《冒険者は最強職ですよ?》なんか勇者に嫌われたんですけど? 3
ジンたちは村を出て、それから三日間歩き続け、ハークスまであとしというところまで來ていた。
ジンたちはモンスターと闘いながら進んできていたためし疲労が見えるがなんとか頑張っていた。
休憩をとりつつ、ゆっくりと進んでいると巨大な巖の裏から盜賊が三人出てきた。
「止まりな! 金を置いて逃げるか俺らに袋叩きにされて金を取られるかどっちがいい?」
「兄貴ぃ! いいがいますよ! 男二人は後でしばくとしてやっちまいましょう!」
「お、俺はあの背の高いがいいなぁ」
レベッカの方を見ていったその三人目の男は、ヨダレを垂らしながらまじまじと見つめていた。
他の二人もし期待にを躍らせている様子ではりきっていた。
ジンたちはそれを呆然と見ており、ダイコを除いた皆が平然とした顔で盜賊を見ていた。
「おいっ! なにボーッとしてんだ! 早く金とを寄越せっつってんだ!」
するとここでダイコがドスドスと前へ出る。
ジンたち一同は「あ、あいつら終わったな」と、苦笑いを浮かべながら見ているのであった。
「あ? なんだお前? 男には興味がねぇって……」
盜賊の親玉がそう言いかけるとダイコは右拳を凄い速さで振り抜いた。
するとその親玉は5メートルほどぶっ飛ばされる。
それを見ていた他の二人が、ガクガクと足を震わせながらダイコを見る。
ダイコはの殘った二人を睨み近寄っていく。
盜賊たちはその圧倒的な迫力の前にけずにいた。
「誰が男ですって? 私はよ?」
ジンは「お前はオカマだろ……しかも前自分のこと"漢"って言ってなかったか……気のせいか?」と心の中で呟く。
ダイコは盜賊二人に襲いかかりボッコボコに毆っていく。
その後は笑顔でこちらの方へ戻ってきて、「やだわ、盜賊って。私のこと男って言ったんですわよ?」と、言った。
みんなは思った。
「「「「「いや、あんた本當に男なんだから……」」」」」と。
前にも言いましたがダイコは本當に漢ですからね?
盜賊たちは気絶したままその場に放置し歩みを進める。
そしてジンたちはついにハークスへと到著したのだった。
「著いた! 1日速かったですね」
「まぁだいたいの予想で言っていたのだし早く著くことに越したことはないわ」
「ですね! さぁ門の中へ行きましょう!」
ジンが先頭を歩き門を開ける。
そこには凄くしく立派にできた建、お灑落な格好をした町の人、目に見えるものすべてが綺麗でジンたちは言葉を失った。
ジンたちは冒険の名目で來ていたためこれといって予定は無かったので、とりあえず宿をとり荷を置くことにした。
宿へ向かうとお城のような建造にジンは目をつける。
「ダイコさん! あの大きなお城みたいなのはなんですか?」
「あれは勇者達が會談をする場所、ハークス城よ。ほら、あの塔みたく飛び出た所に飛行船が止まってるでしょ?あれがなによりの証拠よ」
「へぇ〜! じゃあ本當に勇者をお目にかかれるんですね?」
「運が良ければね」
そんな事を言いながら割と大きめの宿へっていき、ジンたちは荷を置く。
この日はお晝頃に到著したためまだ晝食を、とってなかった。なのでジンの提案で皆で食事をする事に決まった。
ジンたちは宿から出るとき人気のお店を聞き、「レンブルというお店が人気」と宿の店主が教えてくれたのでそこへ行くことへ決めた。
のんびりと歩きながらそのお店『レンブル』へ到著する。
ジンが店をろうとすると後ろから鋼の鎧でを覆ったイケメンな男が割ってってきた。
「あのー僕達が先にろうとしたんですけれど……」
「フッ……私を誰だと思っているのかね? 私は……勇者だぞ? 普通私に譲るのが先だというのがわからないのかね?」
と言いながら前髪をなびかせる
「でも後ろからは良くないわ。ジンちゃんが先にろうとしたのだからそれを待ってからでも充分よろしかったのではなくて?」
「私に口答えとは……もう一度言うが私は勇者だぞ? 貴様らみたいな下賤の者が私と喋れただけ栄に思えないのか?」
その言葉にレベッカとダイコとランがぷっつんキレる。
「「「あ? てめぇ私たちをめてんのか?」」」
ジン、ネイン、マーシュは「「「あ、まずい。勇者ここで死んだな」」」と心の中で確信し、その場をこっそりと離れる。
「君と君かわいいねぇ……そんな汚い口の聞き方をしないで私と來ないか? 手厚く歓迎するが?」
そう勇者がレベッカとランにいをれるが、二人は「「てめぇよりジンの方がいいわ」」と、言い返す。
「なんだね君たちは……それになぜ男のお前までキレてる。でもない君にまで用はない」
「今私のこと男って言ったわね……?」
その瞬間、ダイコ以外一同は「「「「「本日二回目ブチ切れはいりまぁーす」」」」」とぶ。
ダイコはオーラを纏わせながら勇者の目の前へと向かっていく。
勇者はダイコがオーラを纏った瞬間急に足をガタガタと震わせ指を指してこう言ってきた。
「お、おおお、お前! わかってるのか!? ぼ、ぼぼ、僕は王の子だ! 僕に手を出せばお前は死刑だぞ!?」
さっきまでの態度からガラッと変わり今ではビビり勇者になっていた。
「何回も言うけどね……私はッ!」
ダイコは大きく拳を振りかぶり
「なのよッ!!!」
と、言いながら勇者の右顔面に鉄拳を食らわせる。
勇者はその一撃をけ泣きながら、「お、お前らパパに言ってやる! その男が私に譲って居れば良かったんだ! うわ〜ん!」
と言い殘して去っていってしまった。
ジンたちは「「「「「「あ、これはあれだ。やっちまったってやつだ」」」」」」と、聲を合わせて勇者を見送るのだった……
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