《ただの世界最強の村人と雙子の弟子》第25話 雙子vsティフィラ
===ユウキ視點=================
「じゃあ、始め!」
俺の掛け聲と共にリリとルルはティフィラ目掛けて駆け出した。その景にティフィラは眉をひそめる。
何故なら、リリの『ソウルウェポン』は両刃直剣だから駆け出すのは當然だが、ルルの『ソウルウェポン』は魔法杖。文字通り、魔法を補助したり、威力を高める為の杖で、魔法は基本的に遠距離。というか、遠距離攻撃の為に魔法があると言ってもおかしくない。
確かにティフィラから見れば眉をひそめるのも仕方は無いが、ルルはそこまで馬鹿じゃ無いから魔法が遠距離こそ真価を発揮する事も當然知っている。知っている上での接近は……。
「はあぁぁぁぁっ!!」
リリが真正面からティフィラに袈裟斬りをするが、ティフィラはリリのお腹に手を向け、
「"ウォーターボール"」
「ぐっ!」
リリはティフィラの"ウォーターボール"をもろにけ、ちょっと吹き飛ぶ。
するとその後ろにルルが付き、リリの背中に手を當てて、
「"ヒール"、"ウィンドアクセル"」
……なるほど、そういう事か。ティフィラも気づいた様で口元をニヤつかせた。
あいつらの作戦は、リリが前衛、ルルが中衛のコンビネーションだ。
作戦としては、前衛のリリが攻めをルルが前衛の支援と援護っていう所か。
さっきルルは"ヒール"で傷を癒し、"ウィンドアクセル"で機力を上げた。そして今度は……、
「"グランドエッジ"!!」
リリが攻めやすくする為の援護。
「へぇ~」
ティフィラは"グランドエッジ"を重力魔法"グラビティ"を使って理的に阻止する。
ティフィラもこの作戦に気づいてからは眉をひそめるのをやめて完全に相手を見據えている。
「はぁっ!!」
リリの橫一閃。
「ひょい」
それを後ろに軽く飛んで躱すティフィラ。
「"ウォーターカッター"」
そこを追撃する細い水流を出すルル。
「"フレイムシールド"」
それを炎で出來た直徑1mの盾で防ぐティフィラ。
「そこっ!!」
"フレイムシールド"にとってがら空きになった背中をリリの突きが迫る。
「"ウィンドブレス"」
それを許さないティフィラでは無く、空いている左手を後ろを見ずに凄まじい突風をリリに向けて放つが、
「吸収!!」
リリはそのまま突きを放ち、魔法が當たる寸前で魔法を吸収し、勢いを殺さずティフィラに迫る。これにはティフィラも驚き、
「えっ!!"ウィンドブレス"!!」
驚きながらも流石はティフィラといった所か、すぐに"ウィンドブレス"を今度は左に放ち、その反で右に飛ぼうとしたが、
「"グラビティ"」
遠くから『ソウルウェポン』の能力を使い、しかも威力を上げたようで、鉄のようなが2枚とも回転している。
「ぐっ!!が重いっ!これじゃあ、避けられない……!」
ティフィラは"ウィンドブレス"を放ちながらジャンプする事で、反をフルにける事で右に移するつもりがが重くてジャンプが出來ないようだ。普通の相手ならこれで詰みだが、
「"グランドキャニオン"!!」
ティフィラの年季は甘くなく、すぐに機転を利かせ、ティフィラとリリの間に高さ2m、橫幅4m、厚さ30cmの城壁が現れてリリの剣を阻むが、
「いっけ~~!!」
リリは壁を無視して思い切り剣を突き刺した。
「ぐっ!!」
リリの剣は壁を易々と貫き、急所は外したが、ティフィラの橫腹に斬り傷が出來る。リリはその場からいち早く離れてルルと合流した。
普通なら壁に阻まれて貫通させる事など出來ないが、リリの『ソウルウェポン』は"魔法の吸収"。そして、その魔法はリリの剣の刀へと。
「何っ!?あの『ソウルウェポン』は!?」
ティフィラはが出てるにもかかわらず、刀から20cmくらい出て、元のサイズからかなり大きくなった剣を攜えたリリに驚いている。
無理もない、あの『ソウルウェポン』は『魔師』もしくは『魔法使い』にとって天敵ともいえる武なのだから……。
「"ヒール"!!……ねぇ、貴の武。私にとってこれ以上ない脅威ね!!!」
ティフィラは傷を癒しながらリリを警戒する。
「それは良かったのですが、あまり私ばかりに気を取られないようにしてくださいよ?」
リリはニヤリと笑った。
「?………っ!そう言えばあの青くて無口な子は!?」
あ~あ、リリに気を取られすぎだ。リリも確かにティフィラにとってこれ以上ない脅威だろうが、ルルを舐めてると痛い目みるぞ。
「…………"クラノサグト"!!」
「………っ!………………………」
どこからかいきなり聞こえたルルの聲にティフィラは構えるが一向に魔法が來ない。
「何?もしかして不発?」
ティフィラが構えるのを緩めた瞬間、
「ぐっ!!ぐあぁぁぁ!!」
突如、背中からいきなりし小さい"クラノサグト"が現れ、ティフィラはそれをもろにけた。
「うっ、うぅぅぅ!!"ヒール"!!」
リリ達は気づいたかどうかは分からないが、ティフィラの常時展開型の"障"が"クラノサグト"の威力を減らしてくれたおでティフィラはまだ戦える。というか、客観的に見ても分かるが、リリとルルの長スピードは異常だな……。
「"サーチ"!!」
ティフィラは突如現れた"クラノサグト"の正を暴くために"サーチ"を使うが、もう遅いな。
「"クラノサグト"!!」
「……っ!上っ!?」
ルルの聲が上から聞こえてきた事で初めて気づいた様で、ティフィラは完全に対策を出來ていない。
「くっ!!"フレイムキャノン"!!」
だが、ティフィラは素早く炎が圧された"フレイムキャノン"で迎撃する。
(ドゴォーーン!!!)
威力はほぼ互角って所か……。
「これで終わりっ!!」
2つの魔法の衝突で吹き荒れた風と煙の中、リリは真っ直ぐティフィラに近づき、剣を思いっきりさっきまでティフィラがいた場所に突き刺した。
「ねぇ、ユウキ?この子達、マジで化けね」
剣を突き刺した場所からティフィラの聲が聞こえた。その聲は穏やかで、先程までの焦りはまるでない。
煙が晴れるとそこにはティフィラとティフィラの目の前で止まっている剣があった。
「まさか、これを使わせるなんて……」
ああ、使ったのか。"リフレクト"を。
「"リフレクト"!!」
ティフィラは遅れさした"リフレクト"の効果を使う。
「きゃっ!!」
リリはそれをけ、呆気なく吹き飛ばされる。それを見たルルは"ウィンド"を使いながらゆっくりと著地すると唖然とティフィラを、いや、"リフレクト"を見ている。
ティフィラの目の前には半明な赤のティフィラよりし大きい縦長の六角形が展開されていた。
"リフレクト"とは、ティフィラと俺で作った魔法。まあ、俺は『魔導』の中にいれているが。
効果は"反"。理攻撃から魔法などによる魔力攻撃、さらには毒など、あらゆるものを反する最強の防。時には最強の攻撃にもなる萬能魔法。
「はぁ、今日はこれにて終了!!リリとルルは家に戻って休息。ティフィラはちょっと俺の部屋に來い。話がある」
もう日は沈み始めたから丁度良かったな。
「ユウキの部屋っ♪ユウキの部屋っ♪」
隣で何故かご機嫌なティフィラと後ろから疲れ切ったリリとルルを引き連れて家に帰る……。
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ちょっとリリとルルを強くしすぎましたかね……。
さて、次回はユウキ視點とリリ視點になります。
高校生男子による怪異探訪
學校內でも生粋のモテ男である三人と行動を共にする『俺』。接點など同じクラスに所屬しているくらいしかない四人が連む訳は、地元に流れる不可思議な『噂』、その共同探訪であった--。 微ホラーです。ホラーを目指しましたがあんまり怖くないです。戀愛要素の方が強いかもしれません。章毎に獨立した形式で話を投稿していこうと思っていますので、どうかよろしくお願いします。 〇各章のざっとしたあらすじ 《序章.桜》高校生四人組は咲かない桜の噂を耳にしてその検証に乗り出した 《一章.縁切り》美少女から告白を受けた主人公。そんな彼に剃刀レターが屆く 《二章.凍雨》過去話。異常に長い雨が街に降り続く 《三章.河童》美樹本からの頼みで彼の手伝いをすることに。市內で目撃された河童の調査を行う 《四章.七不思議》オカ研からの要請により自校の七不思議を調査することになる。大所帯で夜の校舎を彷徨く 《五章.夏祭り》夏休みの合間の登校日。久しぶりにクラスメートとも顔を合わせる中、檜山がどうにも元気がない。折しも、地元では毎年恒例の夏祭りが開催されようとしていた 《六章.鬼》長い夏休みも終わり新學期が始まった。殘暑も厳しい最中にまた不可思議な噂が流れる 《七章.黃昏時》季節も秋を迎え、月末には文化祭が開催される。例年にない活気に満ちる文化祭で主人公も忙しくクラスの出し物を手伝うが…… 《八章.コックリさん》怒濤の忙しさに見舞われた文化祭も無事に終わりを迎えた。校內には祭りの終わりの寂しさを紛らわせるように新たな流れが生まれていた 《九章.流言飛語》気まずさを抱えながらも楽しく終わった修學旅行。數日振りに戻ってきた校內ではまた新たな騒ぎが起きており、永野は自分の意思に関係なくその騒動に巻き込まれていく 《最終章.古戸萩》校內を席巻した騒動も鎮まり、またいつものような平和な日常が帰ってきたのだと思われたが……。一人沈黙を貫く友人のために奔走する ※一話4000~6000字くらいで投稿していますが、話を切りよくさせたいので短かったり長かったりすることがあります。 ※章の進みによりキーワードが追加されることがあります。R15と殘酷な描寫は保険で入れています。
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