《冒険者は最強職ですよ?》冒険者は最強職ですよ? 4
『貴様……それを破壊したからにはもう容赦はしない。本気で殺しに行く』
そう告げた直後、エンドから莫大な魔力を知する。その瞬間、ジンのが危険信號を出す。
か、が勝手に逃げようと……それほどまでに凄まじいのか……。
『ジン、これはまずい……ここまで力が増しているとは……』
「神?」
神だけではない。牢屋で見ていたレッドでさえも、腰を抜かして座っていた。
『もう無理かもな……我らも、ジンも……』
続いてレベッカ、その次にブラックと、どんどん顔を下げてしまい、完全に諦めきっていた。
「みんな?」
『諦めがいいのは素直でいい事だ。待ってろ、そこの糞鬼を殺したらすぐにあとを追わせてやる』
諦める? 馬鹿な事言ってんな。こっちは守らなきゃいけねぇもんがあるんだぞ?
ただ、ジンのは言うことを聞かない。
何度も膝を叩き、けと命じるも、一ミリもかすことはできない。
なんでだよ……今まで頑張ってきただろ? ここまで積み上げてきたものは無駄に終わるのか? 違うだろ? 何のための神の力だ、何のための龍後からだ?
エンドの力は増す一方で、留まることを知らない。
あいつに勝つためだろ!?
だが、その思いとは逆の思いも、當然ジンの中にはあった。
あいつに勝つ? 無理だろ……力の量が違いすぎる。
だが、俺にはユニークスキルがある! 負けないほど強くならなきゃ……!
先に死ぬんじゃないか? 例え強くなれたとしても、本當に殺せるぐらいの力があるのか?
々な思いが差し、ジンの頭の中はぐちゃぐちゃになる。
『貴様らは終わりだ。この私がここまでの力を出させたことを褒めてやろう』
ただ変な石ぶっ壊しただけで、手も足も出せなかったけどな……。
『一歩もけんだろう? 今殺してやる。底をくな?』
段々と近づいてくるエンド。それでも、やはり一歩もけずにいる。
どうしてかない? 俺が弱いからか? 俺に力が無いからか?
『ジン……』
なんで俺に力がない? なんでもっと強くなれない? なんでなんでなんでなんで?
ジンの心は段々と閉じていく。
もっと強かったら……もっと……。
思えば、この冒険はふざけたものばかりだった。盜賊といきなり闘うわ、一度死ぬわ、龍に會うわ、魔王に會うわ。
過去を振り返り、ジンは涙する。
あれ、なんで俺泣いてんだろ……なんで俺、こんなにも死にたくないって思ってんだろ……。
それを見ていたレッド達も、涙を流していた。それを見て気づく。
あ、そうだ。俺、あの人達と居たいんだ……。まだ、行ったことのない所へ行きたいんだ……。
エンドはもう數メートルと迫ってきていた。死が間近に迫ってきているのだ。
でも、もう無理だよな……。そんなこと思っても、この不利な狀況を打開できっこない。もう、死ぬのか……。みんな、俺、先行ってるな。
そう思って時だった。
「ジンちゃん。貴方はまだこちらへ來るべきではないでしょ?」
「そーだよジンお兄ちゃん! まだ來ちゃダメー!」
この聲は……。
「ジンちゃん。貴方はそんなに諦めの早い人だったかしら? 私が知っているジンちゃんは、可くて、優しくて、だけれど心強くて諦めない。そんな子だと思っていたけれど?」
そんなこと言っても、俺はこの狀況を打破できる手段が……。
「あるじゃない、貴方には強力なユニークスキルが。それに気づいていないだけ」
気づいてない? ……それって……。
そこで、先程のカルとの闘いを思い出す。何故あの時力が湧いてきたのか。何故あそこまで強力な力が手にったのか。
そうか、あの時のあれって元々あったものではなく……。
「フフ。あとは、わかるわね? ……私たちの分まで、生きてちょうだい」
「頑張れ! ジンお兄ちゃん!」
ありがとう、ダイコさん。ありがとう、ネイン。天國で、応援しててくれよな。
『さぁ、死ね』
エンドは、爪を剝き出しにし、首を橫一線に斬る。
そこにいた誰もが、ジンは死んだと思った。エンドでさえも。
『よし。次は……』
「次はお前だよ。エンド」
『なっ……!』
次の瞬間、エンドは玉座のある場所まで吹っ飛び、玉座が砕する。
それを見て、何が起こったかわかない一同は、目をぱちくりさせる。
「これが、その力か……あの時と同じ覚だ。力が湧いてくる」
エンドがゆっくり立ち上がり、魔王もまだ何が起こったか分からずにいる表をしている。
「やっぱり、俺は死ねねぇんだよ。魔王エンド。もうさっきのようにはいかないぞ?」
牢屋にいた皆は、聲を揃えてその名を呼ぶ。
「「ジン!!!」」
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