《創の転生者〜最強魔導師の転生記〜》第46話 の王
「霊王の力を見せてやるよ!」
僕は意識を集中。全に高度の魔力を循環させていく。すぐにから魔力が溢れ始める。
シャドウハンターは、僕の濃な魔力に警戒しているのか、近寄らずに距離を保っている。
僕は魔力を循環させたまま、言霊を紡ぐ。
「【の霊王よ 汝のを我に與えろ 我は闇を切り裂く劔つるぎとなり 全てを照らす源となる】」
言霊を紡ぐ度に、僕のから眩いばかりのが溢れ出す。
これは普通の詠唱とは訳が違う。僕が紡いでいるのは、霊言語による言霊だ。一般人にはまず扱えない言語だ。そこに、僕は最後の言霊を口にする。
「【王の力を我がに の源を與えよ】」
瞬間。僕の脳裏に聲が聞こえる。
(その言葉・・・)
「確かに聞き屆けました」
後半は脳裏ではなく、僕の背後から聞こえた。
後ろには、の霊王・・・・・僕の契約霊であるソールが立っている。彼のは粒子になり、僕のに吸い込まれていく。
僕の中に、彼の力が流れ込んでくる。の王の力が・・・。
「【変換メタモルフォーゼ ソール】」
僕のが、ソールの力が宿ることにより発。辺り一面を眩いが照らす。しばらく辺りを照らしてた後、が収まった時、俺・の姿は変わっていた。
白い丈の長い上著のようなものに同の大きさの合わないズボン。
頭上にはが存在し、背中にはの4枚の羽がついている。
契約霊との融合魔法、変換。霊の力をに宿し、屬魔法などよりも強力な力を行使することができる魔法だ。これは、俺・しか知らない魔法である。
「霊王の力だ。俺・が手加減してやると思うなよ?」
俺が宿しているのは霊の王だ。どの霊よりも強力な力。
口調が変わってしまっているが、これも変換による変化の一つ。霊と神を同調している狀態のため、霊の理想が反映されやすいのだ。
と、説明もここまでだ。僕はシャドウハンターがき出したのを確認。
影の尾をばし、こちらを攻撃してくる。
「の前に闇は無力だ。王のは全てを照らす」
俺は前方に手をかざし、の防壁を展開。影の尾は僕にれることさえ葉わず、れた部分が消滅する。衝突の余波により、し周りの木々が倒されてしまった。
「影が飛び散ってもいいようにしておいてやるか・・・」
俺は周囲に影の影響が出ないようにするとともに、奴が地上に降りてこれないように魔法を使った。
霊王の力が100%引き出された狀態の魔法を・・・。
「【聖なる花園ホーリーガーデン】」
氷魔法の氷の庭園ガーデンの魔法バージョンだ。だが、こちらの効果は闇の滅卻と浄化。影を照らすこと。
聖なる花々が、あたり一面を覆っていく。森の中が花々に照らされて、明るくなっていく。
「サービス過多すぎか?まあ、いいだろう。これで全力でやれる訳だ」
俺が周り見渡していると、シャドウハンターが攻撃を再開した。
今度は影のブレスだろうか?通常の狀態で直撃すればひとたまりもないだろう。だが、今の俺は霊王が宿っている。ちゃちな影など無意味。
「【聖槍ホーリーランス】」
の槍で迎撃。いや、迎撃というのも違うか。俺の槍は影のブレスを貫き霧散した後も消えることなく直進する。
そしてそのままシャドウハンターの右腕を貫いた。
「全く。格の違いが理解できないのかよ。SSランクの実力はどこに行った?」
俺がし挑発している時、腕の中の王様がじろぐ。が、俺は構わずに槍をさらに3本追加し、出。シャドウハンターは槍を避けながら隙を伺っているようだ。
と、その時脳裏にソールの聲が響く。
(ユリエル。王様があなたを見ていますよ)
「・・・え?」
俺は抱えている王様を見ると、どこかぽーっとした様子の王様が俺の顔を見つめていた。
「・・・・」
「あ、あの・・・」
聲がかけられるが、今はシャドウハンターに集中する。心かなり焦っていたが、平然を取り繕うことにする。
「目を覚ましたようだが、話は後にしろ。今はあれに集中する」
「は、はい・・・」
王様は顔を赤くしながら俯いた。
(油斷しましたね)
(全くだ。俺の注意が足りなかったな・・・。顔も見られちまったし)
(後からフォローするしかありませんね。それにしてもユリエル)
(なんだ?)
(その口調。やはりいいですね)
(勝手に言ってろ)
脳裏ではやりとりをしている間に、シャドウハンターは次の攻撃に打って出た。
「?今度は何をして・・・っ!」
突然、空が真っ暗になる。夜が來たのではない。奴の影が、空一面に広がったのだ。これは何かまずい気がする・・・。おそらく、空中からの殲滅攻撃だ。
「このままじゃめんどくさいことになるな・・・」
「あ、あの・・・」
王様がためらいがちに俺に話しかけてくる。今は非常事態なのだから黙っていてほしいのだが・・・・。
「なんだ・・・?話なら後にしろ」
「も、申し訳ありません!で、ですが、進言したい事がございます!」
「進言?」
いきなり何を・・・。
「はい!あの黒い闇は、この花たちには効かないようですので・・・、この花を上空に咲かせることはできないのでしょうか?」
「・・・・」
俺は一旦黙り込む。この王様に、有効な手段を教えられるのが気に食わなかった。俺のプライドが許せなかった。
だが、プライドを気にしている暇は今の俺にはなかった。
「・・・・かなり妥協して、あんたの作戦を參考にさせてもらおう」
「は、はい!!」
現狀、他の手段も思いつかないか探るが、あまりいい案はない。俺が思いついたものは、全て周りへの被害が深刻なものばかりだ・・・。
(ソール。非常に仕方ないがやるぞ)
(ふふふ。妥協ということですね?)
(そういうことだ)
俺に宿っている霊と言葉をわし、俺は魔法を使う。
「【空中に咲きれろ 空の薔薇スカイライトローズ】」
唱えた瞬間、空中にり輝く薔薇が出現。その薔薇は瞬く間に広まっていき、影を照らしていく。広がった影がみるみる消えていく。
これは魔法とルーン魔法の合魔法だ。これなら殲滅できると、王様にヒントをもらってしまった。仕方なくだが・・・。
「す、すごい・・・」
「さて、あとは小さくなったドラゴンだけか・・・・」
王様が嘆の聲をらすが、當然俺は無視する。目の前の小さくなったシャドウハンターを見據える。
まだシャドウハンターは諦めていなかったようで、俺に向かって影をばして來た。取り込もうとしているのだろうか?
全く意味がないが。
「【千の劔】」
俺は、奴を取り囲むように周囲にの劔を出現させる。これで終わりだ。逃げ道も、使える影すら殘っていない。
「とりあえず、俺の任務を邪魔した罰だな。てめえの安い命で償え」
シャドウハンターは、最後のあがきとばかりに影のブレスを飛ばして來たが、劔に切り裂かれ無殘に散った。
俺は口角を釣り上げ、指示を出す。
「【葬れ】」
劔が一直線でシャドウハンターの元に飛んでいく。それをけるたびに、奴のは小さくなっていき、やがて跡形もなく消滅した。影が消えたあと、俺は奴の魔核石を手にれた。空中に浮遊していたのを、劔に乗せ回収したのだ。
「【解除】」
僕・は姿を元の姿に戻し、王様を抱えた狀態で呟く。
「討伐完了かな」
SSランクモンスター シャドウハンターは、今日この時を持って、討伐が達された。
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