《努力という名の才能を手に異世界を生き抜く〜異世界チート?そんなのは必要ない!〜》さようなら 2
エギルが男と対峙していた頃、ウォンとコンは2人で何千という兵を相手取り善戦していた。
ウォンは腕を一振りするだけで何十という兵達をなぎ払いコンは目にまとまらない速さで兵達を蹴り伏せていく。
「ハアハア、くそ!なんだこの量はよ!」
「なかなかにしんどいですね。どうします?ウォレイン」
「そう言えばコンは戦いになると口調が変わるんだったか?すっかり忘れてたぜ」
「今はそんなことどうでもいいでしょう?潰しますよ」
「毒舌は相変わらずで…ん?なんだ?兵が下がっていくぞ」
ウォンの言う通り魔王軍の何千という兵達は後ろへ後退していく。
「ガッハッハ!俺たちに恐れをなしたか?」
「そんなわけないでしょう。ほら見なさい…久しぶりのご対面ですよ」
コンが睨む先には兵達を橫に並べ道を作って歩いてくるピエロの格好をした男が立っていた。
「…これはたまげた。その気味悪い仮面は見覚えがあるぜ。イカれ奇師がなんでこんな戦場のど真ん中にいやがるんだ?いつもは観戦して楽しんでいるだけなのによ」
「フフフ、その時その時で楽しみ方が違うのですよ。…それと私は奇師ではありません…喜師 ピエトロですよ」
「どっちでも同じだろうが…お前達魔王軍の目的はなんだ?」
「目的?…フフフ…フハハ!目的?貴方自がよくわかっておいででしょう?魔王軍魔王側近鋭部隊大隊長 獣王 ウォレイン・ガドロノフ様」
「フン、そんな肩書きはとうの昔に捨てた。俺は今はただの隠居ジジイ ウォン・ガドロノフだよ」
「フフフ、その隠居ジジイがこの喜隊を壊滅しようとしてるのですね…私が直々に選んだ鋭達なのですが」
ピエトロは仮面に隠されていない口を手で塞ぎ大げさに悲しむ姿を見せる。
「そんな大げさだと噓とすぐにばれますよ」
「おやおや!そこに仰せられるのはかの有名な第39代勇者パーティの拳帝 コン・ソルティナではありませんか!機嫌よう…貴方の弟様はお元気でしょうか?」
ピエトロはとても優雅で見惚れてしまうような作法で禮をする…とても醜悪な笑みを浮かべ
「ふざけないでください!貴方が…貴方が!コルを!」
コンはに任せピエトロ向かって地面を駆けていく。
「待て!コン!奴は危険だ!」
「いえいえ、私が手を下すまでもありませんよ…シャド貴方はこれで実踐練習をしなさい。実力的にも丁度いい相手でしょう」
「…わかりました」
ピエトロの合図とともにコンの真橫を全黒裝束で固めた背が低い年のような男が現れた。
「な!?一いつからそこに…ぐっ!」
コンは突然の攻撃になんとか反応し闘気で防する。
「コン!」
「貴方の相手は私ですよ。ウォレイン様」
「いつの間に!?ぐああ!!」
ウォンはピエトロの持つステッキに突かれ數メートル吹き飛んでいく。
すぐに制を立ち直し反撃のため地面を踏み込み一瞬でピエトロの後ろに移する。
「…おや?」
「その仮面砕いて素顔を見てやるよ」
ピエトロは何の抵抗もせず頭を地面に叩きつけられ頭が地面にめり込む。
地面に顔を埋めながらピエトロは
「…フフ…クフフフ…フハハ!この程度で私の魔道 クレイジーマスクは壊れませんよ…しかし々痛いですね。溫厚な私でもこれはし怒るべきでしょうかね?」
ピエトロは地面から顔を抜くと不気味に笑っていた仮面は怒りに満ちた顔をしていた。
喜怒哀楽の喜から怒にが変わったかのように
「チッ、相変わらず不気味な奴だ」
「ごちゃごちゃうるさえな、安心しろよ。その獣顔は俺がやられたみたく徹底的に潰してやっからよ」
ピエトロはステッキから仕込み剣を抜き出す。
「相変わらずよくわからねえ奴だな」
ピエトロは無言で走り出し目に見えない速さでウォンに剣撃を當てていく。
「ほらほらほらほら!!!どうした!?守ってるだけか?おーい!」
「ふん!こんなのはただ適當に叩きつけているだけだ!そんな無駄なことはせずに一発叩き込めばいい…はあ!」
「グブオ!!!」
ウォンはピエトロのに渾の一撃をくらわせピエトロは吹き飛ぶ。
「おい、もう終わりか?怒のピエトロよ」
「ククク…俺との勝負にこんな時間をかけていいのか?」
ピエトロは満創痍なで立ち上がりウォンに話しかける。
「?どういうことだ?」
「あっちで戦ってるお前の房を見てみろよ」
ウォンがこんなところへ視線を見やると…コンは黒い影にを剣で突かれていた。
「コンーー!!!」
……十分前(コン視點)
「ハアハア、一どこにいるの?」
私は苦戦していた。
相手の気配は全くじられずましてや相手の通過する空気の流れさえじられない。
なのに私には切り傷が増えていく。
「どうして、気配もじ取れないのに」
「…はあ…貴方も俺が見えないのですね…」
「!?どのにいるの!」
突然聲が聞こえ周りを見渡すが誰もいない。
しかし切り傷をつけられるとともに聲が聞こえる。
「…なかなかに強そうだなって…思ってたのに…期待はずれです…」
「とにかく、これ以上は力が持ちません…ハハ、もっとウォレインの修行に付き合うべきでしたね…ミアもギル君も頑張っていたのに私はその日その日の平和にすがりついて何もしてこなかった…親以前に人として失格ですね」
私は覚悟を決めある一點を見つめる。
「…諦めたんですか?…じゃあとどめを刺すよ…ハア、結局俺を見つけることができる人はいないのか…」
黒裝束のシャドという年は私の目の前まで行き手に仕込んでいた短刀を顔に突き刺そうとする。
「ここ!はあ!!」
「…な?」
私は短刀が目の前に來た瞬間短刀を避けシャドの腕を摑み一本背負いをし倒れたシャドに乗る。
「…くっ」
「これで貴方はき取れませんね、終わりです」
私はシャドの頭を闘気を込めた拳で叩き込む。
しかし拳はシャドを通過し地面に叩き込まれ地割れが起きる。
「な!?」
私の捕らえていたシャドという年は空気に飲まれるように消えていきどこからかシャドの聲が響く。
「…俺の本気の隠は…誰にもバレない…見ることも…足音を聞くことも…空気の流れを読むことも…直でさえ…だれも本気の俺は見つけられない…しかし貴方はよくやった方だ…さようなら…」
「どういう…あっ」
私が振り向こうとするとに短刀が突き刺さる。
「…さっきまでとちがい…これには致死の毒が…塗られている…痛みなく…眠れ…」
「グフッ…ウォ…レイ……ミ………ア……ギ……く…ん…生……て………」
ウォレイン…たくさんぶっ飛ばしてしまってごめんなさい…ミア…貴方のお嫁さんの姿が見たかった…ギル君…ミアを頼みます…
私は今までの思い出を思い出しながら微笑み地面に倒れこんだ。
最後、目に映ったのは泣いているウォレインの姿だった。
泣かないで…ウォレイン……私は先に旅立つだけなんだから…さようなら…また會いましょう……
……
「ウオーーー!!!よくも!よくもよくも!!!」
ウォンは怒り狂い理を失う。
一方ピエトロは喜の仮面に戻り愉快そうに笑い出す。
「フフフ!これはウォレイン様にとっては悲劇でしょうね!フフフ、フハハ!!!…まあ、私にとっては喜劇ですけど。コンさんの最後の言葉…苦痛のびでも生きようと懇願するでもなく家族を思う言葉…いやはや素晴らしい素晴らしい!!!」
ピエトロは手を叩いて笑い出す。
「貴様!コンの…俺の妻の最後の思いを馬鹿にするな!」
ウォンはピエトロにがむしゃらに攻撃を仕掛けまくる。
ピエトロはそれを軽々と避け続け
 
「ふむ…貴方様、さっき指摘していただいたミスをご自分でしておられますよ。確か…一撃叩き込めばいい…でしたっけ?」
「グオッ!!!」
ウォンはピエトロに毆られその場に膝をつく。
「ゲホゲホ!…貴様絶対に許さん…」
「フフフ…そんな目で見ないでくださいよ。貴方様は冷靜な分析眼と強大な力を魔王様に気にられ魔王軍にった。その分析眼が欠けてしまえば私にすら勝つこともできない。それと私はただ貴方様を連れ戻しに來ただけですよ。それを貴方様が勝手に戦しだしたから里は滅びコンさんが死んだのでしょう?」
「俺が承諾してもお前なら潰していただろう」
「フフフ、私の格をよくわかっていらっしゃる。まあ私の目的は完了ですあとは外でゴミを掃除しているラトミーを回収したら撤退しますよ」
「なんだと!?おい!ゴミとは一…ぐっ!」
ウォンはシャドに気絶させられを鎖で締め上げられ兵達に持っていかれる。
「さあ、ラトミーを連れて撤収しますよ」
「…わかりました…ピエトロさん」
「フフフ、それにしてもウォレインのびを回収できたのは幸運でしたね」
2人は兵を連れて炎が上がる里を後にした。
スクール下克上・超能力に目覚めたボッチが政府に呼び出されたらリア充になりました★スニーカー文庫から【書籍版】発売★
西暦2040年の日本。 100人に1人の割合で超能力者が生まれるようになった時代。 ボッチな主人公は、戦闘系能力者にいじめられる日々を送っていた。 ある日、日本政府はとあるプロジェクトのために、日本中の超能力者を集めた。 そのタイミングで、主人公も超能力者であることが判明。 しかも能力は極めて有用性が高く、プロジェクトでは大活躍、學校でもヒーロー扱い。 一方で戦闘系能力者は、プロジェクトでは役に立たず、転落していく。 ※※ 著者紹介 ※※ 鏡銀鉢(かがみ・ぎんぱち) 2012年、『地球唯一の男』で第8回MF文庫Jライトノベル新人賞にて佳作を受賞、同作を『忘卻の軍神と裝甲戦姫』と改題しデビュー。 他の著作に、『獨立學園國家の召喚術科生』『俺たちは空気が読めない』『平社員は大金が欲しい』『無雙で無敵の規格外魔法使い』がある。
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