《強奪の勇者~奪って奪って最強です~》オークから強奪!!
「キャァァァァァァァァァァァァア」
キュテリアの悲鳴があたり一帯に響き渡る中、俺は初めての空の旅を満喫していた。
恐らく、時速100キロはくだらないスピードで飛んでいるだろう。
「キュテリア?ナロンまであとどれくらいだ?」
「キャァァァァァァァァァァァァア」
どうやら答えられそうにない。
「キュテリアー、教えてくれないともっとスピード上げるぞー」
「キャァァァァァ、な、や、やめてください!ナロンまであと1時間くらいですね」
「分かった、それじゃ、スピード上げるぞ!」
「え、ななん「神速!!」キャァァァァァ」
まさに、流星の如しスピードで空を切り裂いて行く俺たちだった。
ちなみに、キュテリアの悲鳴はも聞こえない。なんせ、気絶してしまったからだ。
「チッ!さっきから邪魔なものが多いな!!」
俺はそう言いながら、巨大な鳥を毆り落とす。
だからか知らないが、レベルアップのファンファーレが五分おきくらいになっている。
「おっ!街が見えてきたな」
まだ距離はあるが、大きめの街が姿をあらわす。
「おーいキュテリア?そろそろ著陸するぞー」
「ふにゅぃ?」
キュテリアを揺さぶると、目を覚ました。
「どうしたんですか?もう著きましたか?」
「いや、そうじゃない。そろそろ歩いて行こうと思って」
「そうですか、それじゃあ地面についたら起こしてください」
そう言うとキュテリアはまた意識を手放した。
俺は著陸のために、飛翔と神速を解除し、翼だけで空を飛ぶ。
二、三分で地面に足をつけることに功した。
「おーい、キュテリアー?」
再度、キュテリアを揺さぶって意識を覚醒させる。
「ふにゅぅ」
先ほどと同じようにキュテリアが目を開ける。
「著きましたか?」
「ああ、地面にな」
俺はキュテリアを地面に降ろす。
「わっ」
よろけてこけそうになったので、キュテリアを抱きとめる。
「あ、ありがとう、ございます」
「別にいいって」
キュテリアの顔が真っ赤に染まる。
「ほら、行くぞ」
「あ、ちょっと待ってください〜」
キュテリアと肩を並べて、ナロンの街へ向かうのだった。
「なあ、キュテリア?」
「どうしましたか?アルティオムさん」
「アルでいいよ、長いだろ?」
「わかりました、アルさん。それで?どうしましたか?」
「いや、別に大したことじゃないんだ、ナロンってどんな街なのかなと思ってさ」
「そうですねー、ナロンは……特に何もない街ですね。強いて言うなら、冒険者ギルドと迷宮ダンジョンがあるくらいで」
「ふーん……」
ナロンについたら冒険者になるのも悪くなさそうだ。
しかし、思ったよりも遠いな……もうちょっと飛んでいけばよかった。
仕方ない!走って行くか。
「キュテリア、ナロンまで走ってくぞ!」
「は?ここからナロンまで歩いて1時間はかかるって速!!」
まあ驚くのは無理もないだろう。今の俺は神速を発しなくても音速に近い速さで走ることができるのだから。
「遅いなぁ、キュテリアは……」
「アルさんが速すぎるんです!!」
しばらく待っていると、キュテリアが追いついてきた。肩で息をしている。
「それじゃ失禮して」
「え、ちょ、またぁ?」
ドンッと地面を強く蹴り、弾丸の如しスピードでかけて行く。
程なくしてナロンの城壁が見えてきた。
「全く……アルさんは本當に人間ですか?羽が生える時點で人間じゃないんでしょうけど」
「いやにんげんだよ?」
全く!失禮な奴である。
「ん?」
「どうした?キュテリア」
「城壁の前で人が戦ってます。早くしないとまずいことになりそうです」
と言われても全く見えない。
「それほんとか?」
「當たり前です!!私はそんな悪質な噓はつきません!!」
「それじゃ急ぐか」
俺は足を龍化させ、神速を発する。
今の俺は恐らく目視が葉わないほどの速さで走っている。
二、三分ほどすると、その現場にたどり著いた。
地に伏している兵士が五人、生存している兵士も手や足がおかしな方向に曲がっていて戦える狀況にない。
「おい、キュテリア!なんか投げれるものないか?」
「えっと、これなら!」
キュテリアはバックからしい裝飾の施された短剣を取り出した。
「悪い、これぶん投げるぞ!!」
俺はキュテリアを地面におろし、腕を龍化させ、振りかぶる。
「オラァァァァァア!!」
ビシュン
空気を切り裂く音がして、三百メートルほど先にいたモンスターの後頭部に突き刺さり、絶命させる。
「しまった!!スキル奪ってない!!」
しかし、その考えが甘かったことを思い知らされた。
「キャァァァァァァァァァァァァア」
キュテリアの悲鳴が響く。
振り返ると、真っ黒なオークが黃金の武を持ち、キュテリアを人質にしていた。
「なっ!キュテリア!!」
「くッ!はなせ!」
オークを鑑定する。
種族:オーク(突然変異種) 
レベル:89
HP  2000/2000
MP 160/160
ATC 1200
DEF 3000
AGL 100
《スキル》
創造 闇魔法 洗脳
ステータスはともかく、スキルはなかなかいいんじゃないか?
「スキル・強奪バンデット」
ドラゴンの時と同じように、オークのが輝き、そのが俺のに取り込まれる。
すると、オークの手にあった黃金の武が霧散した。
「これでお前はただの豚だな……死ね!!」
腕を龍化させ、何の躊躇もなくその拳を顔面めがけて振り抜く。
ドパァアン
拳が顔面を捉えた瞬間、オークの醜い顔は消し飛び、そのだけが殘った。
「大丈夫か?キュテリア」
「はい、大丈夫です。私よりもそちらの兵士さんの方が危ないと思いますけど……」
確かにその通りである。
しかし、俺にはこの兵士を助けるすべはない。
「キュテリアは回復魔法とか使える?」
「すいません、魔法はあいにく風魔法しか使えません……」
「そうか……」
さてどうしたものか……
そう思っていると、門の中からしい騎士が馬にまたがって出てきた。
「あ!アヴィス姉様」
「おお、キュテリア!!無事だったか」
どうやら、アヴィスと呼ばれた騎士とキュテリアは知り合いらしい。
二人が抱き合うシーンはなかなか眼福である。
「して、キュテリアそちらの殿方は?」
「私の命お恩人です!」
「ほう、貴殿がキュテリアを……本當にありがとう」
「いえいえ、それじゃこれで」
「待ってください!私の妹を助けられてないもしないわけにはいきません!付いてきてください、お禮をします」
「別にそんな「いいから!」わ、るい」
この姉妹は何というかな……
「分かりました……」
アヴィスとキュテリアに連れられて、俺はナロンの街にった。
「ほんとに何もない街だな……無駄にでかいけど」
「そうなのです、私も父に進言しているのですが……」
「は?もしかして二人のお父さんって」
「はい、お察しの通り私たちの父はこの街、ナロンの領主です」
やはりであった。キュテリアの短剣が無駄に高そうな奴だった時から何となく察しはついていたのだが……
「領主様の娘でしたか……アヴィスさんはともかく、キュテリアは敬語じゃなくていいな」
「なんでですかぁ!まあ、アルさんなら敬語じゃない方がうれしいですけど……」
キュテリアが何かを言っていたが、最後の方は聲が小さくて聞こえなかった。
「まあ、めんどくさいんで敬語は使いませんけど」
「あははははは、おもしろい人ですね」
「そうですか?」
「ええ、私たちが領主の娘だっていうとふつうはびてくるんだけどね」
「そういうもんですか?」
「まあ、そっちの方がおもしろいですけど。あ!つきました、ここが私たちの家です」
そういって大きな屋敷を指さす。
「いやこれ、家っていうか屋敷じゃなですか!」
「そりゃあ、領主の家ですから」
俺は二人に連れられて、領主の家(屋敷)にる。
中は、まさに屋敷と言ったじだった。中世のヨーロッパの貴族の屋敷を彷彿とさせる彫刻や絵畫が飾られ、それらは一目で高価なものだと分かる。
「うわぁ」
「どうですか?アルさん!すごいでしょう」
「どうって言われてもなあ」
キュテリアが鼻息荒く迫ってくる。
別にお前が集めたわけじゃないだろうに……
「アルティオム様、準備が整いましたのでこちらへ」
「分かりました」
メイドさんが俺たちを呼びにくる。
よし、それじゃ行きますか!
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