《クラス転移はts付きで》十四話~しっかりとした娘程弄りやすいはない~
その日の夜、アルファス王國、王、フェルファール・マド・アルファスの部屋では、影華と王が話し合っていた。 
 
「えっちゃん、ライムはしっかりと守れたんだよね?」 
 
私がえっちゃんに話しかけると、えっちゃんは、ジト目でこちらを睨み一行に喋ろうとはしなかった。 
ど、どうしたんだろう、まさかえっちゃんが任務を失敗するとは思えないし。……掠り傷がついた、とかでえっちゃんは任務失敗だと思ってるのかな? 別にそれくらいなら私は怒らないんだけどなぁ。 
 
「え、えっちゃん、私はライムに掠り傷がある程度じゃあ怒らないからね? 心配しないで言ってごらん?」 
「違うよぉ! 私はえっちゃんって言われたことに対して黙ったんだよぅ! 別に任務はちゃんと功したから!」 
 
私は心配になり、そのことを聞いてみると、えっちゃんは、「えっちゃんと呼ばれたことに対して黙っていたんだ!」と大聲を出して話し出した。……ジト目の眼も凄いことになっている気がするけど。 
 
「えっちゃんはえっちゃんでしょ? 何言ってるの? まあ、取り合えず任務が功して居るのなら良かったよ」 
「むー! だーかーらー! えっちゃんって言わないでよ。フェルちゃんだってフェルちゃんって言われるの嫌だったんだから私の今の気持ちは分かるでしょ!」 
 
う~ん、別に私はフェルちゃんって呼ばれても嫌ではないんだけどね。ただ、公私混同するかも知れないって理由なだけだから、今はもっと言ってほしいくらいなんだけどね。 
それよりも、「だーかーらー!」って可いよぉ、本當に何でそんなに可い行ができるんだろうね? 
 
「え、ちょ、何その反応、フェルちゃんって言われるの嫌じゃないの? って、なんで涎垂らしてるの!?」 
「はっ! 危ない危ない、危うく妄想に取り込まれてしまうところだった。じゃあ、早速げ」 
「ふぇ!? あ、あの、ぬ、ぐって、な、何で、ですか?」 
 
あっ、やばい、つい思ってたことを言っちゃった。 
うぅ、恥ずかしさでもじもじしている、えっちゃんは可いけど、今すぐに襲いたくなる程度には可いけど、先に報告を聞かないといけない!  
 
「んん、間違えた。報告をしてって言いたかっただけだからね? 他意はないよ?」 
「は、はい! では報告します」 
 
う、う~ん? まだもじもじしてるけど、もしかして私と同じ趣味を持ってるのかなぁ? それともそういう発言に慣れていないか、前者が正解だとしても、この後の生活に支障をきたすから襲わないよ。 
あっ、本人に頼まれたら徹底的にヤるけどね。 
 
「現在、第一騎士団団長、ルルシア・メル・ニードウェル、他八名を投獄中。第一騎士団はアルビダ帝國と繋がっていたらしいです。 
最も重要な事で、……彼、ライムは人族ではない可能が出てきました」 
「うんうん、って、え? ライムが人族じゃないってどういうこと? 異世界の勇者って人族しかいないんじゃ?」 
「私も良く分かりませんが、彼は東門へ立ちる際に左腕を剣のような形に変形させていました」 
 
え? を変形させられるのって機械種以外いないよねぇ? でも、書だと二百年前位の戦爭で全滅したはずでしょ? いや、細々と生き殘っていっているかもしれないけれど、ライムは異世界から來た勇者なんだよ? 過去來た勇者とかも人族しかいなかったし、勇者も、「自分たちの世界には俺たちのような一種族しか居なく、獣人族などいなかった」って言っているし。 
はあ、あの娘の方が悪魔よりも厄介なんじゃ? 
 
「取り敢えず、暴走したりしたら不味いからえっちゃんは、ライムの専屬という名の監視要員として行って貰うね。報を聞き出せるのなら聞いてみて。ああ、無理やりじゃなくて本人がいいって言ったときに限るけどね」 
「え~、何で私が行かないといけないんですかぁ? 他にも々といるでしょ」 
 
私がえっちゃんに頼むと、明らかに嫌そうな表、……聲もらしていた。 
はあ、幾ら私が友達だからってあたしが王族って事には変わりないんだけどなぁ。まあ、別にここは公の場じゃないからいいんだけど、……流石に私でもしはへこむよ? 
 
「むー、えっちゃんが一番信用できるからったんだけど……えっちゃんが嫌ならやらなくていいよ、もしかしたら、そのった人が今回の第一騎士団と同じようにアルビダ帝國と繋がっていて、ライムが利用される事態になる可能も出てくるけど、はあ、えっちゃんがけてくれるのならこんな心配しなくても良かったのになぁ」 
「うぅ、そんな事言われたら斷れないじゃん。卑怯だよぉ! やっぱりフェルちゃんの欠點は人使いが荒いことだよ!」 
 
友達の臺詞にへこみながらも私はしっかりと理由を述べた。……々の脅しもえてだけど。 
ま、まあ、えっちゃんがいをけてくれたから良いよね! 終わりよければ全て良しって、どこかのことわざで有るしね! こらそこ! 「異議あり!」とか言ってるんじゃないよ! 王の権限を使ってでも異議は絶対に認めないからね!  
 
「はあ、じゃあ私がライムに付く代わりにフェルちゃんは調べておいてよね! 腕が、と言うよりもが変形する機械種外の種族について」 
「えっちゃん、それくらい私も考えてたよ。というか、えっちゃんは私のことを、言わないと何もしない人だと思ってるのかなぁ? 私はいつも――」 
「二年前、人気のお菓子を買ってくるから、他の人気なものを調べておいてって言ったのに調べなかった娘は何処の誰なのかなぁ?」 
「さ、さあ、誰なんだろうねぇ? そんな酷い事をした娘ってぇ」 
 
えっちゃんがジト目で見ているが気にしてはいけない! 気にしたらえっちゃんの長い長い、半刻(約三十分)位の説教が始まっちゃうから。 
うん、私はそんな娘なんて絶対に知らないよ。えっちゃんが圧力をかけている気がするけど絶対に知らないよ! 
 
「はあ、取り敢えず調べることはしといてね、お菓子とは違って、下手したらこの國が滅びてしまうかもしれないんだから」 
「うん、流石にそれは分かってるよ」 
「じゃあ、行ってくるね」 
 
そういって、えっちゃんは私の部屋から出て行った。 
まあ、私がライムの監視役をえっちゃんに託したのは、信頼できるのも有るけど、やっぱり一番は『諜報組織、影』の人たちが個的過ぎるからって言う理由かな。無言の人もいるわ、オカマの人もいるわで、私が知っている中で一番まともだったのがえっちゃんだったからね。 
 
はあ、明日は、父とライムを會わせて、その後は勇者たちと言うよりか、ライムを訓練させて、その後図書館で調べものって、はあ、明日起きるのが嫌になってくるよ。
【コミカライズ&書籍化(2巻7月発売)】【WEB版】婚約破棄され家を追われた少女の手を取り、天才魔術師は優雅に跪く(コミカライズ版:義妹に婚約者を奪われた落ちこぼれ令嬢は、天才魔術師に溺愛される)
***マンガがうがうコミカライズ原作大賞で銀賞&特別賞を受賞し、コミカライズと書籍化が決定しました! オザイ先生によるコミカライズが、マンガがうがうアプリにて2022年1月20日より配信中、2022年5月10日よりコミック第1巻発売中です。また、雙葉社Mノベルスf様から、1巻目書籍が2022年1月14日より、2巻目書籍が2022年7月8日より発売中です。いずれもイラストはみつなり都先生です!詳細は活動報告にて*** イリスは、生まれた時から落ちこぼれだった。魔術士の家系に生まれれば通常備わるはずの魔法の屬性が、生まれ落ちた時に認められなかったのだ。 王國の5魔術師団のうち1つを束ねていた魔術師団長の長女にもかかわらず、魔法の使えないイリスは、後妻に入った義母から冷たい仕打ちを受けており、その仕打ちは次第にエスカレートして、まるで侍女同然に扱われていた。 そんなイリスに、騎士のケンドールとの婚約話が持ち上がる。騎士団でもぱっとしない一兵に過ぎなかったケンドールからの婚約の申し出に、これ幸いと押し付けるようにイリスを婚約させた義母だったけれど、ケンドールはその後目覚ましい活躍を見せ、異例の速さで副騎士団長まで昇進した。義母の溺愛する、美しい妹のヘレナは、そんなケンドールをイリスから奪おうと彼に近付く。ケンドールは、イリスに向かって冷たく婚約破棄を言い放ち、ヘレナとの婚約を告げるのだった。 家を追われたイリスは、家で身に付けた侍女としてのスキルを活かして、侍女として、とある高名な魔術士の家で働き始める。「魔術士の落ちこぼれの娘として生きるより、普通の侍女として穏やかに生きる方が幸せだわ」そう思って侍女としての生活を満喫し出したイリスだったけれど、その家の主人である超絶美形の天才魔術士に、どうやら気に入られてしまったようで……。 王道のハッピーエンドのラブストーリーです。本編完結済です。後日談を追加しております。 また、恐縮ですが、感想受付を一旦停止させていただいています。 ***2021年6月30日と7月1日の日間総合ランキング/日間異世界戀愛ジャンルランキングで1位に、7月6日の週間総合ランキングで1位に、7月22日–28日の月間異世界戀愛ランキングで3位、7月29日に2位になりました。読んでくださっている皆様、本當にありがとうございます!***
8 78【電子書籍化】神託のせいで修道女やめて嫁ぐことになりました〜聡明なる王子様は実のところ超溺愛してくるお方です〜
父親に疎まれ、修道女にされて人里離れた修道院に押し込まれていたエレーニ。 しかしある日、神託によりステュクス王國王子アサナシオスの妻に選ばれた。 とはいえやる気はなく、強制されて嫌々嫁ぐ——が、エレーニの慘狀を見てアサナシオスは溺愛しはじめた。 そのころ、神託を降した張本人が動き出す。 ※エンジェライト文庫での電子書籍化が決定しました。詳細は活動報告で告知します。 ※この作品は他サイトにも掲載しています。 ※1話だけR15相當の話があります。その旨サブタイトルで告知します。苦手な方は飛ばしても読めるようになっているので安心してください。
8 55ニジノタビビト ―虹をつくる記憶喪失の旅人と翡翠の渦に巻き込まれた青年―
第七五六系、恒星シタールタを中心に公転している《惑星メカニカ》。 この星で生まれ育った青年キラはあるとき、《翡翠の渦》という発生原因不明の事故に巻き込まれて知らない星に飛ばされてしまう。 キラは飛ばされてしまった星で、虹をつくりながらある目的のために宇宙を巡る旅しているという記憶喪失のニジノタビビトに出會う。 ニジノタビビトは人が住む星々を巡って、えも言われぬ感情を抱える人々や、大きな思いを抱く人たちの協力のもと感情の具現化を行い、七つのカケラを生成して虹をつくっていた。 しかし、感情の具現化という技術は過去の出來事から禁術のような扱いを受けているものだった。 ニジノタビビトは自分が誰であるのかを知らない。 ニジノタビビトは自分がどうしてカケラを集めて虹をつくっているのかを知らない。 ニジノタビビトは虹をつくる方法と、虹をつくることでしか自分を知れないことだけを知っている。 記憶喪失であるニジノタビビトは名前すら思い出せずに「虹つくること」に関するだけを覚えている。ニジノタビビトはつくった虹を見るたびに何かが分かりそうで、何かの景色が見えそうで、それでも思い出せないもどかしさを抱えたままずっと旅を続けている。 これは一人ぼっちのニジノタビビトが、キラという青年と出會い、共に旅をするお話。 ※カクヨム様でも投稿しております。
8 177ルームメイトが幽霊で、座敷童。
とある日のこと。そうだ、その日だ。その日を境に、変わってしまったんだ。俺の日常は。幽霊や妖怪の退治からトイレ掃除まで行う『なんでも屋』を経営する俺にやって來た數々の依頼。さてと、今日も行きますか。 ◆攜帯版ので見づらい方は、エブリスタ版(http://estar.jp/.pc/_novel_view?w=21377746)をご覧ください。第七話までまとめた形となっています。 ◆第一部完。第二部は2016年連載開始。 ◆「電子書籍大賞2013」最終ノミネート作品です。
8 115逆転した世界で楽しんでやる!
コピー紙で足を滑らせ気絶した七峰 命。目が覚めるとそこは貞操が逆転していた世界だった!? ______________ならばすることはただ一つ!! うっほほほい! リア充満喫ライフじゃーーー!! もし、世界の貞操観念が逆転したら? もし、現実と同じ価値観の主人公が迷い込んでしまったら? と言うお話です。
8 176遙か夢こうのデウス・エクス・マキナ
各國で様々な技術が発展し銀河系開発にも手を伸ばす中、貧富の差もより如実に表れている世の中で地球のスラム街に住む主人公イゼ、イゼはとある事件の発生よりスラム街の地下奧に眠っていたある存在を知ることとなる。
8 89