《努力という名の才能を手に異世界を生き抜く〜異世界チート?そんなのは必要ない!〜》洗脳 2
「さあ來い!ミア!」
「はい…じょ…」
ミアはふらつきながらも確実に俺のの急所を狙い攻撃をしてくる。
そんなミアの様子を見てテストロが1人呟く。
「あれ?おかしいな。なんでまだ5人しか洗脳してないのにミアたんの洗脳が解けかけてるんだ?」
「お前はミアのことを舐めすぎてたってことだろ…とっあぶねえ…ミアの攻撃は洗脳されててもキレがやばいな」
「は…いじょ」
ミアは手を休めずに攻撃を続ける。
「グアッ!!!」
「なんだ?…カシムス!」
突如後ろから轟音とカシムスの苦痛の聲が聞こえ振り向くとカシムスが鬼人族の男によって吹き飛ばされていた。
カシムスたちのいる場所を見ると床に痕がいくつもついており2人の傷を見る限りそのほとんどがカシムスのだとわかる。
カシムスは立ち上がろうとするが足がふらついており立つこともままならなくっている。
俺はミアの攻撃を避けながらカシムスの元へ向かおうとする。
「うう…エギル來るな!」
「なんでだ!どう見てもお前やばいだろう!加勢する!」
「いい!君はそれより先にやることがあるだろ!」
カシムスは壁によりながら立ち上がる。
「君はなんでここにきた?その子を助けにきたんだろう?だったら最後までやり通せ!」
「お前やばいだろ!相手が悪かったんだ!俺が代わりに…」
「いいと言っている!僕は確かに弱い…ろくに剣だって習ってないしいつも勉強ばっかだった。それでも僕はやると決めたら最後までやるんだ。だからエギルも決めたことは最後までやれ!」
「…わかったよ。カシムス」
俺はまたミアの攻撃を避け始める。
「…さあ、続きを始めるか?鬼人族の男」
「…お前…強いな」
鬼人族の男はそう呟く。
その目は虛ろな目なんかではなく確かに強い意志がじられた。
……
「…は、はいじょ…」
「ミア…」
ミアは未だに涙を流し攻撃を続ける。
俺はそれを避けることなく喰らっていく。
腕、肩、腹、腳などを刺されていくが俺は構わず喰らう。
ミアのその目はしずつ自分を取り戻しつつある気がする。
しかし何かがそれを邪魔し押しとどめている。
「はい…じょ…して…。エギ…ル…」
「ミア?」
「ころ…して…エギ…ル」
ミアは手を緩めていく。
俺はその隙を見逃さずミアの懐にりミアを抱きしめる。
「殺すわけないだろう…ミアは…大事な家族だ。…そ、それに…お、俺が惚れただ」
「…エギ…ル。」
ミアは俺を両手で押し飛ばす。
俺はふらつきながらもミアを見る。
ミアは笑みを浮かべていた。
「あ…ありがと…う。大好き」
ミアは手に爪を作り自分の首へぎこちないきで向ける。
「ミア?…ミア!やめろ!」
俺は走り出そうとするが腳に刺された激痛が走り転んでしまう。
「さよ…なら…」
ミアは勢いよく爪を自分の首へと押し込む。
「ミア!」
しかし爪は首のチョーカーの石の部分に當たったところで止まる。
するとチョーカーの石がオレンジにり出しあたり照らす。
「?…これ…は…お母…さんの…」
しばらくり続けるとチョーカーの石は砕け地面に落ちる。
ミアはそれと同時に倒れる。
「な、なんだったんだ?…そうだ!ミア!」
俺は疑問に思ったがその後すぐにミアの元へ駆け寄る。
「ミア!大丈夫か?」
俺はミアを抱き上げる。
ミアはゆっくり目を開け俺を見つめる。
するとニコリと笑った。
「エギル…戻ったみたい」
「ミア…よかった…本當に」
俺はミアを抱きしめる。
そんな様子を見てテストロがぶ。
「な!なんだ今のは!しかもなんでミアたんの洗脳が解けてるんだよ!ふざけんな!おい!ゴミクズカスペットォ!さっさと終わらせてあのエギルをぶち殺…ブォ!!!」
テストロが唾を飛ばしながら喚き散らしているとに棒がぶつかり吹っ飛んでいく。
「な、ななな何をする!…ゴミ!き、貴様!」
テストロは棒を叩きつけた男を見ると驚愕の後に怒りを見せ喚く。
鬼人族の男は棒を振り回し怒りを込めた目をテストロへ向ける。
「…隨分やってくれたな前田。…よくも…よくも香をストーカーだけじゃなくあんな目に合わせたな!ブタ!!!」
男は棒を地面に叩きつけ地面を割る。
テストロはけない悲鳴をあげ後ずさりする。
「ヒ、ヒイイ!!!洗脳が解けてる!?…ご、ごごごめんなさい!!!鬼道くん!そんなわ、悪ふざけの一種だったんだよ!」
「わ、悪ふざけ…だと?…香にあんな汚ねえもんをしゃぶらせるのが悪ふざけだと!?ふざけんな!」
「ヒイイイ!!!せ、洗脳…」
「何度も喰らうわけねえだろうがブタが!」
起と呼ばれた男は棒をテストロの顔面に叩きつける。
スパイクが目にぶつかりを吹き出しながらテストロは吹っ飛んでいく。
地面に落ちると目を抑え地面を這って逃げようとする。
「い、痛い!痛い痛い痛い!!!目が!ぼくの目が!」
「逃すと思うか?」
「アギャ!」
棒を何度も頭へ叩きつける。
すると鬼道の背中にダークエルフのが飛び込み抱きしめる。
「秋牙君!もういい!もういいからやめて!」
「ハアハア…香…ああ、確かにもういいな。もう死んでる」
テストロは頭がぐちゃぐちゃになりだけがピクピクと痙攣する。
しかしすぐにもかなくなった。
鬼道はこちらに振り向きニヤリと笑う。
「よう…確か神無…だったか?」
「ああ、まさかお前だったなんでな…鬼道」
俺は鬼道の元へと歩いていく。
途中周りを見渡すと親父は無事だったらしくレイナを抱きしめてレイナは安心したのか親父に泣きついている。
カシムスはボロボロながらも無事生きているらしくオーガ族とエルフ族の男たちに看病されている。
「なあ…もしかしてあの2人は」
「ああ、亮平と大人だ」
鬼道の話によるとオーガ族が熊谷亮平、エルフ族が工口大人らしい。
俺はなんで今までテストロに奴隷にされていたのかと聞くと
「わりぃが俺はあんまし覚えてねえんだ。多分あいつらも香も同じだ」
「うん。ごめんね神無君。役に立たなくて」
「いやいいさ。奴も死んだことだしな」
「おーい!ギル!悪いが俺はレイナを家に返すから先に帰るぞ!」
「わかりました父さん!」
親父はレイナを肩車しながら部屋を出てテストロの家を出ていく。
しばらくしてカシムスの応急処置も終わり俺たちも此処を出るかとなった。
「じゃあ無事終わったしこんなジメジメした場所は出るか」
俺の提案に全員が賛同し出ようときたその時
『ふふふ…まだ終わってないよ…』
「なんだ?今のこもった聲は誰の聲だ?」
「さあ?」
「俺ではないぞ」
カシムスが皆に聞くが皆わからず辺りを見渡す。
その後も何度も聞こえこれはおかしいと皆がじ取り音の出所を探し始める。
「おい。わかったか?」
鬼道が聞いてくる。
「いや…」
「そうか…亮平!大人!そっちはどうだ?」
「悪いがわかんねえ!」
「こっちもわかんないよ秋牙!」
「香はわかったか?」
鬼道がすぐ近くにいた流院に聞くと流院は青い顔をしていた。
「香?」
「この聲…私の中から聞こえてきてるの」
「は?何を言ってんだ?」
「私の中からなの…私の…秋牙君…」
途中で倒れ意識を失う。
「香?おい!香!」
『ふふふ、もう彼は死んだよ。ぼくが殺したのさ』
「誰だ!殺しただと?どういうことだ!」
『こういうことさ』
聲が途絶えると流院の腹部が膨張し破裂する。
「な…香!!!」
鬼道が流院に近づこうとするが流院の破裂した腹部から飛び出た何かが鬼道を蹴り飛ばす。
「グァ!」
「こらこら、これはぼくの苗床だ。勝手にろうとするんじゃないよ」
そこには全の褐、銀髪で黒い瞳、長く尖った耳のダークエルフであろうしいの一言で例えられる男が立っていた。
「お前は誰だ」
俺は冷靜に男を見る。
「ふふふ…やっぱりこれを使うとわからなくなるものなんだね。人を見た目で判斷するってやつかな?ぼくはテストロ…だよ」
男はそう言うと高らかに笑い出した。
「ふははは!!!…さあ、第二ラウンドを始めようか」
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