《魔がない世界で魔を使って世界最強》魔がない世界 前編
「ま、魔を知らないんですか・・・?」
「聞いたことが無い」
「そ、そんな・・・・・!!じゃあ召喚されたとき襲撃したあの火焔の弾丸はいったい!?」
するとバーリアさんがこちらにやってきた。
「それは火霊を使った霊魔法初級『ファイヤ』です。
「霊魔法?」
「はい。勇者様方にはあとで説明しようと思っていたが、今説明したほうがよさそうだな」
そういってバーリアが霊魔法についての説明を始めた。
この世界には霊魔法というものがあり、霊魔法は契約した霊に自分の魔力を譲渡し霊に命令することで”魔法”と呼ばれる現象を行使する。それが霊魔法である。
契約霊には種類があり、火霊・風霊・水霊・土霊・霊・闇霊が存在する。また、その霊にもランクのようなものがあり下から、下級、中級、上級、最上級が存在するらしい。
また魔法自にもランクがあり、初級、中級、上級、最上級、神級となっている。
使える魔法は霊のランクによって決まり、下級の霊では中級魔法まで、中級霊は上級魔法まで、上級霊は最上級魔法まで、最上級霊は神級まである。
契約できる霊のランクはひとそれぞれであり、下級はほとんどの魔法使いが契約でき、中級は百人に一人の確率で契約でき、上級は千人に一人らしく霊魔法教會に所屬する魔法使いはこの上級霊と契約できる者らしい、そして最後に最上級の霊。これは百萬人に一人の確率で契約できこの國にも最上級の魔法使いはバーリアと第一皇のアーリアしかいないらしい。
そうしてバーリアの霊魔法講座が終了した。
とここまで聞いて一つの疑問がうまれる。
「じゃあステータスプレートの魔式はいったい?」
「ステータスプレート?ま、まさかステータスプレートの仕組みが分かったのか!?」
「まぁ、ええ。昨日の夜に。」
すると周りの人たちが騒ぎだした。
「君はいったい何者なんだ?」
「魔師だ。」
「それは職業だろう?」
バーリアの言葉に彌一はし躊躇うが意を決するように
「いいや。この世界に來る前から俺は、職業としてではない・・・正真正銘の”魔師”だ」
その発言にクラスメイトは騒然となる。それもそうだろうファンタジーの世界の産である魔を使う魔師がクラスメイトにいるとは誰も考えないだろう。ありえないと思っても現在進行形でありえない世界にいるので認めざるを得ない。
「それで魔と言うものは霊魔法とは違うわけだな」
「ああ。そうだ」
「だが、君には霊がいないようだが・・・魔とやらは役に立つのか?」
「実戦でも十分に機能する。」
「そうかではその魔を役立てて・・・」
とそこへ
「まってください、バーリー最高司祭様!!」
そこに彌一を睨み付けるようにやってきたのは一人の霊魔法使いだった。
「いくら勇者とはいえ、魔と言うよくわからないを使う者が実戦で役に立つとは思えません!!そんな信用なら無い者共に戦うものとして安心して背中を任せられません!!」
その霊魔法使いの言葉に霊魔法使い以外にも騎士団にも何人か頷いている人がいる。
それも仕方が無い、人間というものは分からない未知に遭遇したとき恐れが先に立ってしまうものである。
「しかしどうすると?」
「決まっています。」
そういって霊魔法使いが彌一のほうを指差し
「日伊月彌一!私と勝負しろ!!」
そういってきた
「いいのか彌一殿?」
「わかりました。それで信用が勝ち取れるなら」
「それでは勝負の準備を始めよう」
「ああ、ちょっとまってください。騎士団の方にも不信があるようなので騎士団からも一人、一緒に勝負してください。」
「騎士からもか?しかしそれでは不利ではないか?」
「いいえ。それくらいはしないと不信が殘りそうですから。
そうして彌一対、霊魔法使いと騎士の勝負が決まった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「それではこれより魔師、日伊月彌一と、霊魔法使いマディア、騎士ジークの決闘を始める!!」
そう騎士団長ロジャーが宣言すると、マディアとジークが前に出てきた
「私は霊魔法教會上級霊魔法使いマディア・カール!。魔とやらがこの私、上級霊魔法使いに適うはずが無かろう。ましてや2対1など、いくら勇者といえど舐めすぎではないか?」
「その言葉には賛だ。なぁ勇者さんよ、騎士と魔法使い二人を相手にして勝負になるわけが無いだろ?」
マディアとジークが機嫌が悪そうにそんなことを言う。
それに対して彌一は
「それはどうかな」
と一言いって、パチンッと指を鳴らす。
すると彌一の足元に無の魔方陣が展開し、彌一を飲み込むようにして瞬時に上昇しそのまま魔方陣が通過すると、そこには黒を基調とした戦闘服をに纏った彌一がいた。
黒を基調とし袖や襟などの所々に蒼い線がはしっているロングコート、左側の太ももにはレッグホルスターに収められた呪符と魔戦闘の姿だった。
指を鳴らし彌一が飲み込まれたと思ったら次の瞬間にはまったく異なる姿の彌一がいたのである。その目の前で起きた出來事に誰もが騒然となった。
この現象を全國の男の子がみたら指を差して言うだろう「あっ!ウィ○ード」と。
「ふ、ふん。なかなか蕓はうまいようだな!だが容赦はせん!!」
とマディアがんだ。そして
「それでは、はじめ!!!」
開始の合図と同時にマディアは詠唱を始めた。
「【我がに宿る火の霊よ・我がに眠る魔の力を使いて・その力をもって・我が敵を討ち・焼き滅ぼせ】!!」
するとマディアの周りに10の赤に輝くりが現れ
「『ファイア』!!」
その瞬間、赤いから10個の火焔の弾丸が撃ち出された。
召喚された際撃ち込まれた魔法である。そのためすでに防げることは分かっている彌一は、レッグホルスターから素早く呪符を抜き、投擲
「《阻め》!」
そうして蒼く輝く結界を展開。弾丸のすべてを防ぎきる。
すると火焔の弾丸が発されたと同時に走り出していたジークが、結界と火焔の弾丸の衝突で発生した煙に紛れ彌一の右側面から強襲をかける。
これを予測していた彌一は危なげも無くジークの剣を最小限のきで回避しれ違いで右拳をジークのに叩きこむが、ジークはすぐさま振り切った剣を戻し間一髪で剣の腹を盾にし拳を防ぐ。
しかし彌一は結界で弾丸を防ぐと同時に右腕限定で【強化】魔をしていたのでジークはそのまま地面に二本の線を引きながら十メートル先まで飛ばされる。
一連の出來事に魔法教會や騎士団から驚愕の聲が上がる。マディアとジークはそれぞれが教會と騎士団の中でも上の位に位置し、よくコンビを組んで戦闘もするためコンビネーションは完璧であり教會と騎士団の中にも二人に勝てるような者はないのである。
そんな二人のコンビネーションが破られたこの狀況に教會と騎士団は揺を隠せない。また、西原先生も數々の兵士と戦ってきて戦闘経験があるため彌一のこの一連のきに驚愕している。
周りが驚愕している中彌一は
(すごい・・・!呪符を使ったとはいえ、構築からの発がこんなにもあっさりといくなんて・・・!しかも今までは補助がなきゃできなかった【強化】の【部分強化】が補助なしでできた!!。昔の10分の1といったとこか・・・?すげーぞ《魔師》!!)
自分の職業に驚愕していた。
「おいおい。お前さんいったい何者だよ。」
と彌一の拳を喰らってひびのはいった剣をはらいながらジークが立ち上がりそこにマディアが寄ってくる。
そんなジークの言葉に
「日伊月彌一。《魔師》だ。」
右目を失いつつも父親の研究を継ぎ現代に生きる《魔師》としての誇りと、今の自分に昔以上の魔師になれるかもしれない可能を示した職業である《魔師》に謝を持って彌一はそう返した。
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