《努力という名の才能を手に異世界を生き抜く〜異世界チート?そんなのは必要ない!〜》兄妹って大変
「それでね、ギルったらあの人のこと一度もパパって言ってあげなかったのよ」
「へー、昔っからエギルって変なところで頑固だったんですね」
「あら?今でもそうなのかしら?」
「そうですよ。それにちがう話になりますけど時々私の水浴びをのぞいたり私の下著を漁ったりしようとしてましたしね」
「そんなところもあの人に似てしまったの…あの子を選んでくれるの子がいるのかしら、心配だわ」
「大丈夫ですよ…その…エギルはかっ、かっこいいですし…」
「あら?ミアちゃんもしかして…フフ、ギルのことよろしくね」
「もう!シエルさんまでからかうんですか!」
「フフフ、ミアちゃん照れちゃって可いわね〜」
家に帰ってくるなり母さんとミアは意気投合して俺の昔話で盛り上がっている。
それにしてもまさか全てミアにバレてしまっていたとは…これからはし自重しよう…し…
「ギル…生涯一緒にいるパートナーはちゃんと考えて決めろよ。俺は功したからこんなにも幸せなんだ。たくさんの子寶にも恵まれたしな」
「わかってますよ…ん?ちょっと待ってたくさんの子寶って?」
「あ、そう言えばギルに言ってなかったわね。待ってて今こっちへ連れてくるわ」
母さんはそう言うと駆け足で部屋を出て行く。
「ギル、お前きっと驚くぞ」
「なになに!もしかしてエギルに下の子がいるんですか!?」
ミアも食いつき親父に話しかける。
「ああ。とっても可いんだぞ〜俺のことをパパって言ってくれたんだ。パパって!…今言ってくれないけどな…」
親父は最初は興して喋っていたが後半から徐々にトーンが下がっていく。
「ほら、あなたたちのお兄様ですよ」
「本當ですか!どこにいるんですか!」
「お母様、あたしは眠いです」
母さんが2人の子供を連れてくる。
2人ともよく顔が似ている男の子との子だ。
年は小學1、2年生ぐらいだろうか?
母さんにの優しい顔をしている。
男の子の方はもう夜になっているというのに元気にハキハキといている。
一方の子は目をこすりなんとか起きているようだ。
「可い!もしかして雙子ですか?」
「ええそうよ。ほらお兄様よ。挨拶しなさい」
「わあ、あなたが俺のお兄様ですか。俺はジュンス・ルーカスです!ほらレナも挨拶しろよ」
ジュンスと名乗った男の子はの子の手を摑みブンブン振り回す。
「わかったからやめてよ〜ジュンス兄様…初めまして…えと、あたしはレイナ・ルーカスです」
寢起きながらもレイナは綺麗な作法でお辭儀をする。
それに続けてジュンスも男の作法でお辭儀をする。
よくできた子達だ。
「ああ、よろしくな。俺はエギルだ。俺たちは家族なんだからそんな堅苦しくしなくていいぞ」
俺は2人の頭に手を置く。
ジュンスはニヘヘと笑い俺の手を摑みレイナは無想にしているがし口がヒクヒクしているので嬉しいのだろうか?
「はい!じゃあよろしく!にいちゃん!」
「…よろしくお願いします。エギル兄様」
「よろしく」
「わーいいないいな!私も君たちと仲良くしたいなーなんて」
ミアは俺の後ろからひょこっと顔を出し2人に近づく。
「わー!耳だ!尾だ!スッゲー!」
「…貓さん」
ジュンスはミアのぴこぴこく耳を眺め、レイナはパタパタいている尾を目で追っている。
「りたいの?」
「いいの!?」
「もちろん!」
「わーい!」
「…貓さん…れる」
ジュンスは耳へとレイナは尾へと手をばす。
…んーなんか忘れているような
「はにゃ!?にゃにゃにゃ!?」
あ、そうだ。
ミア尾と耳をられると自分の意思とは関係なく聲が出るんだっけか?
「わーふわふわだ!」
「うん、気持ちいい」
「ちょっ!レイナちゃん尾に頬ずりしないで…にゃ〜!エ、エギル助けてー!」
「自分で起こしたことだ。自分でなんとかしてくれ」
「は、薄者ー!」
「ふむふむ!どれ俺が助けに行ってあげ…「あなた、ちょっと何をやってるんですか?」え?いやちょっと…」
親父が手をいやらしくかしながらミアに近づこうとすると母さんがそれを止める。般若のような顔をして
「え?何がちょっとなんですか?あなた、ミアちゃんはエギルの相手なのですよ。変なことをしようとするのは…やめてくださいね?」
「はい、すいませんでした」
親父はその後母さんに襟を摑まれ引きずられて部屋を消えていった。
「レナ!そろそろ換してくれよ!俺も尾りたい!」
「…クー…クー…」
「あー!ズッケー!尾を巻きつけて寢てやがる!俺もそうしたかったのに!」
「…エ、エギル…た、助け…」ガクッ
ミアはピクピク痙攣して助けを求める。
「はあ、仕方ないな。2人ともミアもそろそろ限界みたいだ。自分の部屋に戻って寢な」
「はーい。レイ起きろ、部屋戻るぞ」
「貓さーん…クー…」
「しょうがない。俺が連れてく」
俺がレイナを靜かに抱き上げると
「あー!俺も俺も!」
ジュンスが俺の足元で飛び跳ねてねだってくる。
「自分で歩けるだろう」
「おんぶおんぶ!」
「…全く。ほら」
「わーい!」
ジュンスは俺の背中に張り付き俺は落ちないように慎重に歩き出す。
後ろを確認するとジュンスはウトウトとしている。
先ほどまで騒いでいたから疲れたのだろう。
俺は2人を部屋まで運びベットに眠らせる。
「また明日な。おやすみ」
「はーい…」
「クー…クー…貓…さん」
俺は部屋から出て元の部屋へ戻る。
はあ、兄妹っていいものだと思うが…なかなか大変だな
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