《ただの世界最強の村人と雙子の弟子》第58話 アイの正

===アイ視點========================

私の目の前には懐かしい故郷の風景が広がっている。草木が生い茂り、達が自然に生き、魔は弱い奴ばかりで脅威にならず、鍛冶場がある石造りの家が一軒ある風景。両親がいて、姉がいる、當たり前の景があった日々の風景。

それを懐かしく眺めていると、私の前を2人の子供が橫切った。言うまでもなく、子供の頃の私とお姉ちゃんだ。私のお姉ちゃんは昔から家の周囲に現れる魔や野生のに負けない、強くて優しい人だった。

「ねぇねぇ、お姉ちゃん。どうしてそんなに強いの?」

「それは家族を守るため」

「確かにお父さんもお母さんも強くないもんね~~」

「アイも守る」

「え、私そんなに弱くないよ~~!!」

私とお姉ちゃんがじゃれあっているところを見て、これが夢だと分かっていても目覚めたくない、もっと、夢のような景を見たいと思う自分がいる。

お姉ちゃんにじゃれていた私は急に冷めたようにきを止め、さっきまで見向きもしなかった私をじっと見つめ、嘲笑うかのように笑みを浮かべながら口をかした。

「でも、あの私は弱いね」

===リリ視點========================

「さて、どうします?この子」

アイは苦しそうにしていても、意識はない。まるで、悪夢を見ているかのような狀態です。

「うーん、どうしようかし「三回戦出場者はそろそろフィールドに向かってください!!」………悪いタイミングね」

フィールドのり口から続々と職員が現れ、參加者の人に呼びかけています。それを聞いて準備しだす人や棄権を職員に言いに行く人などで混雑してきています。

「どうする?」

「今のを見た限りじゃ、また暴れても押さえつけられるみたいだし、行きましょう。くれぐれも油斷はしては駄目よ」

「「はい!」」

「それじゃあ!行きましょうか!ティフィラさん!!」

「ついて來ないで」

ティフィラさんとエルガさんはいつも通りのやり取りをしながら行ってしまいました。殘されたのは私とルルと眠るアイ。ちょっとアイが怖いけど、アイを仰向けにして、膝枕をします。隣からすごい熱視線が送られてきますけど、気にしません!

「ん……んぅん、お………姉ち……ゃん……」

アイはいただけで、意識は目覚めません。未だなお苦しそうにしていたので、頭を軽くでてあげると、苦しそうにしていたのが徐々にゆっくりと無くなっていきます。表も穏やかなものに変わっていき、き聲も無くなりました。

「…………ズルイ」

それを見たルルは、私の隣に座り、不機嫌そうな顔と聲でアイを睨んでいます。

「まぁまぁ、今度、ルルにもやってあげるから」

「……!!………絶対やる?」

「勿論っ!いつでもやってあげる!!」

斷言したら、ルルは嬉しそうな顔になった後、私にもたれて安心そうな顔で目を瞑ってしまいました。……寢ようとしているから、起こすのは姉として駄目だよね!

「でも、ここからじゃあ、試合見れないね……」

アイを隠したかったから、私が壁に向かい合うように座ってしまったため、私の視界は壁のみ。後ろを見たくても、ルルが地面に落ちる可能があるから振り向けない。音聲は…………あれ?聞こえない?もしかして………ルルが何かやった?そしたら、さっきの職員の聲はどうして聞こえたの?………まあ、いいか。

私は2人が寢ているせいか分からないけど、睡魔が押し寄せてきたので眠る事にしました……………。

===アイ視點========================

「……………っ!はぁぁっ!!」

私は力強く引っ張られたように目を覚ました。呼吸はれ、汗は流れる。………でも、心は思っていたほどれていない。どうしてだろうと思った時になって漸く今、私の狀況を理解出來た。

私は予選で凄まじい力を見せた金髪のの子に膝枕をされ、おでこ辺りに手がのっている事から頭をでられていたようだ。の子の方に視線を向ければ、の子はスヤスヤと寢ており、隣にはこのの子と同じくらいの力を持っているであろう青髮のの子が同じくスヤスヤと眠っていた。

「どうしてこんな狀況に………」

そこまで言って、私がやった事を思い出した。私はユウキという名前を聞いて我を忘れ、この金髪のの子に襲いかかったが、よく分からない方法で意識を狩られた事を。

「……………………」

意識を失う前の私なら、迷わずこのの子を襲っていただろう。けど、今はそんな気が起きない。やる気というか戦意が元から無くなったような気分だ。

「…………もうし寢よ」

地味に寢心地のいい太ももに何故かあっさり、素直に甘えるようにして目を瞑った………。

===リリ視點========================

「……………ぉ………ぃ」

なんか、ものすごく遠いところから呼びかけられている?

「起きなさい!!」

「「「うわぁぁぁっ!!!」」」

突如、聞こえた怒鳴り聲に私達は飛び上がる。隣にいたルルは勿論、膝枕をしてあげていたアイも。

「全く、油斷するなっ!って言った後に寢る!?普通!!」

「「す、すみません!!」」

どうやら、試合は終わったようで、傷一つ無いティフィラさんに早速説教されています。それを見て、同じく傷一つ無いエルガさんはこっちを指差ながら笑っています。

「まぁ、続きの説教は宿でするとして……「「え!?」」あなたはもう私達に敵対する気はないの?」

ティフィラさんはアイに問いかけます。

アイは俯いていましたが、ゆっくりと顔を上げ、申し訳無さそうな顔をしながらゆっくりと私達に、頭を下げました。

「…………どういう事?」

「………いきなり襲いかかったりして申し訳ありませんでした!!」

アイは潤んだ聲で謝罪し、それをティフィラさんは警戒しているのか冷めているのか分からない目で見ながら、

「あなたはイアの妹よね?」

「…………はい」

「どうして生きているの?」

あ、確かに。前にティフィラさんが話したところでは、魔神とは師匠は戦っていなかった。師匠はティフィラさん達から急に姿を消した時に魔神討伐をした。つまり、イアさんも1000年前にいたから、その妹であるアイも1000年生きた事になる。実験をけたイアさんならまだしも、実験をけてない可能が高いイアさんが1000年も生きるなんて…………

「………実は私は………アンデットなんです」

「「「…………え?」」」

今………、アンデットって………。確かにアンデットなら1000年生きる事も可能かもしれないけど、アンデットならは青白いか腐っているような黒になるはず………

「私とお姉ちゃんは昔から『昇華』の能力が普通のドワーフ族より優れていて、お姉ちゃんは実験をされる前から三箇所の『昇華』が出來て、私は『昇華』の持続時間が普通の10分じゃなくて、30分くらいあったんです」

元からそんな力があったから、実験の対象にされたのかな?

「私は、研究者にお姉ちゃんを奪われ、両親を殺され、命からがら逃げだせたものの、力盡きてしまいました」

アイはとても悔しそうに手を握りしめ、目は恨みがこもっています。

「私は悔しかった!両親は殺され、お姉ちゃんは奪われた!!そして、何より悔しくて許せなかったのは!私も両親やお姉ちゃんのように戦わないといけない時に!逃げてしまったこと!!それを意識がある限り、悔やんで!呪って!怒っていたら!…………私はアンデットになっていました」

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中途半端なところで終わってしまい、申し訳ありません!!

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