《努力という名の才能を手に異世界を生き抜く〜異世界チート?そんなのは必要ない!〜》ゾンビは…ゾンビはぁー!
「グロロー!!!」
俺たちは目を煙で潰され未だ視力の戻っていないヴァンパイアビーストを4人で囲む。
「アドラ後どのくらいで奴の目は解放される?」
「後30秒くらいかの?」
結構短いな。
なら今のうちにこっちの有利に立つようにかなくちゃな。そのためには壁役がしいが…みたじ俺しか適任はいないな。
「チッ。これも親父が騎士だからかな。くそったれ」
「ブエックション!」
「あら?あなた風邪ですか?」
「いやこれは…エギルが俺を呼んでいる!?…訳ないよなぁ。あっはっは!」
なんか一瞬悪寒がしたが気のせいだろう。
「アドラ、ミア、奴の目が見える前にできるだけ攻撃してくれ。カバーは全部俺がる」
「承知!」
「わかった!」
俺を合わせた3人で無差別でを振り回し暴れるヴァンパイアビーストの隙を狙うため地面を踏み抜き走り出す。
「あっれ〜!?エギル君僕は〜!」
「あー…なんかしてろ!」
「酷くない!?」
「はあー!」
「てやー!」
「喰らいやがれ!」
3人で出せるだけの力を込めてヴァンパイアビーストのに拳を叩き込む。
たとえ表が毒で覆われていようと闘気で毆れば関係ないしアドラもゾンビだ。たとえ毒に侵されても関係ないだろう。
「グロ…グアア」
ヴァンパイアビーストは衝撃を耐えきれずが毆られた方向と反対側に倒れる。
激しい地鳴りと共にヴァンパイアビーストはき聲を出し倒れるがそれと共に目隠しの煙が消滅する。
「アドラもうあれは使えないのか?」
「すまぬが今回はマスターからあまり魔力をもらっておらんのじゃ。使えるとしたら後せいぜい一回かの」
「チッ、ランス!アドラに魔力を與えてやってくれ!」
「え〜?何〜?」
「あ!マスター!クラブ空きましたよ!」
「ほんとだ!ラッキ〜」
俺がランスの方を見るといつの間にか出現していたグジュレンジャーとランスは仲良くトランプをしていた。
「何をお前らは呑気に7並べやってんだー!」
「だって暇だったんだもん!」
「だもんじゃねえよ!いいから早くアドラに魔力を!」
ランスはぽかんとした顔をして俺を見る。
「へ?僕の魔力グジュレンジャー出しちゃったからすっからかんだよ」
「お邪魔してまーす」×グジュレンジャー5人
「この無能がー!」
「グロロロロ!!!」
「エギル危ない!」
ミアの聲を聞い俺はイラつきながらも振り返る。
ヴァンパイアビーストは立ち上がり俺を睨みつけ地面を揺らしながらこちらに走ってくる。
俺はそれを見つめながらぷつんと俺の何かが切れると同時に今まで溜め込んでいた怒りが頂點に達した。
「チッ…なんなんだよ。…いっつもいっつも俺を腹立たせることしかしねーんだよ……はぁもういいきれた…」
「グロロー!!!」
ヴァンパイアビーストは口を広げ腐ったひどい匂いを俺にぶちまけながら俺を喰らおうと迫ってくる。
ミアのび聲が聞こえるが今はどうでもいい。
「お前みたいなくっせーゾンビに…喰われる筋合いはねー!!!」
「ガア!?」
俺は腕に闘気を全力で込め広げながら迫ってきていた牙を押さえる。
ヴァンパイアビーストもそれに驚き変な聲を出している。
「手前らいい加減にしろよ…俺は…ゾンビが嫌いなんだよー!!!前にも言っただろうがぁ!!!燃えてなくなれぇーーー!!!」
「怒った理由ってそれなの!?」
俺は無意識に魔力を手に込め一瞬で燃えかすにするイメージを持つ。すると手からバチバチと放電がおきそれがどんどん強くなっていきバリバリバリ!!!とヴァンパイアビーストのにまで放電を起こし電させた。
ヴァンパイアビーストは一瞬で白目を剝きズズンとその場に痙攣しながら倒れこむ。
「い、今の…魔法…か?」
俺は力を使い切ったのか視界が霞みそのまま気を失ってしまった。
◇
學長室にて學長が椅子に座り目の前の男と會話をしている。
「…ふーん。つまりグラドの息子はなかなかの切れ者だと?」
「そういうことになりますね。ミアとそしてアダドーロ。あの2人もチームにれてみるのも面白そうですがルーカスはもうメンバー確定で進めます」
「それはお前の勝手でいいが…どうした?やけにあの3人に執著してないか?今日來たばかりのやつも混じっているだろう」
「そうですね。…やはり懐かしい面子だから…でしょうか?」
學長はその言葉を聞き顔をしかめる。
「なんだその言い方は?まるで昔からの知り合いのように言っているな。お前とあいつらでは歳が全く違うというのに」
「そう…ですね。歳は倍くらい違う。…でも俺はあいつらと昔からの知り合いなんですよ…ずっと昔からのね」
「そうかい。余計な詮索はしないから安心してメンバー集めをしな。ルターク」
「ええ。そうさせていただきますよ…もっともほとんどのメンバーをうちのクラスから選びますけどね」
ルタークはその知的な雰囲気を思わせる眼鏡を掛けなおし白をたなびかせ學長室を後にした。
【書籍化】追放された公爵令嬢、ヴィルヘルミーナが幸せになるまで。
「お前との婚約をここで破棄する! 平民の研究者が功績を上げて勲章を與えられたからな。お前をその褒美として嫁がせよう!」 王太子の婚約者であった公爵令嬢ヴィルヘルミーナは、夜會の席で婚約を破棄されて平民との結婚を命じられる。 王太子に嵌められ、実家である公爵家からも僅かな手切れ金だけ渡して追放され、顔も見たことのない平民の研究者の元へと嫁がされることとなった。 ーーこれがわたくしの旦那様、ダサい男ですわね。 身長は高いがガリガリに痩せた貓背で服のサイズも合わず、髪はもじゃもじゃの男。それが彼女の夫となるアレクシであった。 最初は互いを好ましく思っていなかった二人だが、ヴィルヘルミーナは彼の研究を支え、服裝を正すなかで惹かれ合うようになる。そして彼女を追放した実家や王太子を見返すまでに成り上がって幸せになっていく。 一方、彼女を追放した者たちは破滅していくのであった。 【書籍化】が決まりました。詳細はいずれ。 日間・週間総合ランキング1位 月間総合ランキング2位達成 皆様の応援に感謝いたします。
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