今日はいよいよ學式だ。

學試験の結果だったが、見事に首席合格だった。トップ３はこんなじだ。

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首席　レオン＝ガーディア ２００/２００點　適(火、水、風、土、空間、重力)

次席　リリィ ２００/２００點　適(火、水、風、土)

３席　カレン １９９/２００點　適(火)

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知り合いしかいなかった。流石はリリィだ、今度褒めてあげよう。カレンはケアレスミスか何かだろう。あいつの格ならやりかねない。

なぜ同點なのに俺の方が上かというと、魔法屬の適が多いからだ。適は努力云々で決まるものでなく、生まれつき決まってるものだからだ。そのため、適が多い方が優先されるようになっている。

ちなみに、普通なら一人につき適は一種類が普通である。普通じゃない兄妹がいるってことになるな。

俺は生まれつき、統屬以外の適を持ってたわけじゃないんだが、ある裏技を使って適を増やした。

點も同じで、屬も同じだった場合は魔力量で決まるらしい。カレンもなんやかんやで優秀らしい。

そういえば、王都に著いてからカレンとリリィには會っていない。これには理由があるが、それは學式で分かる事であろう。

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場所は講堂。學式が行われる場所だ。式のために大きなスクリーンも用意されていた。

そこで俺は新生用の座席に、マルクと並んで座っていた。

マルクがやたらキョロキョロと周りを見渡しているが、どうしたんだろうか。

「これより、國立アイン魔法學園、學式を始めます」

司會の言葉と同時に大きなスクリーンに映像が映し出される。

そこには、司會であろう生徒が映し出された。その瞬間、周りがざわめく。

「なあレオン。あの司會の人すっげー人だな」

「そうだな」

映し出されたのは綺麗な水の髪と目をしたサイドテールの眼鏡人だった。

「この學園ってよかったわ……さっき見たじ、可い子かなり多いぜ。いやー楽しみだな」

「さっきキョロキョロしてたのはそれか……」

こいつの格がなんとなく分かってきたぞ。

二人で話していた間に式も進み、今は學園長の話だ。ぶっちゃけ興味が無いので聞き流していたが、最後にこんな発言を殘していきやがった。

「今年は化けじみたやつもっておるが、皆、努力を怠るな。以上じゃ」

明らかにこっちを見ながら言ってんだよなぁ。

そしてさらに式は進み、新生代表による挨拶だ。俺がすることになっている。

ちなみにこの後は在學生代表の挨拶だ。普通は逆じゃないか？

「続いて、新生代表の言葉。新生代表、レオン＝ガーディア」

「はい」

返事をして立ち上がり、ステージに上がる。

「あまり時間をかけても退屈なだけでしょうし手短に。俺の名前はレオン＝ガーディアっていいます。でもわけあって平民だったりするので気楽に話しかけてくれたら嬉しいです。の上話になってしまいますが、俺はボーン村という場所で、レオンという名で生まれただけのしがない平民でした。ですが、ある出來事をきっかけに、不甲斐ない自分を悔やみ、努力をした結果、ここに立っています。そしてってうおっ！？」

突然、新生用の席から二人の人が俺のに飛び込んできた。

すぐに誰だか分かった。なぜなら――

「……なに平然と挨拶なんかしてんのよ、馬鹿レオン……ぐすっ」

「………お兄ちゃん……お兄ちゃん！」

俺の大事な大事な人――涙を浮かべたカレンとリリィだった。

「心配かけたな。ただいま」

二人を抱き寄せ、背中をぽんぽんと叩いてやる。俺まで泣きそうだ。

二人を落ち著かせつつ、王様がいるであろう場所へ目を向ける。実は王様がお忍びで來ているのだ。

なぜかというと、この前の謁見の時に最後に王様が俺へと頼んできたことが理由だ。

なんでも「二人にはお前が帰ってきたことはにして、學式でサプライズしてやれ。面白いことになりそうだ。あ、これ王様命令な」とのこと。

本當にいい格してんなあの王様……。

ここからでは見えないが、恐らく満面の笑みを浮かべているであろう。

だが、いまはそれよりも重要なことがある。

それは、この講堂の空気をどうするかだ。

新生の代表挨拶の途中での出來事に、騒ぎ始めている。

さて、どう収めたらいいやら……。

考えていると學園長がステージに上がり、喋り始めた。

「これにて學式は終わりじゃ！　この後はワシ主催のレクリエーションを行う！　皆、第一訓練場へ移せい！」

學園長の言葉に、驚きつつも講堂にいた生徒が続々と訓練場へと向かっていく。

助かった、のか？

とにかく俺達も向かおう。

俺は、二人からの質問攻めにあいながらも、第一訓練場へと向かった。