周りには何かをドジ込めておく為のような鉄格子があるが、すべてが何者かによって斜めに切られており、中にいたであろう生きは壁に吹き飛ばされ潰されたようになっていたり、魔法で黒焦げにされたようになったり、あとはその殺された生きの影響でを被った傷跡も何もない何故か死んでしまっている生きが地面に倒れていた。何とも酷い景だ。

だが、これを実行した犯人は本當は…。

「かっ、何これ….」

その後はあまりにも酷い景によりアリスは言葉が出ない狀態になっていた。

「酷いものでござるな…」

暗い聲でそう言うセリーヌ。

「な…。なんと！　何故、私の幻覚魔法を―――」

俺はガイン博士が何かを言う前に彼の首を切り落とした。だが、この場の全員は彼が何を言ったのか。そして何を言おうとしていたのかと理解したことだろう。

そう。

周り一帯に漂うの匂い、そしてそれが焦げた臭いやこの場の全員の手に降りかかった大量の。

白を著た魔法學者などそもそもここには存在していなかったのだ。だが、それを幻覚として捉えさせられ鉄格子の中にれられていたであろう生きが全く見た目の違う魔法學者に見えてしまい、視覚を全て麻痺させられていたのだ。要は、ここにいる全員は鉄格子に捕らえられていた生きを魔法學者として認識してしまい、全て殺してしまったのだ。

「いや…。こんなの噓…」

「まさか、これは―――」

セリーヌはたまらずその場で吐き出してしまった。ゼレシア、アリス、エイリもその場で泣き崩れ、地面に顔をひれ伏した。だが、地面にあるのもまた、。誰のかも分からない。

俺も地面に崩れ落ちて吐き出したいところだが、どうやらお相手はそうはさせてくれないらしい。

「シンニュウシャ、ハイジョ」

機械音と共に現れたロボット。どしりと如何にも重たそうな足音に大型の銃を両手に搭載してあるかのような腕。ロボットは両腕を上げ、俺の予想通り何かを両手の先に溜め込みこちらへ放つ用意をしていた。

「—―――」

だが、そのロボットは何を放つことも出來ず、アリスによって切り刻まれた。アリスはそのまま上へと続く階段をふらふらと上って行ったが、階段の途中で止まり上へ目がけて真っすぐなレーザーを放った。レーザーの大きさは丁度人が一人通れるかというくらい。

アリスはレーザーを放ったあと、天井に空いたから地上へと飛んでいきし経つとこの研究所が大きく揺れ始め、頭上から莫大な魔力をじた。そう。アリスだ。

次の瞬間、研究所はまるで原子弾が落ちたかのような衝撃に襲われ、一秒もしないに消滅した。その場所に殘ったのは丸くえぐれ、隕石が落ちたあとのように綺麗に地面、來、その周辺にあったであろう巖、山など全てが消えていた。

「ちょっ、おい！　まだ俺達が….」

上空に浮かんでおり、中に刻印が刻まれたの子。誰かと一瞬思ったが、あの服裝はアリスだ。研究所を破壊したことでそこに保管されてあった魂歳が解放されたのだろう。研究所からは大量の青白いが舞い、東西南北の全ての方角へと飛び散らばって行く。魂歳の主へと目がけて飛び戻っているのだろう。

(良かっ….)

一瞬、良かったねと言いかけたが、今のアリスにそう言うのは酷だろう。いつもそばにいたジークを失った今、研究所を破壊したのも自分が元の姿に戻ることを狙ったわけでは無いだろう。

アリスは目から涙を落とし、再び空いた巨大なの方を向いた。