《創の転生者〜最強魔導師の転生記〜》第43話 影の脅威
朱雀が飛び立った後。僕は氷壁のある境界線まで來ていた。そこで見た景は、半分予想していたものだった。
「やっぱり影は凍らないよな〜・・・。氷壁に沿って近づいてくるし・・」
黒い影は進行を進めていた。氷の壁はあまり防衛の意味を果たしていない。
自分の影を想像するとわかりやすいだろう。自分が走ると影も付いてくる。障害に自分の影が映るように、影は進行しているのだ。このままではすぐにここも侵食されてしまうだろう。
「どうしようか・・・ん?」
これからの方針を考えていると、僕に向かってくる大きな気配をじる。この気配は・・・すぐにわかった。
「朱雀か。早かったな」
「クア!」
無事に2人を送り屆けたようだ。僕は自分で浮遊するのをやめ、朱雀の背中に移ることにした。もし下から朱雀を見られても、僕の姿が見られることはないのだ。
「さて朱雀。あれをどうしようか?」
「クア・・・」
自信なさげに鳴く。特に解決策などなかったのだろう。予想通りであるし、朱雀に期待したわけでもない。
「とりあえず、何かしら広範囲魔法で攻撃を・・・っ!」
僕が途中で言葉をやめたのは、影に変化があったからではない。僕の索敵魔法に反応があったのだ。
「これって・・・まあ、そうだろうな・・・反応があるし・・」
間違いなく、僕の護衛対象の気配だ。そのほかに2人の反応がある。朱雀を追ってここまで來たのであろう。なぜこんなことを・・・。
◇
「せ、先生!朱雀が止まりました!」
「おそらく、あそこに魔導師がいるんだな・・・素直に降りて來てくれるかどうか・・・」
「私も呼びかけます!私たちを助けてくださった方です!きっと応じてくれますよ!!」
隨分と自信満々に言うものだと、アグニスは思う。そもそも、高ランクの魔導師ほど、扱いにくいものが多いのだ。朱雀の元にいるのも、飛んだ曲者に違いないと確信している。
「とりあえず呼びかけるか・・」
「では、まずは私が行きますね!」
「なんでそんなにやる気あるんだよ・・・」
アグニスは若干引きながら、マリーを見つめる。
「それでは行きますよ・・・」
息を深く吸い、マリーはユリエルに呼びかける。大きな聲で・・・
◇
これは・・・王様の聲だろうか?僕は若干引いている。とても大きい聲で、僕に呼びかけている。正確には朱雀に向かってだが、朱雀に乗っている僕が目的だろう。
「・・・答えるはずないだろ・・」
答えでもしたら、僕の正が貴族どころか王族に知られることになる。そんなことはんでいない。むしろ避けるべきことだ。僕は無視することを決め込んだ。
『朱雀にお乗りのお方!!お禮を申し上げたいのです!!』
うるさい・・・・。なぜここまで響くのだろうか?
というより、影が迫っているので早く帰ってしいのだ。
「一どこから侵してくるかわかったもんじゃ・・・あれ?」
僕は影の変化に気がついた。気がついてしまった。
先程まで氷壁にへばりついていた影が、消えているのだ。確かにし前までそこに存在していたはずなのに・・・
「どこに行ったんだ?もしかして消えたのか?いや、消えるのはないだろう。簡単に侵食をあきらめるわけないだろうし・・・」
僕はここで一つの可能を導き出した。
それは・・・・
「・・・あの影は進行する場所を変えた?」
だが一どこに?森の境界線となる部分は全て氷で塞いだ。あまり効果はないとはいえ、しはペースを落としたのだ。
「・・・・まさか!!」
僕は気づいてしまった。氷で覆われていない、唯一の場所を。
「こいつ!地面に影を這わせて・・・・・・・・・!!」
地上にはラインを引いてしまった。空は飛ぶことはない。なら殘るのは必然的に地下だ!
「くそ!早く対処しないと・・・!!」
が、き始めた時にはもう遅かった。
「キャ、キャア!!」
影が王様たちのところまで迫り、友人のアルナを引きずり込もうとした。
「アルナ!!」
アルナを引き込もうとした瞬間、王様がアルナの腕を引き、場所をれ替えた。そうなると、引きずり込まれるのは王様になる・・
「なっ!!バカ!!」
僕はついんでしまった。この聲は、最後に王様に屆いてしまったようだ・・・。
「あ・・・お聲・・・聞けました・・・」
僕が最後に見た顔は、とても嬉しそうにした王様の微笑みだった。
僕は影に飲まれる王様を前に、何もすることができず、朱雀に乗ったまま呆然としていた・・・。
「ま、マリーィィィィィィィィィィィィィィィ!!!」
「おい!王様!!おい!!」
朱雀の下からは、王を呼ぶび聲が響き渡り、森の中にこだましていた・・・・・。
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