1日遅れてしまい、申し訳ありません

===ユウキ視點========================

（ご主人様！！）

分かってるっ！！

俺はすぐさま"グランドキャニオン"という大きな土で出來た壁を作る。

そして、霊達の攻撃が壁に當たり、巖を抉るような破壊音が鳴り続ける。

（このままだと……）

ああ、これが砕けるな。

（なら、やる事は1つだろ）

だな。

（……あまり得策とは言えませんが仕方ありませんね）

（バゴォーン！！）

遂に耐えきれなくなった壁が砕けるのと同時に右に飛び出し、右手に攻武、左手に守姫を顕現させる。

「丸見えよっ！！」

が霊達を俺達に照準を合わせ、一斉にを飛ばしてくる。

「それぐらいなら何とかなる！」

俺は飛んできたを自分に當たりそうになるものだけを斬り続けながら走る。

最初は余裕っぽかったも、だんだん焦るのと共に照準が甘くなってくる。1対1での戦いに焦りはかなり負けの要因となる。

「食らえ！」

俺はに守姫の峰で腹を打つが、が人間のでは無かった。し吹っ飛んだの腹を見ると、そこには剣のようなものでガードしていた霊が居た。

………マジかよ。

（霊にも個差はあり、霊が使う霊魔法だけでなく、刀のような武裝を持つものや罠等を張るものを居ます）

……先に言ってしかーー

（ご主人様！！）

ん？

守姫のび聲を聞いて、聞き返そうとした時、視界の下端にが見えた。

（ドゴォーン！！）

「………はぁ、はぁ。何なの、あの男は……。まあ、あれで………」

「いやー、危なかった」

が振り向くより前に背中を蹴飛ばし、浮いたに守姫の拘束符を10枚向かわせ、腹辺りを橫にテープでぐるぐる巻きにするようにを纏った拘束符が拘束する。

「……ぐっ！！どうしてあれを！？」

「"転移"であんたの後ろに移しただけだ」

確かにあの発は完全に予想外だったが、"転移"が間に合わない程の発速度では無かったからな。

「……くっ！こんなもの！！」

は守姫の拘束符を剣を持った霊に斬らせようとしたが、全く斬れない。

（そりゃそうです！私の拘束符はそんなもので斬れるほど中途半端なものでは無いんですから！！）

守姫が豪語している拘束符は、守姫の柄頭から出ている包帯のようなものが15cmくらいで切れたものだ。かなり強い拘束が出來る。

「さーて、何が目的か聞かせて貰おうか……」

は斬れない事が分かると霊達を自に戻した。降參していると見て良いのかは分からないけど、今は戦う気は無いようだ。

「……その前に1つ聞きたい。お前は『強化兵計畫』を知っているか？」

『強化兵計畫』という言葉を聞いて、思わず眉を潛めた。それを見て、は目を見開いた後、をが出るほど噛み締めた。

「……そう、恐らくそうだと思ったけど……」

「お前もまさか……」

薄々気がついていたが、こいつは『人族強化兵計畫』のエルフ族のバージョンをやられたんだ。いわば、俺の同類。

「……ねえ、私はこの世界の人間全てが憎い……。なのに、何故、お前は人間がいる村で暮らしている。憎くは無いのか？人間が。私は憎い。とても憎い。1人殘さず殺してやりたい程、憎い！！！」

やばい！！拘束符が！！

かなりの強度を持つ拘束符が側から引きちぎられる。無殘にバラバラになった拘束符が散り、は周囲に霊をまた展開する。

「"滅卻衝"！！」「死ねっ！！」

攻武を使った俺の"滅卻衝"と霊達の霊魔法がぶつかり、大きな発を起こす。

その発に耐えきれず、俺は地面を転がる。そして、その回転を使ってすぐさま立ち上がり攻武と守姫を構える。

「………お前は裏切り者だ。お前なんて、真の痛みを知らない人間共と同じだぁ！！」

そのび聲とともに、発で出來た砂埃を貫いてきた霊魔法が俺めがけて飛んで來る。

それらを斬り伏せていくが、キリがない。こんなの、俺の力が無くなる方が早いに決まっている。

守姫！

（はい！）

守姫の柄頭から出ていた包帯のようなが15cmくらいで小分けされていき、合計6つの符が出來る。

「守護符！！」

5つの符が俺の周囲で回りだし、円柱狀の結界を作り出す。その結界によって霊魔法は全て弾かれる。

「それならっ！！」

とっくに晴れた砂埃の奧にいたは、俺の姿を見て、霊達を一箇所に集めてを集めている。

（あれはヤバイですよ！）

なら、守姫頼むぞ！

（はい！お任せください！！）

「死ねっ！！」

が飛んで來た瞬間、俺はの背に瞬間移する。

（転移符、起しました！）

俺は守姫に謝しつつ、舞う転移符を橫目で見る。あの時、わざと1枚余るようにしたのは転移符をの背に向かわせる為。

「おらぁ！」

俺は攻武で"滅卻衝"を至近距離で放つ。

またも、風でし飛ばされるが、結界のおで大して飛ばず、砂埃が舞い上がっているのを、守姫を振るって払う。

そこには無傷のが立っていて、代わりに1の霊が発の中心に倒れていた。

「あれで防いだのか……」

「ねぇ……、後しでも怪我しそうだったんだけど、どうしてくれるの！！？」

は未だ好戦的だ。こうなったら、どちらかが倒れるまで止まれないだろう。

（なら、やってやろうぜ）

……お前みたいに好戦的だったら、この戦いも楽しめたのかな！！

俺は言い終わるのと同時に"強化"を使い、駆け出した………。

あれから2日。お互いの実力が拮抗し過ぎて、全く決著が著かない。守姫の符を使っても、んなやり方でやり過ごしてくる。

お互い、流石に力がない。次で決めようとするのは、お互い一緒だろう。

「………さあ、締めだ」

俺は勢い良く駆け出し、守姫もなおし、両手で攻武を握り締め、今まで以上にを集めるに思いっきり振る。

「"極大滅卻衝"！！」

===============================

去年中に完結出來なかったみたいです。

こんなどうしようもない作品ですが、今年も宜しくお願いします。