《転生先は現人神の神様》71 神罰と暫しのさよなら
『聞こえますか……慈と長の神、アリスリナスです。一定以上の知能を持つ者に今の狀況を伝えます。現在世界は……いえ、生は滅びへと向かっています。原因は龍脈の枯渇です。ある國の……いえ、もう濁すのは止めましょう。アクウェス法國によって非常に大事な龍脈が枯渇しました。龍脈が復活するまで30年から40年ほどかかります。この間に世界の人類問わず、生の8割ほどが亡くなる事でしょう―――』
神託は続く。
現在起きてる狀況を知ってもらう為に説明がどうしても長くなってしまう。
『元々回復魔法……現在は《神聖魔法》ですが、他種族より明らかに劣る人間種……彼らが仲間外れにされないよう、他の種族同士の橋渡し役にと思って與えたのですが……非常に殘念です』
今じゃ他種族の橋渡し役どころか、《神聖魔法》を持った奴らが率先して人種差別してるからな。真逆も良い所だろう。
『どうせ何もできないと神託を無視し、挙句の果てには龍脈を枯渇させるなど、最早我々は彼の國を見逃すことはできません』
そしてアクウェス法國に與える霊に関する事以外の罰を知らせる。
『では、後は任せます。月の神……ルナフェリア。そして……ごめんなさい』
『謝る必要はない。地上の問題はわらわがく。それが創造神様との約束だからな。気にしないで良い。そもそもさっさとわらわが彼の國を滅ぼしておけば、こうはならなかっただろう』
『できれば殺さないでくれと言ったのは私です。それを聞いてくれた貴にどうこう言うつもりはありません……よろしくね』
『うむ、日が昇り次第行を開始する』
『我々3柱は月の神に今回の件を任せます。彼の國に神罰を……』
『わらわとて、最早黙っているつもりもない。任せておけ』
とか言っても、やることは事前に決めているのだが。
とりあえず日が昇り次第と言ったな? あれは噓だ。分を駆使して、夜のうちに《神聖魔法》の回収と付與をしておく。
ついでに法國にいるジェシカとエブリンの家族を『家ごと』空き地に転移させる。
ちなみに當事者達には知らせていない。家から出たら知らない場所で嘸かしビビることだろう。
《神聖魔法》関連を終えてししたら、日が昇り始める。
そしてちょっと面白かった。なぜかって? 全員が飛び起きたからだよ。
特に法國と、我が國アトランティスの慌てぶりが酷い。
まあ、慌ててる理由は全く違うが。方や滅亡の危機、方や帝の正が神。
大起きたなら始めようか。
『霊達よ! 月の神、ルナフェリアが命ずる! アクウェス法國領土への加護をずる! 死の大地とならないギリギリを維持せよ! 行開始!』
國ではなく世界全に響く聲である。各地にいる霊達への命令だから仕方ない。
そしたら次は、あのふざけた魔法陣を吹き飛ばす必要がある。
転移……はしない方が良いか。敢えて目撃させた方が効果あるな。
「神威開放」
神である事を隠す必要が無くなり、むしろ目撃させた方が効果的ならば、神威開放をして自己主張した方が良いだろう。
本能で格の違いを分からせ、頭を垂れさせる神の威。普段から出すと外に出た瞬間そこにいる全員がその場で跪くか祈りを捧げるため、隠している。
今回は目立つのが目的のため好都合である。
目撃できる程度の速度でアクウェス法國へ飛んでいく。
大きな3対の翼を広げた神が一部の國で目撃された。
『陛下が……神?』
『月の神って言ってたなぁ……』
『陛下がブチギレてる時、赤い月が不気味に輝いてたの関係あるのかねぇ……』
『師匠神様だったの!?』
『強さに納得』
『……確かに納得』
そして當然、1番の地獄は元兇であるアクウェス法國である。
神託後、日が昇り飛び起きる。
神託は本來神子がけるもの。夢かとステータスをチェックすると《神聖魔法》が無くなっている。そうなるともう、あの神託は信じるしか無い。
それはつまり、この國は神々を怒らせ、月の神がくという事になる。
まさかまさかと現実逃避したいところだが、神託はなんと言っただろう?
月の神、ルナフェリア。
ルナフェリア……中央にできたアトランティス帝國の帝がその名前だったはず。
背に翼があり天使ではないかとか言う話も出ていた。
そして、我らの國が接したら問答無用で追い返されたという報もある。
神託を無視していたという報は初耳だが、もしそれが本當なら神々は前々から怒っていても不思議ではない。
そしてこの帝が月の神だったとしたら、追い返されて當然とも言える……。
頭が良かったり、それなりの立場で報を持っているほど、絶が強い。
そしてそのタイミングで聞こえる、霊達への『お願い』ではなく『命令』だ。
更にし後、神襲來である。
白を基調とした建が多いアクウェス法國、上空。
そこに一柱が降臨した。
大きな3対の翼を広げたドレスを著た。
白2対黒1対の計3対の自より大きな翼。
風により靡く長いスプリンググリーンの髪。
空中で腕を組み仁王立ちするかのようなそのは、らしからぬ威を発していた。
法國を見下ろしていたはふと、視線を逸し、そちらへ向け指をさす。
その指先がったと思った瞬間、発音と揺れ、更に衝撃波が発生。更にもう1度り同じように発音と揺れ、衝撃波が発生。再び発音と轟音が響く。
法國の王都、聖なる都という事で聖都と言われている。
が……現在神の2撃により一部ボロボロだった。
聖都の直ぐ側の地下に異世界人召喚の魔法陣を用意していた。
まず1撃目で上が無くなり、2撃目で魔法陣が吹き飛び、魔法陣が溜め込んでいたエネルギーが暴発し発。その際の余波で聖都を囲っていた壁の一部が崩れる。
壁がけ止められなかった衝撃波が微妙に部にも被害を出していた。
「次碌な技も、知識もないのに龍脈に手を出したら、発案者と技者全員始末するから覚悟しておくように」
聖都を一瞥して、用が済んだため撤退した。
アトランティス帝國へ戻り、殘りの引き継ぎ作業をしている時、周囲の4大國から手紙を持った者が出発したようだ。
待つと著くのは數日後になるため、迎えに行き手紙をチェック。
手紙には揃って協力できることならすると言うので、4國の王族を集め今後の話をしておく。
龍脈を再生するためにしばらく留守にするため、周囲の4大國が協力してくれるならありがたいところである。
「死ぬわけではない……のだな?」
「うむ。が一時的に無くなるだけだな。が戻り次第帰ってくるつもりだが、それがいつになるか分からないんだ」
「つまり、いない間は守ってれば良いのか?」
「いや、たまに相談に乗ってくれるだけでいいんじゃないか? 武力に関してはわらわがいなくても問題は無いだろう。眷屬や従魔は殘るからな」
「ふむ……それだけでいいのか?」
「ヒルデとエステルが運営する事になる。聞かれた時にアドバイスするぐらいで構わない」
「他に何かありませんか? 正直負い目をじるというか……」
「そうだな……」
「ないない。どの道この問題ばかりはお前達どころか人類には無理だ。だがそうだな……法國でも見張っておいてくれればそれでいい。またふざけたことをしないようにな」
「我々としても気になるところだからな。そこは心配しないでくれ」
「いつ……始めるんですか?」
「引き継ぎが終わり次第すぐにでも。既に龍脈からの供給が停止しているんだ。早ければ早いだけ良いからな」
人間側にも思うことはあるのだろうが、しんみりしててもしょうがないので、さっさと送り返す。奴らも忙しい事には変わりないだろうし。
帰る王族達は深々と頭を下げていた。
こういう奴らもいれば、法國のような奴らもいる。人類はんな者達がいて見ていて面白くはあるが、せめて自分達で解決できる事にしてしいものだ。
全ての引き継ぎを終え、いよいよ始めるとしよう。
法國から帰ってきてからというもの、シロニャンがずっと元にへばり付いている。甘えん坊は中々治りそうにない。
とは言え、ルナフェリアがいない場合の最高戦力はシロニャンである。特に1対多の時。萬が一攻めてきた場合には必要だ。一緒に神界へ行くわけにはいかない。
「わらわが留守の間、頼んだぞシロニャン」
「ぢゅい~……」
凄い嫌そうにグリグリしてくるシロニャンをででして、ブリュンヒルデへと渡す。戻ってくるのは確定してるのだから我慢してくれ。
「では、わらわの家を頼んだぞお前達」
『はっ!』
に著けていたは全て"ストレージ"に放り込んだし……引き継ぎもした。
アストレートとマハは召喚解除されるから先に送還しておいたし。オートマタも一室で停止させ寢かせてある。
防衛システムもサブ権限を眷屬に與えてあるし……よし、大丈夫だな。
「では、し行ってくる」
「行ってらっしゃいませ」
「ぢゅい~……」
出かける時と同じような雰囲気なのは良いことだ。……シロニャン以外。
ヴルカンとシルヴェストルも々寂しそうだがこればっかりはな。
しの間我慢してもらおう。
では、行くか。
『世界よ! 我が神力を授ける!』
地面に付いている右手、両足からスルスルと薄れ、消えていく。
ルナフェリアを構していた神力全てが世界へと取り込まれ、しばらくすると龍脈からいつもの様にマナが噴き出し始める。
これにより、マナ不足による生の死滅は回避された。
ルナフェリアのいた所に、ステータスリングだけがぽつんと殘された。
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8 107久遠
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