《最強転生者の異世界無雙》王との出會い
あの後俺たちは警戒しながらも順調に進んでいって、一旦休憩することになった。そして今俺はルードと話している。
「それにしても本當にユーマは強いね。あの盜賊最近勢力を増していてね。こないだ騎士団長たちが討伐にいったんだけど、不利を悟った頭やその側近たちに逃げられてしまって。まさかあそこで遭遇してしまうとは運がなかったよ」
ルードはそういった後俺の耳に顔を近づけて小聲で言った。
「ユーマは予想がついていると思うから言ってしまうけど、最近はコネで騎士団にってくるやつもいるから、覚悟のできてないやつもいて、質が落ちていることも否めないんだ」
酒がってるんじゃないかと疑うほどにルードの口は軽かった。
その後も軽い雑談をしていると、聲が響いた。
「落ち著いてください殿下!」
「どいてください!私たち王族は助けてもらった人にお禮も言わないほど恥知らずではありません!」
聲のほうを見ると、騎士を無理やり押しのけようとしてもがいている王殿下がいた。騎士たちも王には強く出れないのか、すぐにを引いた。すると、今まで押しのけようとしていた王は突然支えを失ったことによって當然前に倒れるわけで…
「危ない!」
危なかった。俺は王が倒れ始めてすぐに走り始めたため、かろうじて地面との間にをり込ませることができた。お前らも反応ぐらいしろよ、という意思をこめて騎士たちを一度にらみ、王を見ると、男にを抱きしめられていることによる恥からかわずかに頬を赤く染めていた。
それを見てあわてて王のを離し、聲をかけた。
「申し訳ありません。急時とはいえ、無許可でにれてしまいました」
「だ、大丈夫です!助けていただいてありがとうございました!」
しあわてた様子で返事をしてくれる王を俺は改めてみた。
腰までびる銀髪にまださの殘る顔、歳は俺と同じくらいか。
両親も俺もルードも銀髪だしこの國では銀髪が主流なのかな。
なんてことを考えていると、王が話しかけてきた。
「私はアイリス=フォン=スーリカと申します。ここスーリカ王國の第2王です。アイリスと呼んでください」
「これはご丁寧に。自分の名前はユーマ=シーザーと申します。よろしくお願いします、アイリス様」
「アイリスって名前でもいいんですよ?」
アイリスは悪戯をした子供のような笑みを浮かべて言ってきた。
「そういうわけにもいかないでしょう。あなたは王なのですから、いくら自分が公爵家といっても立場の差は存在します」
「むー」
毅然とした表でそう言い放つとアイリスはいかにも不満だ、というように口を尖らせた。
表現がかな子だと思いながらも俺は、折衷案を出すことにした。
「では、周りに誰もいないときは呼び捨てにさせていただきます」
「ホント!?」
目に見えて喜ぶアイリスを目に俺はルードたちがいることを思い出す。
これは不敬罪とかいって捕まらないよな、と考えて若干おびえながら振り向くとルードは暖かな目でアイリスを見ていた。ルードは若々しいが団長候補になるくらいだからそこそこ歳をとっているのだろう。それこそアイリスを敬しつつも娘のように思ってるのかもしれない。
そう考えて今度は俺がルードに暖かい目を向ける。
すると見られていることに気づいたルードが取り繕おうとしているが、照れているのかわずかに頬に紅がさしている。
こんな日々もいいかもしれない。俺は心の中でそう思った。
歩き続けること數時間ようやく町に著くことができた。俺は分証を持っていなかったため(両親が渡し忘れていた)ルードやアイリスの紹介で仮分証をもらって、町にった。その後、領主の家に向かったアイリスたちと別れ、俺は一人冒険者ギルドに向かっていた。
「んー、冒険者ギルドってどこだ?」
再び迷子となった俺は、近くの人に道を聞いてようやくたどり著くことができた。
「ここが冒険者ギルドか。なかなか立派な建なんだな」
そして扉を開けて中にると、そこは予想とは違って思ったよりも清潔だった。冒険者って暴なイメージがあるから汚いのをイメージしてたけど普通に考えたら一番ここにいるのって付嬢だもんな。清潔にするのは當たり前か。なんてどうでもいいことを考えながら登録に行く。そこで聲をかけられた。
「おい坊主。依頼はそっちじゃないぞ」
強面のおっさんにそういわれたので俺は自分は登録に來たのだと伝える。
「すいませんが、俺は今日は依頼ではなく登録に著たので」
聞く人によれば若干喧嘩を売っているようにじるだろうが、せっかくのいい気分を邪魔されてイラついてるから勘弁してほしい。
強面のおっさんは怒るかと思ったが、
「そうか、そりゃ悪いことしたな」
といって去って行った。どうやらテンプレではなく100%善意だったらしい。し申し訳ない気持ちになったが、深く考えることもなく、俺は付へと歩いて行った。
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