《ただの世界最強の村人と雙子の弟子》第22話 エルガ
===ユウキ視點=================
「はぁ、散々な目に遭った………」
俺のは至る所が軽い打撲をけた跡が殘っており、
「大丈夫ですか?ご主人様?」
守姫はそんな俺を心配そうな顔で見つめている。
俺は家の外のちょっとした丘の上で守姫と並んで座り、俺は修理完了とちょっとした増築が済んだ家を眺め、守姫に俺のに回復魔法の"ヒール"をかけてもらっている。
昨日の夜、俺は生活魔法に一応屬する"スリープ"と呼ばれる自分や相手を眠らせる魔法を自分とリリとルルに使ったのだが、朝起きるとリリはほおを赤く染め、両手の人差し指の指先を合わせたり、離したりしてモジモジしていて、ルルは目を走らせて両腕をプルプルさせていた………。共通點はどちらも俺が起きるのを待っていたようだが……。
「あっ、あの~~、しっ!師匠っ!!夜中は、わっ!私のっ!!に何かしましたか!?」
「はい?」
いや、ただ単に"スリープ"をかけただけで何故そうなる?
「………………昨日、私達は……お師匠様に眠らされた………。絶対!姉さんに何かしたに決まってる!!」
いつもは無口なルルは何故かリリの事になると興するんだよな~。
「いや、何もしてないよ。だって、2人に"スリープ"かけたあと、すぐに俺にも"スリープ"をかけたから」
「「…………………」」
2人は無言になった………。
「……………え?」「……………ふぅ」
リリは口を開けたまま固まり、ルルはとても安心したような顔で一息ついた。
ルルはそのまましご機嫌そうな顔で下に降り、リリは、
「………………っ!!」
顔を急激に赤くして布団を被ってしまった………。
それが面白かった俺はちょっとしたイタズラ心で、
「おーい?リリ?どうしたんだ?」
と訳は分かっているのに、リリが被っている布団をめくろうとした。きっとその時の顔はニヤニヤしていただろう……。
リリは全力で布団を押さえていたが、俺に敵う程の力が出ているはずも無く、徐々に布団がめくれ、中から見えたのは顔を真っ赤にした、涙目になって右拳をプルプル震わせているリリだった……。
「しっ……!師匠の馬鹿っーー!!」
「ぐおっ!!」
(ドゴォン!)
リリは今までで一番のスピードで拳を放ち、それに驚いた事で反応の遅れた俺は腹部に綺麗なクリーンヒットをもらい、そのままベッドからし離れた本棚にぶち當たる。俺が重力に従い、床に落ちたのと、本棚上段の本が俺の頭に雪崩のように降り落ちたのはほぼ同時だった……。
今更だが、リリとルルの相部屋は扉を開けるとまず左右に壁に接しているリリとルルの機があり、その奧に右側にベッド、左側に技姫があげたであろう本がっている本棚があるのだ。今回は壁側にいたリリが本棚側にいた俺を毆ったから俺は本棚に突っ込んでしまった訳である。
リリは「ふんっ!!」と息を鳴らして布団の中に再び潛り込んでしまった……。それだけならまだしも、
「姉さんっ!!一何があった……の……?」
「……………っ!」
さっき、本棚にぶつかった音でルルが駆けつけてしまい、この慘狀を見られてしまった………。しかも、不運な事に布団から時折「ぐすっ、ぐすっ」とリリのすすり泣く聲が靜かな部屋ではよく聞こえた。
「…………お師匠様。……覚悟……!!」
何とかならないかと必死に考えていた俺に絶を與えるのには十分すぎる言葉だった……。
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「ったく!ルルの奴、何であんなに本気だったんだっ!?」
ルルは本気で"強化"を使い、"ウィンド"で速度を上げた拳や"ライトニング"で刺突の威力を上げたりとかなり危なかった………。全く、部屋を守りながらの戦闘はマジ大変だった!!
因みに"ライトニング"とは中級雷屬魔法で、手に雷を纏うというシンプルな魔法だが、手で刺突をする時にはかなり威力が上がるから格闘家が使う技でもある。あと、練度を上げれば槍や銛といった突き刺す攻撃のの威力を上げる事も可能だから、上位の槍使いも使う。
「ご主人様。ただでさえ、昨日の戦闘はそれなりにマジになっていたんですから、あまり無茶は……」
守姫は大袈裟だな……。
「ああ、分かってるけど、俺はあの程度、全然大丈夫」
「なら、良いんですが……。ご主人様は常日頃から私達のを維持するためにかなりの魔力を消費してらっしゃるんですから……。…………辛くなったらいつでも解いてもらって…「解かない。」……」
「だって、守姫が居ないと誰が家事をするんだ………」
「それだけ………ですか?」
守姫はそう言いながら足をばして座っている俺の膝の上に乗って上目遣い気味に聞いてきた…。それにドキッとしながらも冷靜を裝いつつ、恥ずかしいが、
「………寂しい」
「…え?」
「…っ!だからっ!お前が居ないと寂しいって、言ってるのっ!!」
はぁ、あんまり聞き返してしくなかったのに………。
俺は恥ずかしくて、そっぽを向く。
それを聞いた守姫は、目に涙をうっすら浮かべつつの前に右手を添えて、
「凄く嬉しいですっ!!ご主人様!!!」
チラッと見ると、狙ったかのように最高の笑顔を見せてくれた。
「まだまだこのままご主人様とくっつきたいですが、そろそろ朝食にしましょうか」
守姫はうっすら浮かんでいた涙を軽く拭って俺の膝から橫にずれて立ち上がった。
「ああ、そうだな」
俺も立ち上がり、家へと向かう。すぐに守姫が俺に追いついて橫に並ぶ。
「今日の朝食は何にするんだ?」
「今日は……、久しぶりに目玉焼きとベーコンにしましょうか」
「おっ!俺はご飯で、目玉焼きはめで」
「分かっていますよっ!何年一緒にいると思ってるんですか?」
「言っても良いけど、年齢とか「あぁぁぁ!!やっぱり言わなくて良いですっ!!」……そうか」
今日の朝食はいつもより味しくじた。因みに守姫はパンに目玉焼きは半。技姫はご飯に半。攻武はご飯に生卵。リリとルルは2人揃ってパンにめといつもどおりだった。
===エルガ視點=================
「坊ちゃん、なんかよく分からない石がっているようですぜ」
僕の世話役で側近で護衛で相談役のダルターが突然そんな事を言った。
「ん?そのってる石を寄越せ」
僕はとある場所にある家のリビングで橫になってくつろいでいた。
「へい、こちらです。坊ちゃんの部屋を掃除していた奴が見つけたようです」
差し出して來たのは確かにっている30cmくらいの緑の魔法石だった。
「………っ!これは通信石っ!!それも相手はユウキ!?」
「坊ちゃん、ユウキとは誰ですかい?」
ダルターが警戒のを持った目で聞いてくる。
「ユウキは俺より遙かに強い人族の事だ」
「…………っ!!なんとっ!!……それは本當で………?」
「ああ、前に勝負した時は1000年前だったけど、1000年前のあいつと今の僕が戦っても勝てる気はしないね。」
「………、そいつはとんでもねぇ化けですねぇ………」
ダルターは本気で引いていた……。
「ああ、とんでもない化けさ。それにしても今更連絡をよこすなんてどういう風の吹きまわしだ?」
僕は通信石についてあるメッセージ部分を読む。
「へぇ、そんな事になってんだ。面白そう~~!!」
毎日毎日が退屈でいっその事、連合國でも潰してやろうかなと本気で考えていた時に來た知らせは暇つぶしにはちょうど良さそうだった……。
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ついにっ!やっとっ!エルガをしですが出す事が出來ました!!良かったです!!
し話は変わりますが、最近ちょっと日常やらラブコメ要素が強くなってしまったらような………。
さあ、次回はリリ視點です。
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