問題は無い。

ただ、飛行時の方向転換や姿勢制の為にはあった方が遙かに良い。

例えるとしたら矢だろうか。矢の先端には鏃、おには羽が付いているが、このおの羽が翼になる。飛行機でも良い。

つまり、翼のない飛行は結構危なかったりする。

ただ地面に突っ込んでも死ぬことはないだろうし、放置している。その場合翼の重要をもって知るだろうし。

「うおっ!」

「「あっ……」」

1人落ちていった様だ。割りとカクンッと落ちていった。

翼の無い狀態で失敗するとほぼ直角で落ちるのだ。まあ、翼の制ミスっても直角で落ちたりするが。

正面から來る空気はいつかの『変化の時』の際に《飛行》スキルにテコれがあり、空気制も兼ねた為問題が無くなった。飛行中は風が避けていく。

そのせいで飛行系の魔の脅威度が増したが、致し方なし。

「っと……! ふははは! やはり人間、走るに限る!」

を捻り著地し、そのまま地上を走していた。

お前もう人間辭めてるだろと言う突っ込みは無粋か。

「まあ……得意不得意と言うのはあるものだし、別に構わないけれどね。そう言えば、転移の練習もしておきなさい。私基本的に転移しちゃうから」

「分かりました」

「「「ふはははは!」」」

地上ではエインヘリヤル隊が楽しそうに走していた。

ファーサイス北門の騎士達に見えるように低空で飛行し、そのままお城へと向かい門の前に降りる。

「ルナフェリア帝陛下、ようこそいらっしゃいまし……えっ……?」

門番がルナフェリアの後ろにいる者達を見て固まった。

ブリュンヒルデとエインヘリヤル隊は面影あるからねぇ……。

「パーティー前に國王と宰相辺りに話があるの。彼らについて……ね」

「ディートリンデを案に呼べますか?」

「斷言は出來ませんが……出來る限りやってみましょう。々お待ちを」

「お願いしますね」

ブリュンヒルデが進めてくれるから任せればいいかー。

問題あったら口出せばいいだろう。

……エマニュエルがこっちに來たか。

手紙を渡したって言う"テレパス"は來たし、こっちで好きにさせてたのよな。

真っ直ぐこっち來たな。上空じゃなくて降りるつもりかね。

……ってお前! それは無理だろ!?

「エマニュエル、待ちなさい! 待てと言って……あふん」

「ルナフェリア様!?」

の前に出した腕に止まる……なんてことは出來ずに普通に衝突事故が発生した。

ペットのフクロウなどでされる腕に止まらせるあれ。

エマニュエルはそのつもりだったんだろうが、長差を考えてしいものである。

ばっちり大型種のエマニュエルと、小學生レベルの長な私。

差がほとんどねぇんだよ! 床に立って並ぶと私の肩ぐらいまであるわけで。

手首から肘にはマナタイトクォーツ製の一応籠手が付いているが、これ結構ツルツルであり、ルナフェリアの腕は長もあり細い。

飛んだ狀態から腕に止まるのは……無理だろう……。

普通に乗る分には問題ない。片腕でも余裕で支えるだけの能力はある。

が、今回はエマニュエルを抱きとめ後ろにひっくり返った。

大人モードじゃないと々無理があるな。

頭の上が定位置のシロニャンは私が倒れている最中に離れ、倒れたところで上に落ち、エマニュエルのもふもふを堪能していた。

「ちゅいちゅい(もふもふ)」

エマニュエルもふもふなんだよね。並みがいい。

それはそうと、何か考えた方がいいだろうか? エーレンベルクに乗るのは……無理か。先端いてるしな。考えておくか……。

「お待たせしました。ディートリンデを捕まえましたので」

門番が帰ってきたのでぞろぞろと中へ向かう。

「ヒル……デ……?」

「ディード、事を説明したいので國王様と宰相様とお話がしたいのですが、出來ますか?」

「ルナフェリア様の名前を出せば問題ないかと」

「構わないわ」

「ではすぐに」

ディートリンデに空いてる部屋へ案され、そこで待機。

しばらくすると國王と宰相がやって來た。

「重要な話があると聞いたんだが……」

「確かに……重要そうですね……?」

國王と宰相に事を説明……させる。私じゃなくて奴らにな。

まずアエストでの事をそれぞれ説明。

これはアエスト側からも報告はあったが、本人からの報告を聞いた。

そして死んだ後、気づいたら白い部屋? 創造神様の所にいた。

最後に來たのが魔法師団の男で、全員揃ってから説明を聞いた。

忠誠心を見込まれて、ルナフェリアの眷屬として生まれ変わると言う提案をされた事。これは強制ではなく、主を変える事に抵抗がある者、今ある達を抱いたまま終わらせる事を選択する事もできると。

殘ったのが今ここにいる者達で、大半數。殘りの半數はまなかった。

そして、壽命のない神の眷屬として転生した。

「というのが我々におきたことですね。ちなみに我々が降りてきたのは昨日になります」

「なるほどな……」

「そして終わらせた者達からの伝言があるのですが、伝えていただけますか?」

「……いや、この際だ。全員呼ぼう。し城に來るのを早くして貰おうか」

「ではそのように手配しましょう」

「うむ。お前達には改めて謝を。おでハンネス達は無事だったぞ」

「勿なきお言葉でございます」

「我が言うのもあれだが、言っておいた方が良いのだろうな。お前達の新たな生にファーサイスが口をだすことはない」

それを聞いた騎士達は黙って深々と禮を返した。

王家の側近や近衛といった國の上層部にいたわけだけど、お前達はもう死んだのだから、國が口を出すことはないよと、王が言ったのだ。

堂々と私の元にいれるわけだな。彼らにとっては重要なのだろう。なんせ自分達の命を懸ける程の事だったわけだから。

なくともこいつらは勝ち組だろう。

忠誠を誓った王家の者を護れて、最高神に拾われて、王直々にお禮を言われた。

私の眷屬と言うのが勝ち組かは判斷しかねるが。

「ディートリンデ、國葬した者達の家族を呼んでくれ」

「畏まりました」

もうしばらくすれば、家族がやってくるだろう。それまではのんびりタイム。

「會いたいような、會いたくないような」

「確かにな」

「何いってんすか! 我々の方が嫌ですよ!」

「「「………はははははは!」」」

「笑い事じゃないっすよー! いったいどんな顔して會えと! いや、いっそ言わなきゃバレませんか」

國が行うお葬式、國葬。

それで王子を護りきった騎士として壯大に行われた息子が、可の子になって帰ってきました。

さぞ會いづらいことだろう。

そして、ベテラン騎士達……エインヘリヤル隊の心は1つだった。

『暴してやろう』

奴らは同類である。非常に質が悪い。

ワルキューレ隊が悲鳴を上げるまであとし……。

そんな中、ルナフェリアや國王、ブリュンヒルデは平和だった。

「そう言えばブリュンヒルデ、お前が使用していた聖魔布をけ取っているのだが、どうする?」

「あれですか。ディートリンデに渡してはどうでしょう? 宜しいですか?」

「構わないわよ」

「では、ディートリンデに使用させるのが1番かと」

「良いのか?」

「ブリュンヒルデが今著てるの全て聖魔布だからね。下地用は使わないでしょう」

「ふむ、分かった。ではディートリンデに渡すとしよう」

非常に貴重な聖魔布。霊の力と魔の力の融合糸だ。

現狀ベアテ以外に作れる者を知らない。大事に使ってください。

家族達が別の部屋に集まったと知らせが來たため、そちらへ移する。

さあ覚悟は良いか、ワルキューレ隊!

「良くないです」

ズリズリとエインヘリヤル隊に引きずられていた。

部屋の中にはズラッと親族の皆さん。勢揃いしていた。

親だけでなく子もいるようだ。

その中で、1番爵位が上の者が代表して口を開く。

今回いる中ではディーボルト侯爵が1番上だ。ブリュンヒルデの親となる。

「陛下、重要な話とは? この面子は……」

「うむ、それなのだがな。まあこいつらを見てくれ」

「……ヒルデ?」

「はい」

キョトンと自分の死んだはずの娘を見る。

「いや、しかし……なんだ?」

そして説明タイム。

この際私の正を説明することになった。

「良いのか?」

「構わないわ。彼らの子供を永く預かるのだから」

「そうか」

「ええ」

々バタついたが、本命に移る。私の正はおまけおまけ。

ブリュンヒルデやエインヘリヤル隊は面影があるのですんなり行くが。

「あははは! に、兄さんがびじ、人! ははははは!」

「うるせぇ!」

「可い弟が妹になった」

「ぐぬぬ……」

「あいつがこれ……ねぇ……」

「うぐっ……」

「お兄様がお姉様に……」

「まあ、うん……」

「お前はあれか、口調のせいか」

「ええ、まったくもって」

「まあ、人ならいいじゃねぇか」

「他人事だからって軽いですね」

「はははは、姿が変わっても自慢の息子には変わりない。いや、娘か」

「やれやれ……」

散々弄り倒されていた。

パーティー始まる前に神がゴリゴリ減っているようだ。

落ち著いた頃にその他の家族には自分の息子達からの伝言を伝えた。

その後、皆が落ち著いた頃に一度解散。

嗜みを各自整え、今度は新年祭へと參加する。

自分達の子供についてはしっかりと區切りが付いた事だろう。

一応親に會いに行くことは許した。今の能力なら日帰りも問題ないだろう。

休みの時にでも好きにすると良いさ。

とは言え、々親や姉や兄、妹や弟を気にかけるぐらいか?

壽命がないから孫やひ孫やらと行くとキリがないからなぁ。2,3世代で區切りとさせてもらおうか。

さて、しのんびりしたら新年祭だ。

にしても……転生した世界が違ってよかったと思う。

いや、割りとマジで。

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