《転生先は現人神の神様》72 新たなる一柱、新たなる力

「ん~…………ん?」

「おかえり」

「あぁ、創造神様。ただいま?」

々ぼんやりしていた意識が戻った時、後ろから創造神様の聲が聞こえた。

相変わらずこたつでのんびりしているようだ。

もそもそと創造神様と向かい合うようにこたつに座る。

「いやー、まさか研修がこんな終わりとは思わなかったわ」

「まさか龍脈を枯らすとは思いませんでしたよ……」

「まあ一応聞いておくけど、10番世界に戻るのね?」

「勿論」

「こうして戻ってきた今、『終わらせる』事が可能だけれど」

「終わらせませんよ。々殘してきてしまいましたしね」

「そう……」

そう呟き瞳を閉じた創造神様。

そして瞳を開けた時、雰囲気が変わっていた。

真面目な、重要な話をするのだろう。

「新たな選択肢を與えます」

ひとつ、今のままの再生を待ちそのまま降りるか。

ふたつ、正式な一柱となり、今までのを捨てるか。

「騙したようで悪いけど、薄々分かってはいたでしょう?」

「そりゃあまあ……。いくら適がある言っても、ただの一市民をいきなり神にするのはどうなの? って思いますからねぇ……」

「そうね。だから今までは『神を模倣した』に魂を放り込んでいただけ。あえて言うなら半神ね。月神のを模倣していたの。當然仕掛け付きでね。簡単に言えば自裝置。を強制的に破壊して、魂をこちらに引っ張る仕掛け」

「……なるほど。私が力に溺れた場合の対策ですか」

「そういう事」

「まあ確かに、與えるだけ與えて放置は無責任ですからね」

「所謂チート能力を與えてはいさよならーとは行かないわよ。私は手出しできないもの」

「じゃなきゃ困りますよ。世界の者達からしたら堪ったものじゃないでしょうし」

「ま、貴は全く問題無かったわけだけど。折角全人類滅ぼしても良いって椀飯振舞したのに」

「逆に怪しすぎますよ……。と言うかそんな趣味無いですしする意味もない」

「結局貴が殺したのは魔と盜賊だけね」

「盜賊は人類と認めません。殺したのは魔と二足歩行するだけです」

「それでどっちにする?」

「一柱って何になるんですか?」

「貴には選択肢があります……」

「またですか」

ひとつ、正式に月の神となる。

ふたつ、なりたい神を選択する。

みっつ、運任せ。

ひとつ目の正式に月の神となるはそのまま。今までの月神を模倣したからちゃんとした月の神と言う一柱になる。

ふたつ目は、所謂ゲームでスキルツリーなどと呼ばれるの神様バージョンから選択する。ツリー形式なのはこちらに合わせて見やすくした結果らしい。

こちらは選べるを創造神様が限定したり、魂……キャパシティの容量を配慮してツリーに表示される數が変わる様だ。

「ちなみに貴は制限しません」

「えっ?」

「好きなの選んでいいわよ。ツリーの上に行けば行くほど上位になるわ」

「いや、制限しなくて良いんですか? 何かマズイ能力の神様もあるのでは?」

「んー……。まず貴の今までを見た結果、大丈夫だろうと判斷しました。そして貴のキャパシティですが、上の上すられられる容量があるの。つまり、下手に制限するのは勿無い」

「信用されている……と言う事にしておきますね」

「うんうん。ちなみにキャパシティの原因は元から適があったことに加え、前世に生きている間に私の力にれたから」

「殺されたのは無駄じゃなかったわけですね。苦しまずに死ねた挙句に力も貰えたんですか。ラッキーですね」

「前向きというかなんというか」

そしてみっつ目の運任せ。これは適に全てを懸ける。

どの神になるか完全ランダムで、創造神様にも分からない。

しょぼっちい下級神になる可能もあるし、完全新規の能力を持った神になる可能もあるとかないとか。

神は基本この運任せが普通であり、こうして創造神様と直接話しているから選択する事が可能であるようだ。

そして、選んでも良いけどおすすめはこの運任せらしい。

私に合った能力の神になるため、ストレスフリーだという。キャパシティ的に無いと思うが、下級神だったら泣けと言われた。

「そのキャパシティで下級神だったら笑い転げる自信があるわ」

「そんな自信いらないです」

上級神の中でもトップクラスになれるキャパシティあるのに、適に懸けたら下級神とか悲慘すぎるでしょう。

「にしても、神様種類多いですね……」

「そりゃあねぇ……」

「お、時空神だって」

「時と空間を司る神は強いわよー。ぶっちゃけ私を抜けば最強クラスね」

「ふむぅ……」

「空間魔法、重力魔法、更に時魔法のスペシャリスト」

「時魔法! 時間作!」

「できるわ。魔法って付けたけど、魔力とか使用しないわよ」

「えっ?」

「司ってるんだから、代償なんて無いわ。息をするように転移する。重力の向き変えたいなー思えば向きが変わる」

「まじですか……」

「大マジです。模倣とは訳が違う。自分のを使うのに許可なんていらないの。魔力という対価もいらないの。神になるとはそういう事。よ~く考えて」

「はい」

とは言えですね……10番世界に戻らないという選択肢は無い訳で。

そうなると模倣のまま戻るかだけど……。

「仮に、私が正式な月の神だった場合、今回の場合はどうでした?」

「んんー……。月神だとどっこいどっこいかなー? 能力的には今回の件はピッタリだけど、エネルギー不足だと思う。月神は格が中の中だし。上級神だったら能力問わずゴリ押しで行けたわね」

「上級神まじか……」

むむむむー。

お、自然神もいいな。簡単に言えば霊達の親玉じゃんこれ。

時空神と同じツリーの1番上。まあ、この上に創造神様がいるわけだけど。當然ツリーには無い。

こたつにった狀態で、ツリーが表示されているとにらめっこするルナフェリアであった。

その間創造神様は何も言わず、聞いたら答えてくれるだけだった。

おかげでゆっくり見れた訳だが……何分種類が多い。

「もうどーにでもなれー。ランダムで!」

「ふむ。では最終確認。正式に一柱となったら、廻から外れます。神として存在する覚悟は良い?」

「…………あれ、仕事容って変わったりします?」

「當然する。でも貴が何の神になるか分からないから、現時點じゃ謎」

「ああ、そうか。能力にあった役目をするのは當然か」

「そうなるわね。まあ、冥府の神とかじゃない限り10番世界ね。ついでに名前も変わるからね? 月ルナじゃないし」

「確かに……。まあ…………祈っときます、創造神様に」

「私に祈っても干渉しないけど……。まあ、貴は今から寢てもらう。前に経験した最適化と思っていいわ。起きたら立派な何かの一柱。自分の未來を強く願いなさい。イメージなさい」

「はい!」

「…………おやすみ」

まどろみにわれるがまま、瞳を閉じて眠りにつく。

創造神様の向かいにいたは溶けて消えた。

最適化が始まる。

暖かい、ぬくぬくの布団に包まれているようなまどろみの中で思考する。

『どうせなら上級神がいい。じゃないと『世界の滅びそうな危機』を止める事はできない……。今回この有様だったし。あれ、でも正式に一柱になったらお仕事変わるのか。……だとしても上級神に越したことはないか。やっぱ時空の神。時空神はロマンだよね。破壊神とか生命神は無いな。絶対手加減できない能力だし。ただ…………月神じゃなくなったら霊達の親じゃ無くなるんだよなぁ。あの子達は変わらず接してくれるだろうか? あ、そもそも見えないとか? それは、寂しいなぁ―――』

そして、二度寢するかのように思考が途切れた。

「ん? おお? 早い」

「んー…………ん、ん? あ、おはよーございまーす……」

「うわぁ…………」

「何でドン引きされているんですかねぇ……。うんー……くぁ……ふぅ……」

寢た狀態だった為そのままをぐいーっとばす。

この睡から起きたじ、久々である。

微妙に自分の聲が違う気がしなくもないが、が変わったのなら普通だろう。特に気にしない事にする。気にするだけ無駄だし、癪に障る訳じゃないから問題ない。

と言うか、それより致命的な問題が発生している。

の聲の変化とかどうでもいい。

「とりあえず、私の目バグってません? なにこれ」

キョロキョロするがどうにもおかしい。

「……いいえ、それが正常。神眼よ」

「……神の眼?」

「そうね」

「なるほどー……お、よし。普通に見える」

「うん、じゃあ説明しようか」

「はい」

創造神様に今の狀態を説明してもらう。いったい何の神になったのか。

説明されたそれは驚きである。

『時空と自然を司る神』

両方ツリーの最上位にあった奴である。

時空神と自然神両方だ。

本來『時と空間を司る神』の時空神と、『自然を司る神』の自然神が合した結果、『時空と自然を司る神』になったようだ。

時空神は時空魔法のスペシャリスト。

空間作に重力作、時間作の能力を持つ神々の中でもヤバいやつ。

自然神はかなり能力の幅が広い。自由度がかなり高い能力を持った神だ。

風魔法で竜巻を発生、巻き上げながら切り刻む"テンペスト"という魔法がある。

"テンペスト"は上級に位置するためかなりの魔力を消費し、高度な魔力作が必要になる。

では同じことを自然神がやる場合は……。

目標にある周囲の風を集めて竜巻を起こすだけ。こうなれというイメージだけで同じ事ができてしまう。當然魔力なんては消費しない。

今まででも大気作はできてたが、あれは魔法の一種だ。つまり魔力を消費していた。それも結構な量を。空気中に魔力を溶け込ませ作するのだからかなり高度。

それに比べ自然神は……火も水も風も土も、も闇だって自分の管轄。あっち行って、こっち行ってという命令権を持っている。かすためのエネルギーを消費しない。霊の親玉は伊達じゃない。かなり使い勝手のいい能力だ。

その代わり自然神、弱點もある。

それは周囲に自然が無ければ何もできないという事だ。

今2人がいる場所、神界だと自然神はただの案山子である。

世界に降りれば最強、それ以外だと最弱。それが自然を司る神。

「ただ、貴は時空神と自然神の混合。自然の力が使えなくても、時空の力がある。正直弱點がない。上級神2個は流石に予想外だったわ。いったい何を願ったのか……」

「んー……。今までの役目を継続するなら上級神がいいなーと思ったのと、時空神はやっぱロマンでいいよなーと。ただ、月神じゃなくなると霊達が今まで通り接してくれるかちょっと不安だった。見えなくなったりしたら寂しくなるなぁと」

「……なるほどね。自然神ならそんな心配は一切無いわけだ。穣系統の1番上が自然神だから。あえて言うなら……時空神がベースで良かったわね?」

「んん?」

「自然神は霊の親玉。あれ、凄い派手なのよ。見た目が」

「ま、まさか……」

「そう、時空神がベースになってなかったら……もしくは自然神がベースだったら……霊が人類サイズまで大きくなったイメージでいいわ」

「めっちゃ目立つ……」

「そのままじゃ現人神は無理だったわね。目立ちすぎるから」

「鏡! かがみぃ!」

「はい」

姿見……全が見えるでかい鏡が出てきたので、早速外見を確認する。

そして一目見たところで落ち著いたので、じっくり観察する。半明回避。

髪型は変わらず、おぐらいまでのストレート。

ただ、髪のがスプリンググリーンからシャンパンゴールドになっていた。

「……創造神様とは微妙に髪のが違いますね」

「純粋な時空神だったら銀髪で銀の瞳、白い魔力だったはずなんだけどね。自然神が混ざって特殊な彩してるわね。自然神自がカラフルだから」

「なるほど……」

創造神様の髪のはキラキラの金だ。純金レベル。

それに比べ私の髪は々薄い。時空神の銀の影響だろう。

それより問題は目だろうか。派手すぎる。

「右が自然の神眼で、左が時空の神眼ね。自然の狀態や時空の歪みなどが見える。どちらもその神固有の神眼。結果、貴はオッドアイになったと」

「時空の神眼はまあ、この際いいです。問題は自然の神眼ですよ。派手すぎるでしょう。萬華鏡かなんかか」

「まあ、カラフルなのは自然だから仕方ないわね」

「しかも目がってるし!」

「上級神の神眼だもの」

「ぐぬぬぬぬ」

「目が4つとかよりはマシでしょう」

「…………確かに」

型は……長していた。14歳ぐらいがデフォルトだ。長146で重42。

に吸われたんだろう。察してくれ。別に不満もないので放置とする。

「ん? そう言えば何で神なんだ? 別に男神で良かったのでは?」

「私に言われても分かりません。今回ばかりは干渉してないもの」

「んんー……? …………ああっ!」

「心當たりがあったようね」

「時空の神……」

「はいおつかれー」

……気を取り直して。

翼は更に大きく、自分の長がびたにも関わらず、長の倍以上でかく非常にやわっこいもふもふ。並みが良くなった? 並みと言っていいのかは謎だが。

白一になった模様。と思ったけど翼に自然神の影響出てるようだ。よく見ると反が虹にキラキラする。

後魔力な。これ時空神の白が自然神の虹に飲み込まれてる。

よって、魔力は虹。と言うか虹は強すぎるだろう……。

顔は変わらず顔。

目は々鋭くなったが、変わらずジト目気味。口も小さい桜

「さて、落ち著いたところでもう1つ選択肢があります」

「選択多いですね……無いよりはいいですけど」

「でしょう? 選択肢は私の眷屬となるか、ならないか!」

「はい、メリットとデメリットはなんですか」

「んー……。私の直屬というだけで大他は黙る。最高神の右腕。貴のお仕事は引き継ぎます。つまり『世界の滅びそうな危機』の時にいて貰う。デメリットはー……私に逆らえなくなる?」

「デメリットがデメリットじゃないですね。眷屬だろうが無かろうが、逆らうのは無理でしょう。不でしか無い……」

「貴にとって最高のメリットがあるわ。貴は時空神……つまり転移のプロ。異世界転移も個人で楽々ー」

「なん……だと……!」

「ちなみに私の眷屬にならないと10番世界から出れません。許可しません」

「なるぅー!」

「おいこら」

「む……? 待てよ、つまり……」

「気づいた? 基本10番世界が貴の管轄だけど、他の世界で問題が合った場合行ってもらうからねー」

「個人転移できるばっかりにっ!」

「それでいいと言うのなら許可しましょう」

「むむむ……いやしかし、よくよく考えても眷屬になった方が味しい……」

「まあ、既に貴は私の子供見たいなものだけどねぇ」

「初耳ですが?」

「生前に私の力けて変質したから」

「…………。そう言えばシロニャン達はどうなるんです?」

「どうもなんない。変わらず貴の眷屬。そもそも眷屬だろうと無かろうと、私が言ったことの拒否権なんて無いでしょう」

「まあ、お願いという名の命令と脅しですね。分かります」

「ふっ、強すぎるのも困りものね……。言っとくけど、貴もこれからそうだから。貴もこっち側だから」

「えー」

「ツリー最上位2個持ってるんだから當たり前でしょう。貴も私と同じ場外だからね? 時空神だけでも相當だからね? 多次元結界なんて張られたら私以外の者は涙目でしょうよ」

「多次元結界! 次元をズラした絶対防ですね!」

「私は次元破壊しながら引きずり下ろすけどね」

「うわぁ……」

多次元結界によりいる位置が変われば攻撃は屆かない。

攻撃を屆かせる為に多次元結界を破壊、解除し同じ位置にする必要がある。

時空神の多次元結界を強制解除はまず無理だろう。破壊も相當困難である。

ブラックホールを自分の周囲に固定して、盾とすることすら可能な時空神だ。

ゴリ押しで引きずり下ろせるのは創造神様ぐらいだろう……。

そしてふと思ったのが、時空神と自然神である私は、いったい何神なんだろう。

「んー……んー……? 別に無理に決める必要も無いというか、綺麗に収まるほうが珍しいからねぇ……。強いて言うなら……萬神かな?」

「……萬ってどういう意味でしたっけ……」

「萬とは宇宙のありとあらゆるものの事。時空と自然を司るなら萬神と言えなくもない。まあ、本當に萬神になっちゃうとちょっと困るけどね」

「困るんですか?」

「『時空と自然を司る神』というように別れているのに意味があるのよ。『萬を司る神』になるとちょっと困る。『時空と萬を司る』なら別にいいけど」

「んー……? 萬……宇宙にある全て……? ……今いる場所って?」

「うん。宇宙外」

「なるほど、範囲外なんですね。という事は『萬を司る』になるとここじゃ無力か。単になったら範囲外には転移すらできなくなると」

「そういう事。普通の……所謂転移魔法じゃ次元の壁までは超えられない。それを私の協力無く1人で超えられるのは時空神だけ。まあこの辺りの細かい説明はしない。今の貴ならし意識向ければ分かるし」

「ふむ……」

「とりあえず、眷屬契約してしまいましょうか。そんなかからないと思うけどまた最適化がるはず」

「はーい」

創造神様と正式に契約を結ぶ。

眷屬契約、主の力の一部が貰える事があるらしいし、ちょっと楽しみではある。

最高神からのギフトはいったい何なんだろうか。

すやぁ。

この時実は、10番世界の地上である事件が起きていた。

シロニャンとブリュンヒルデ含めた眷屬騎士達、ベアテやエマニュエルの従魔、更に契約霊8人。

つまり、ルナフェリアと何らかの繋がりが合った者達全員が……。

一斉に意識を失った。

全員大神殿の一室へと運ばれる。

ジェシカとエブリンが飛んできたが、《神聖魔法》も意味がない。むしろ反応すらしてない。

こいつら全員息する必要も無いから抜け殻のようになっているのだ。元生の名殘として寢た場合でも呼吸らしい事はしている。

でも今回はそれすらしていないから、完全に意識がない狀態である。

何はともあれ原因が分からん。聞こうにも関係者全員だから、聞く相手もいない。バタバタあたふたしてると、セラフィーナがパタパタやってくる。

そして、セラフィーナから報がって、ひとまず落ち著いたのだ。

正確にはセラフィーナの契約霊からだ。

ルナフェリアの契約霊である8人中6人。つまり原初の霊達が速攻で原因に気づき、意識を失う前に近くの霊に知らせた。

そこからセラフィーナ経由で大神殿の者に伝えたというわけだ。

理由は簡単、こっちも最適化にったのだ。

契約している主人が大幅に能力アップ。それに合わせて眷屬達も最適化を行うため意識を失った。と言うのが今回の事件だった。

尚この時、主人もすやぁしている。

「…………何か凄いことになってるなー。もうこの子混沌神とかでいいんじゃない? 時空と自然は変化ないけど……契約と……これは斷罪……? 後はお馴染み質創造か。ふぅん……まあ、確かに合ってると言えば合ってるか。……混沌過ぎて名前どうしよう……カオスとか言ったら怒るだろうしー……むぅ……」

創造神様は創造神様で元ルナフェリアの名前に悩んでいた。

「うーん……時空……自然……か。仕事容は世界の守護……星……星……。

星アステール、収穫ハーヴェストでハーヴェンシスアステール? うーん……星シュテルン、萬宇宙ユニヴェール、神エル? でシュテルンユニエールにしようか? 稱はシュテルかユニかなー」

名前も決まり後は起きるのを待つだけなのだが、中々起きない。

あまりにも遅いので、創造神様に布団に放り込まれる。かなり張って長しているようである。

結局たっぷり時間を使い、もぞもぞと起き出した

「んぁー……ぬくいー……すやぁ……」

「起きろこらー!」

「あー……」

掛け布団が吹っ飛んでいった。勿論理的に。

「貴の名前はルナフェリアからシュテルンユニエールになります」

「長いっすね」

「能力が混沌としてるからカオスでもいいけど?」

「いえ、結構です」

「よろしい。長いからシュテルかユニって呼ぶから」

「はーい。眷屬達にはユニとでも呼ばせるか……。他はユニエールだな」

ではないので、名付けによる変化は無い。

もそもそと掛け布団が吹っ飛んでいった布団からこたつへと移する。

そこで創造神様から細かい説明をける。

「まずシュテルは『時空と自然を司る神』であると同時に『契約と斷罪の神』」

「うんー?」

「『時空と自然』の方は神本來の力。『契約と斷罪』の方はスキルとでも思ってればいいわ。特殊技能、特殊能力ね」

「そう言えば『契約と斷罪』ってツリーには無かった気がしますねぇ」

「無いね。簡単に言えば貴神シュテルンユニエールに誓い『契約』をする。破った場合『斷罪』される。これはそこそこ自由で、多分貴の使い方は人類同士の『契約の見屆人』という立場でしょうね。契約容、破った場合の罰容を決め、契約の神に誓う。破った瞬間自的に事前に決めた罰が遂行される。これが『契約と斷罪の神』」

「へぇ、便利ですね。特に自というのが」

「うん、結構便利ね。まあ、そんな事ができる程度でいいわ。『時空と自然』に関しては言うこと無いわね。自分の力だし、自分で把握なさい」

「はーい」

「ってああ、そうだ。"インベントリ"や"ストレージ"と言った空間収納。あれも貴の管轄になるからね」

「んん?」

「空間収納に使われる世界が別にあると思えばいいわ。イメージは……寮が分かりやすい? 人が空間収納系を使うとその人専用の部屋ができて、そこに仕舞う。そこの総合管理者が貴居は『空間収納系魔法使用』という條件を満たし次第自。問題はその部屋主が死んだ場合ね。整理してね」

「あー……ここが収納空間か……。処理方法は?」

「好きにしていいわよ。丸ごと消してしまうなり、貴が使うのだけ抜いて他は捨てたり。誰かの部屋に放り込む嫌がらせしたり。マスターキーを持ってると思っていいからね」

「ふむ、分かりました」

「それと超越神の一柱ね。私と同じで完全にツリーの枠組み外れちゃってるし」

「ちょう! えつ! しん! かっこいいですね」

「何か、バカにされた気がする」

それからもさくさく話を進める。

まず創造神様の管理世界である1から10番だが、他の世界に転移する前に許可を取ること。基本的に私の管轄は10番世界となるが、萬が一別世界で何かあったら急ヘルプ要因として派遣される。

そして、この時に驚いたのが……。

「世界って、10個じゃないんですね……」

「あくまで私が直接管理してるオリジン世界が1から10ってだけね。後は様々な理由から誕生した無數の世界がある」

「何か階層みたいになっているのは?」

「上に行くほど上位世界。橫移より上下移の方がエネルギーを消費する。特に上が大きく、下がなく、左右が中間ぐらいね。まあ、橫移すらほぼ無理だけど。私が直接管理しているオリジン世界、最上位世界の移は私に許可を取ること。他は私の管轄じゃないし好きにすればいいけど、神々がいる世界も結構ある」

「他の神からの干渉ってあるんですか?」

「ある。けどまず私の世界に手を出すやつはいない。消されるのがわかってるからね。まあ、そろそろちょろちょろ出てきそうな年代だけど。そもそも私は勿論、貴にすら勝てないでしょうが。そもそも貴は規格外。イレギュラーも良い所。最上位世界でも普通じゃ貴レベルは生まれない。々重なった結果そうなった」

所謂パラレルワールドだったり、人々の願いから生まれた神々だったり。

創作から生まれた神が作った世界があったりとか。無數にあるようだ。

宇宙という箱庭が無數にあり。その箱庭(宇宙)の中に生の住む星がある。

ただ、始まりの神である創造神様を超える者はいないし、その創造神様が作った世界を超えるはない。

創造できる規模が、使用できるエネルギーが桁違いだからだ。土臺が違う。

始まりの神、最高神、創世神。それが創造神様である。

學校で例えると割りと簡単である。

創造神様は校長室に篭っている。

教室1つ1つが世界であり、神々は教卓(神界)から教室(世界)を眺めている。

教室と廊下を隔てる扉が次元の壁であり、扉を開けるだけでもかなりのエネルギーを消費する。アクウェス法國は龍脈を枯らしても扉すら開いていない。

教卓と廊下は一応どちらも神界である。橫移は比較的簡単だが、教卓に戻るのに扉を開ける必要があるので、またエネルギーを消費する。

階段を降りる(下位世界)のは簡単だが、階段を上る(上位世界)は扉(次元の壁)以上のエネルギーを消費する。

ちなみに、扉を開けっぱにすると創造神様のお は な しが待っている。下手したら周囲を巻き込み対消滅したり、宇宙がドッキングして所謂宇宙人が誕生する。

まあ、大開けっぱにする程エネルギーを持っちゃいないが。

神々の移関係なく、ふとした拍子に扉が空き、人が通れるサイズかつ、人が通ってしまうと迷い人の誕生だ。

10番世界がサイズ的にも最終的なけ皿となっているため、それなりに迷い人を見る事になる。1番世界から落ちて、2から9に拾われないと、10に來る。

こんなイメージで良いだろう。

これが正式な一柱だから分かる世界の仕組みである。

「それじゃあ、行きますかね」

「いってらっしゃい。これからは自分で転移しなさい」

「はーい。……『次元転移』」

創造神様のいた空間から、今度は3柱のいるところへ転移する。

やはり挨拶ぐらいはして行こうかと。

「やあ、3柱。元ルナフェリア」

「え、もう復活したの~?」

「ふむ、正式にこちら側になったのか。にしてもこれは……」

「し、自然神様?」

「改めて自己紹介。『時空と自然を司る神』萬神シュテルンユニエールと言う」

「時空と自然!?」

「ちなみに創造神様の眷屬になった」

「えぇ~!」

「あれ、自然神様來たら私不要?」

「いや、私の加護だと強すぎるから、引き続きお願いね」

「はーい」

「じゃあ自分の國見てくるから」

そしてアトランティス帝國上空に、枠組みを外れた超越神の一柱が降臨する。

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