「そぉ～～かぁぁぁ～～！！」

村にるなり恐ろしい聲が響き渡る。

下腹がビリビリとする、と同時に背筋が恐怖でゾクゾクする。

なるほどこれは怖い。

ソーカは村に近づくにつれて震えが大きくなってガタガタとうるさいほどだった。

最終的には歯もガチガチとなって一人打楽狀態だった。

「ユキムラ様本當にありがとうございました。

それにこんなに大量の食材まで、さらにこんな上等なをこの量、驚きました。

あとで村長と相談してお禮をお持ちしますね。

さ・て・と、ソーカはちょっとお家でお話しましょうね。

聞けばユキムラ様を危険な目に合わせたとか、ふふふ。

そのあたりもゆっくりとね」

氷の微笑である。ネタが古い。

ズルズルと引きずられていくソーカ、救いを求める目でユキムラを見ても、彼には何も出來ない。

「お母さん、ほどほどに」

せめてこれくらいは、すまないソーカ俺にできることはここまでだ。

あとは頑張れ。ユキムラの思いが伝わることを信じて……

家に吸い込まれていくソーカに敬禮するユキムラとレン。

彼の未來に幸あれ。

ユキムラは古い記憶を呼び起こす。

（食材調達、迷子の娘、壊れた屋、あま～い。今のところクリアしたクエストはこれだよなー、あとは初めての鉱山、初めての鍛冶あたりはやっておかないとなぁ）

さっきサクッと修理スキルで壊れた屋を直した。

フラグも建てずにクエスト終わらせる、VOでは出來ない無茶だ。

狀況を整理して次の一手を考える。

こういうところはゲーム脳から卻はしていない。

次のチュートリアル系クエストに著手する。

ユキムラはこの村で鍛冶のようなことをしている家へ行く。

レンの案でし村外れにある一軒の建が見えてくる。

鍛冶臺やかまどなどが置かれており、いかにもな雰囲気の石造りの建だ。

鍛冶と言うものは大量の水と火を扱うために、水場の下流で、さらに萬が一火災が起きた時に周囲への延焼を防ぐために、この場所に建てられたと自慢げにレンが説明してくれる。

彼の父ガッシュの考案だそうだ。

村を囲う柵や堀なども彼が言い出し、そして最も労力を割いた。

その蔭で村は劇的に安全がまして人が集まり発展したんだ、とブリッジでもしそうなほどを張るレンを小をでるように頭をなでてやる。かわいいやつだ。

鍛冶屋といえば髭、筋、酒好き、場合によってはドワーフと相場は決まっている。

しワクワクしながら鍛冶場を訪れるユキムラ。

「サリナさーん、ユキムラ様がお話があるってー」

（ん？　可らしい名前とのギャップを攻めてくるのかな？）

「はーい」

（どう聞いても可らしいの子と言っていいほどのアニメ聲だ。

あ、これはあれだ。安田○ーカスのク○ちゃんみたいなパターンだな）

地味にお笑いが好きなユキムラはVOプレイしながら別窓でお笑いを見るのが好きだったりした。

しかしそんなユキムラの予想を裏切る事態が起こる。

サリナさんと呼ばれた人は見た目はまるっきりだった。

長はたぶん150ちょっと？　金の髪がクリクリしていてどう見ても10代前半、可らしいパッチリとした目を不安そうに泳がしている。

服裝もホワッとした可らしいショートドレス。

とてもではないが鍛冶をなりわいにしているようには見えない。

「えーっと、鍛冶をされるのはお父さんかな？」

「師匠なに言ってんだよ、サリナさんのお父さんなんて生きてるわけ無いだろ、サリナさんはこの村でずっと農直したりナイフとか研いでくれたりやってくれてるんだぞ」

「え……？　ずっと……？」

「はい……」

アニメ聲で怯えながら答えるサリナ、この絵面はどうみてもを叱っているようなもんだ。

「村長が小さい頃から村のために働いてくれているんだよ！」

（は！？）

ポーカーフェイスが発する。

目の前のはあの老人のり口にっている村長が小さい頃から？

という疑問が頭をグルグルと回っているがそれは表には出さない。

「ふぁなしというのは何か鍛冶で困っていることがあればお手伝い出來ないかなと思いまして」

完全に混が言葉に出てしまっている。

しかし、その申し出はサリナにとって明だったようで、まだ警戒心は溶けていないがしづつ話し始めてくれた。

「じつは～、石炭の備えがおもったよりもなくなってしまって。

その……この間のお祭り騒ぎで……薪だけじゃなくて石炭も使ったので……」

申し訳なさそうにそう言い出すが、ある意味ユキムラのせいなので責任をじる。

「あとは各種鉱石もあまり蓄えがなくなってしまって、細かな仕事も詰まっていてなかなか採掘にも行けなくて……」

「採掘はサリナさんが？」

思わず聞いてしまう。

「そうだよ師匠！　サリナさんは強いんだよ！

とーちゃんがこの村で唯一勝てない、一生足を向けて眠れないって言ってたよ！」

人は見かけによらない。やはりは怖い。

ユキムラの中のへの警戒心がさらに上がったぞ！　やったね。

「な、何にせよそちらもお手伝いしましょう。

もしよろしければ採掘場所を伺っても？」

よくよく話を聞くと蜘蛛の巣あたりの山場の表面に出ている場所らしい。

ユキムラはサリナから採掘道（基本）をお借りして採掘へと出発することになる。