《異世界はチートなカードで乗り切ろう!?》67.VS 5年生チーム 後編
先鋒戦の結果を見たシストリナはすれ違い際に話しかける。
「よく頑張ったわね。アレは初見で凌ぐのは困難だからあまり気にしない方がいいわ」
「初見じゃなくとも凌げなかったさ。ま、頑張ってハルトに繋いでくれや」
「當たり前じゃない。先輩とはいえ手加減はしないわ。ハルトとラヴァールの模擬戦も見たいもの」
「先輩を呼び捨てにすんなよ…」
ムルドフのつぶやきに返事はなかったが、僅かに笑ったように見えた。
シストリナが開始線に立つとそこには既に準備を整えたトーリがいた。
「今回は本気で勝ちに行かせていただくわ先輩・・」
「…手を抜くつもりは無い」
互いに一言言い合ってから試合が開始された。
「両者見合って!……試合、開始!」
開始直後、トーリが隠狀態にった。しかし、魔眼を持つシストリナが相手では通用しない。
「【アイスエッジ】【ストーンバレッド】【エアジャベリン】」
一つ一つの魔法が緻な制の元、見えていないはずのトーリに向かっていく。しかし、シストリナ相手に隠がすんなり決まると思っていなかったトーリは迫り來る魔法に冷靜に対処していく。
「迎え撃て【マルチプルジャベリン】」
無屬の魔法で迎え撃ちつつ、撃ちらした魔法は【魔纏いまとい】で強化したショートソードで叩き落としていく。
「…やっぱり隠はできないか」
魔法を迎撃し終わると隠狀態を解除して姿を現す。
「私も魔法を全て落とされるとは思ってなかったわ」
だから…とシストリナは先程の倍以上の魔法を展開する。それには流石のトーリも危機を覚えた。トーリの制できる魔法の數は最大でも10個程度だが、それはその場からかずに魔法制に集中すればの話である。そんな狀態のトーリが3人いても迎撃しきれるか分からないほどの量の魔法が展開されていた。魔法による迎撃を諦め、【魔纏いまとい】を全力展開し弾こうとする。しかし、シストリナの巧みな魔力作による濃な弾幕がそれをさせなかった。
「くっ」
【魔纏いまとい】を発させているため、ダメージは最小限に抑えられているが無視してシストリナに接近できるほどではない。かといって距離を取ってもさらに不利になるだけだった。
本気を出したシストリナ様がここまでやれるとは…それにしても相が悪すぎる。ここまで一方的だと後輩たちへの示しがつかない。
トーリはどうにか一撃をれようと考えていた。
「あら、回避がおざなりになっていますよ?」
「っ?!」
どう切り崩すかを考えることに気を取られ、回避が甘くなっていたところに魔法の連撃を叩き込まれ、周囲をありえない量の魔法陣で固められた。
「そこまで!」
『なんという大番狂わせでしょうか?!5年生のトーリが何も出來ずに負けてしまいました!』
あまりにも一方的な試合に観戦していた観客達はただただ呆然としていた。
「さて、次は僕らの番みたいだね。お手らかに頼むよ?」
「えぇ、そのようですね。いい試合・・・・にしましょうね」
「両者見合って!……試合、開始!」
開始されると同時にハルトは空間魔法でトラップを仕込み、ラヴァールは【魔纏いまとい】を発した。
「行きますよ?【ウォーターカッター】【熱水弾】【エアジャベリン】【ウィンドアロー】」
「いきなり飛ばしすぎじゃないかな?!」
そう言いながらも的確に回避し、ハルトに接近して切りかかる。
金屬どうしがぶつかる甲高い音が幾度も響く。観客達はその剣戟を見て思わず試合ではなく剣舞を見ているようだと錯覚していた。
「毎度思うけど、よく刀で捌けるね」
「片手剣よりかは扱いやすいですよ」
お互い、鍔迫り合いをしているさ中に一言ずつの會話を挾む余裕すらあるその試合はあまりにも鮮やかであり、見るものを引き込んでいく。
試合場を移する時はハルト君が仕込んだトラップがどこにあるかを探りながら出ないといけないのが辛いね。まあ、出來なくはないけど。
ラヴァールは魔力探知に優れておりトラップに引っかかることは無い。無いのだが、トラップを避けるという作が必要になる以上、必然的に行が制限されてしまう。ハルトはそこを狙って攻撃を繰り出してくる。そんな狀況を打破するために、ラヴァールは隠していた奧の手を使う。
「はぁ、使いたくなかったんだけどなぁ…仕方ない。炎よ全てを焼き我に力を【フレアフィールド】」
高溫で周囲の魔法を焼き、自らにバフをかける。ハルトは氷の壁を自の周囲に出し、高熱を逃れた。
「いつの間にそんな魔法を…」
「僕だってやられっぱなしは悔しいからね?」
そこからは更にスピードを上げた戦いとなった。ハルトが切ると見せかけて突きを放てばラヴァールはハルトと同じ高さで突きを放ち切っ先どうしで拮抗させ、ラヴァールが鋭く切り込めばハルトは刀でしっかりとけ止める。しかし、フィールド全に魔法をかけているラヴァールは次第に魔力がなくなり、突然魔力切れで倒れた。人並み以上に魔力があるとはいえ、ハルト相手の全力戦闘は部が悪かった。
「そこまで!急いで魔力ポーションを!」
こうして、學年別対抗戦で1年生が優勝するという波の闘技祭が終わった。
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