《手違いダンジョンマスター~げられた魔達の楽園を作りたいと思います~》首洗って待っててくれ
「んじゃあな、數日後には迎えに來るから首洗って待っててくれ」
「その臺詞は使いどころが違うんじゃないですか、ご主人様?」
「……ユニークですっ!」
サイゾウは俺のお茶目な発言にクレームをれてくる。ユリは何故かフォローしてくれているがフォローになっているのかは怪しい。
「まぁ、気長に待つのさ。今後の退屈凌ぎの前の最後の余暇って奴を楽しんでおくのさ」
「俺らが帰った後に殺されたりしてな。あはははは」
「ボクら既に死んでるけどね?」
笑えないな。それよりもダンジョンにれた後が問題だ。
どうやって暇を潰してもらおうかな、ユキムラと十勇士の特訓相手にでもなってもらおうかな。
俺は相手なんてしないぞ? 死ぬだけだからな、わっはっは。
適當に挨拶を済まして早々にゾンビ村から立ち去る。森まではし距離があるし、そこからダンジョンまではもっとかかるからな。
こんな早朝に出るのも仕方ないだろう。
「まさか村にいるゾンビまで見送りに來るとは思わなかったけど……」
「次あった覚えてやがれです!」
「……今度こそ勝ちますっ!」
サイゾウとユリはグール達に対抗心が強い様だ。向上心があるのは良い事だな。
「……もう來るな、面倒」
「……私は構わんよ」
グール達は別々の意見らしい。にしてもコイツら似てるな、いや、どっちもキレイとは言ってもゾンビよりはって事だしあんまり區別つかねぇな。
森にるまでは特になんの魔の接もなかった。
まぁ、ここはだだっ広い平原なので見晴らしが良い、普通に魔がいたら分かる事だけど。
「あとはダンジョンに帰るだけだな。……それが1番面倒何だけど」
「よしっ! 隠の練習しながら行きましょう! グールめ、覚えてやがれです!」
「まだ言うか……でもあんまり離れるなよ? 熊が出たら俺対処出來ないぞ」
「またまたぁ~、ご主人様ってば冗談が上手ですよね!」
冗談じゃないわ! 一般人なめんなよ!? 意外と何にも出來ねぇからな!?
「……大丈夫ですっ、こ、今度は私が著いてますからっ」
「流石はユリだ。自分勝手なサイゾウとは違うな」
「ちょちょちょ、冗談です! 私もちゃんと護衛しますからぁ! 置いてかないで下さい!」
サイゾウは放置してユリを肩に乗せたまま森の中へ足を踏みれていく。
やっぱりスライムってひんやりしてて気持ちいいな。
「ん? 心なしかユリのがほんのり赤いような……」
「き、気のせいですっ」
「まぁ、いいか」
機嫌も良いようだし気にする必要はないか。
森にって數時間位は経ったかな、恐らく中腹位までは來ているだろう。
俺達は絶賛、木で休憩中だ。森の中なのど木だらけなんだけどな。
今回は珍しくサイゾウとユリは離れることはせず、俺の肩に乗って移をしていた。
ひんやりしてて気持ちいいのは有難いんだが、如何せんし重いしきづらい。おでスタミナごっそりとられた。
「お前達ね、しは自分で歩いたらどうよ」
「でも、離れるとご主人様どこか行っちゃいそうですから!」
「……そうですっ! 離れる訳にはいかないですっ!」
俺は歩き始めたばかりの赤ん坊か。
「いや、でもさ、歩く位なら……」
「ムリです、疲れました!」
「……私もですっ! ですから……おんぶ、してもらえませんか?」
「お、おう……」
目とか無いけど凄い剣幕で見られている気がする。何となくだけど……。
取り敢えず逆らうことが出來そうもないな、俺、ダンジョンマスター何だけど……。
「それにしても腹へったな。良く良く考えたら何も食べてなかったな」
「むぅ、仕方ないですね……ちょっと探してきますからかないでくださいよ?」
「俺をどんな問題児だと思ってるわけ!?」
「サイちゃん、私が見てるから大丈夫ですっ」
「それはそれで癪だけど仕方無いですね! 任せましたよ」
あっという間に消えていったサイゾウ。ここまでどうやって戻ってくるんだろうか、俺なら確実に迷う自信がある。
そしてひっそりと木にもたれ、胡座をかいている足の間にユリが乗ってくる。抜群のフィットだ。
「いきなりどした?」
「……いえ、あの、その……嫌ですか?」
「別に嫌じゃないぞ、寧ろ良いじだ」
もじもじと揺れているユリ。にしても、數日前は話しただけで逃げられたんだけど、今ではそんな事があったとじさせない程くっついてくるな。
もしや……なついたか!
うんうん、仲良くなることは良いことだからな。これも主人と配下じゃなく1人と1匹の友だな。
「戻りましたよーって……何してるんですかユリィ!」
「は、はいっ! すみませんっ!」
大量の果を持ってきてくれたサイゾウが突然び驚いたユリは俺から離れる。
「サイゾウ、ありがとう」
「いえいえ、どういたしまして! ……ユリ、お話ししませんか?」
「うぅ、折角のお楽しみが……」
なにやらこそこそ話している様だが全く聞こえないので放置で良いだろう。毆り合いとかに発展しそうなら止めるけどね。死なない程度なら。
それよりも腹へったし、果でも食べておくとしよう。
「梨っぽいなこれ……ゴブリンに喰わせた奴じゃ無いだろうな」
でもあの果はリンゴみたいな形だったしこれもまぁ、多分ギリギリ大丈夫なんじゃないかな。
々と観察するように離してみたり近づいて見たりしていたら果がとられた。
俺の果盜りやがったのはどこのどいつだ!
「グルゥ……」
「噓やん」
それは目に立派な傷のった熊さんだ。
やぁ、こんなところで再會できるとは思ってなかったよ。したくも無かったけどね!
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