《異世界召喚!?ゲーム気分で目指すはスローライフ~加減知らずと馴染の異世界生活~》1-4ギルドとステータスカード
昨日はとりあえずレベルは8に上がったし、魔法は5つ覚えたらしい。疲れてたし途中から記憶が曖昧だ。舞香の様子を見るに特に何事もなかったんだろ。
「おい、起きろ舞香。そろそろ行くぞ」
「あっ、ユウくん夜這い?」
「馬鹿なこと言ってないで起きろ。そろそろ行かないと、もう1泊野宿することになるぞ。」
大野宿で夜這いってどんな狀況だよ。
「えっ、それ困る~。早く行こ~」
とりあえず今から何事もなく進めば晝前には、『スペレイヤー』に著くからステータスカード発行してもらって宿とって今日はベッドで休みたいな。
こうして、悠人と舞香の異世界生活4日目は幕を開けた。
*****
「ところでユウくん、全然ゴブリン出てこないね~。なんでだろ~?」
「多分あれだ、ボスの將軍ジェネラルゴブリンが倒されたからだろ」
だいたいの生きは、統率していた奴がいなくなると次のボス決めたり、なんだりでめるだろうし、統率なんて取れるわけない。
悠人の考えていることは當たらずとも遠からず、ゴブリンといえど魔の中では知能がある方で、ボスをいとも容易く倒してしまった、悠人と舞香を警戒して近づかないようにしているのだ。
「もうこの坂を下りれば『スペレイヤー』だぞ」
「思いの外、近いんだね~」
「まぁ、ゴブリンがたくさん出てくるから普通は迂回してるだけで、通れれば1日半だからな」
坂を下り『スペレイヤー』の近くに著いた。悠人と舞香は『スペレイヤー』にる為の門に並ぶ人の列を見つける。商人の町と呼ばれているだけあり、強盜などが多いのか警備がしっかりとしている。
「なんかここのり口待ってる人ないね~」
このり口はほとんどゴブリンの森に稼ぎに行った連中専用だろうしな。
「まぁ手っ取り早くれそうだし、いいだろ」
ほんと、某コミックマーケットばりに並ばされたら、心が折れるし舞香はうるさくなりそうだし、なにより面倒だ。
「よし、次」
「あっ、は~い。ユウくん私たちの番だよ」
「どうやらそうみたいだな」
さぁ、これからどうやって誤魔化そうか。
「ステータスカードを見せてもらえるかな、何かあった時のためにも、犯歴の確認の為にも」
「えっと、私たち転移sy「実はしばかり前に盜賊に襲われてしまって、ゴブリンの森に逃げ込んだんですけど、発が起きて、また逃げてきたんですよ。どうやらその途中でステータスカード無くしちゃったみたいなんですけど……」
悠人は、舞香の口を手で押さえ、噓をあたかも本當のようにいった。
こんなありふれた言い訳しか出てこなかった。大丈夫だろうか。
「そうか、それは大変だったな。しかし規則は規則。君たちは冒険者でいいんだよな?」
門番のおじさんは顔がいかついが悪い人ではないようで、悠人の噓とは知らずに、悠人たちに同した。特例こそ認めてはくれなかったが。
「はい、まだまだ新米ですけど」
「それなら、そこの冒険者ギルドでステータスカードを再発行してもらってから、もう一度ここに見せに來てくれ」
とりあえず、なんとかなったっぽいなと、安堵の息をらした。
「わかりました。ではまた後ほど」
「災難続きでツイてないだろうに、本當にすまないな」
「いえ、気にしないでください。お心遣い凄く嬉しいです」
本當にいい人だな、見た目は厳ついのに。
悠人は、騙した事をしばかり申し訳なく思った。
「ユウくん行こうよ~、ギルドだったっけ? そんなじのとこ」
本當に舞香は興味のない事は覚えるのが苦手だな。
「冒険者ギルドな、まぁ行くか」
冒険者ギルドか、異世界召喚系の作品だと高確率でトラブルが起こるいわばトラブルの名産地だけど大丈夫かな……
*****
「ここが冒険者ギルドか~。普通の家みたい。なんかイメージと違う」
到著した冒険者ギルドの見た目は、周りの一軒家と同じようなもので、規模もそこまで大きくなかった。
「ステータスカード作る時にギルド登録して、ゴブリン討伐の報酬もらいたいな」
「じゃあ、早速ろ~」
「あぁ、そうだな」
ってすぐのところに待ち合い席その奧にカウンターか、上には酒場もあるし中はイメージ通りだな。
「冒険者ギルドへようこそ、今回はどんなご用でしょうか?」
「ステータスカードの再発行、それとギルド登録をしに來ました」
「ステータスカードの再発行には1人金貨1枚かかりますがよろしいでしょうか?」
「はい。再発行を2人分お願いします」
「お連れ様もですね。再発行2人分で金貨2枚になります」
知ってはいたけど、結構な出費だな。
「それではお名前と職業についてなんですけど、職業については冒険者でよろしいでしょうか?」
「はい、名前は悠人で、連れの名前は舞香です」
「ではユウト様とマイカ様、カードのこちらにを1滴垂らしてください」
やっぱりを使うじか。これぞ分証明書代わりのステータスカードってじだな。
「これで手続きは完了です。ランクはFランクになってます。頑張ってください。冒険者について何か質問はありますか?」
「ランクってなんですか~?」
「ランクというものはですね、FからSまであります。ランクにより、討伐モンスターの報酬が変わったり、ギルド直轄・直営の店での割り引きがあったりします。F、Eランクは初級冒険者、D、Cランクは中級冒険者、B、Aランクは上級冒険者、Sランクは勇者くらいでしょうか。ただしBランク以上の冒険者には指定依頼などが來ます、指定依頼を斷った場合は、ランクの降格となります」
「ヘ~そうなんだ~、わかりました~」
「俺からも、いくつか。この近くにオススメの宿はありますか? まだ実は決まってないんですよ」
「それなら月夜の宿がオススメです。あそこのご飯が味しいこと、味しいこと」
「そうなんですか。ところで、この間ゴブリンを倒したんですが討伐報酬はもらえますか?」
「討伐証明部位、ゴブリンの場合は耳ですね。あるのなら報酬は支払えます。その際に魔石を回収されたようなら魔石も當ギルドにて買い取りを行なっております」
良かった、これで金が手にらなかったらまた野宿になってたし。
「えっとじゃあ、これ全部買い取ってもらえますか?」
とりあえず雑魚ゴブリンの討伐証明部位と魔石全部出してみた、他の上位種のを出すとややこしくなりそうだし、今回はこれだけでいい気がする。
悠人は周りが聲をあげて驚くような量のゴブリンの耳と魔石をカウンターいっぱいいっぱいに並べた。
「これ全部ですか?」
「えっ、なんかまずいことでもありますか?」
「これだけの數をたった2人で、狀態からして2、3日ほど前のものだけ、相當すごいですよ」
ゴブリンも弱いモンスターとはいえ、訓練を積んでいないと知能がそこそこ高い為、かなり手こずるモンスターだ。もっともユウトは、メニューの報と、経験則から大したことはないと思っているが。
「そうなんですか~?」
「量が量なだけに、駆け出し冒険者としてはかなり凄い部類かと」
なるほど數いりゃ面倒ってことか。
「これら全部で銀貨3枚劣銀貨5枚銅貨9枚になります」
メニューに表示された相場よりし高めだな。ギルドに売らせるための方法か?
「あぁ、じゃあこれで」
「またのお越しを、お待ちしています」
とりあえずステータスカードを門番の人に見せに行くか。
悠人と舞香は、元來た道を戻って行き、さっきと同じ門に雑談をしながら向かった。
それから數分と経たずに、門に著きさっきと変わらず門番をしているおじさんに、ステータスカードを見せた。
「おっ、もう終わったのか。確認したぞ、手間かけさせて悪かったな」
「いえ、気にしないでください」
「まぁ、商売が盛んって事以外は、特徴もなんもないとこだかゆっくりしていってくれ。じゃあな」
「ええ、また」
*****
「宿探すか。マイカどんなとこがいい?」
「適當でいいよ~」
そうか、なら冒険者ギルドで聞いた宿に行くか。どうやら近くらしいし。冒険者ギルドの裏の通りの奧らしい。歩いても、3分かからなかった。
月夜の宿は、すごい西洋溢れる建で、町の風景にあっていて、周りの1軒家に比べるとかなり大きな建だった。
「この宿にするの~?」
「あぁ、ギルドからのおすすめだしな。なんか不都合でもあるか? あるなら変えるけど」
「いや、全然ないよ~。ただ私が部屋とか決めるよ」
どうぞ、自分の部屋は、自分で決めてくれ。俺の口出すとこじゃない。
「いらっしゃい、ようこそ月夜の宿に、お泊まりですか?」
「あぁ、1人部屋、うっ」
「2人部屋1部屋、期間は1週間で」
ユウトは自分の部屋を頼もうとしたが、マイカに足を踏まれ、肘打ちを鳩尾にれられてしまい、ユウトは部屋を頼めなかった。
「はいよ、4銀貨になるよ」
「はい、じゃあこれで。ご飯は何時ごろになりますか?」
「適當な時間に下のところに食べに來てくれ。これは部屋の鍵だ、部屋は二階の突き當たりだよ」
「ありがとうございます。ほらユウくん、そんなとこでうずくまってないで行くよ~」
誰のせいでこうなったと思っているんだ。てかまだ痛い、し本気出しすぎじゃないですかね?
「引きずるな。お願いします引ずらないでください、マイカさん。ちょっマジでやめて」
ユウトは、マイカに引きずられながら、2人の借りた部屋に向かった。
「おい、なんで同じ部屋にした」
「節約だよ。せ、つ、や、く。わかる?」
なぜ節約する場所がここなんだよ。
「別に1人1部屋でもいいだろ、まだ金余ってるし、また稼げばいいし」
「いいから、いいから~。気にしない、気にしな~い」
駄目だ。マイカはこうなったら話を一切聞かなし、諦めるか。
借りた2人部屋だが、カップルだか、夫婦だかに勘違いされたようで、ベッドはダブルベッドが1つ置いてあるだけだった。
「じゃあ俺は床で寢るから、マイカはベッド使えよ」
この方が間違いが起こらなくていいだろ。まぁ間違いを犯すつもりは微塵もないが、流石に年頃の男が同じダブルベッドで寢るのはまずいと思う。
「いいよ、ユウくんなら、一緒に寢ても。昔も一緒に寢てたし~」
ちょっとそういうことを言うのは、やめてくれませんかね、勘違いしちゃうでしょうが。
「いや、床で寢るから」
「風邪引いたら困るから、ベッドで寢てください~。ユウくんがベッドで寢ないなら私は、ユウくんに抱きついて一緒に床で寢るからね~」
どちらにしろ、まずい。後者なんてやばいなんてもんじゃない。理がぶっ壊れる。俺に選択肢なんて、なかったんだ。
「わかったから、ベッドで寢るから、ほんとそういうことやめてね」
「むぅ~、それはそれでムカつく」
いや、そう言われましてもね、そんな事されたら朝まで理がもたないからね。
抱きつかれながら寢るのは嫌だと、選択肢を與えた瞬間に言われ、マイカは機嫌をし悪くした。
「まぁ、適當に町散策でもするか」
「うぅ~、そうだね~」
ユウトは、マイカの機嫌をとるべく、町の散策を提案する。マイカは、先程のユウトの言い方に腹を立てていたなか、デートが出來る喜びが混ざり、なんとも言えないような返事をしてしまった。
よし後でこっそり自分の部屋を借りよう、流石に理がもたない。
「よし、じゃあ行こ~」
「えぇ、俺も一緒に行くのか?」
「あたり前だよ~」
ユウトのマイカに緒で自分の部屋を借りる計畫は、ユウトが提案した町の散策を、ユウトからデートにってもらえたと思い込んだマイカによって、実行するだけの力が殘らないほどに、振り回された結果、失敗に終わった。
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