《異世界に転生したのでとりあえずギルドで最高ランク目指します》ダンジョン り口〜1階ゴブリン
ゴブリン討伐から數日が過ぎた。
今俺は旅の準備をしている。
何日になるかは分からないが食料には困らないと思うから、適當に水を持って行くことにした。あと布団替わりの薄い布(橫1メートル、縦2メートルくらいの)と予備の武として30センチくらいの小刀も持って行くことにした。
ん?どこへ行くのかって?
そんなの古の塔...ダンジョンに決まっている。
この間、カナさんにダンジョンのことについて聞いていたら、ちょっと気になったので行くことにした。
何でもそのダンジョンは前に俺が目を覚ました森、みんなからはアルファス山と呼ばれている(ネーミングセンスが酷いな...)んで、その山の頂上に建っているらしい。
確かに店の外から見てみると、どデカイ建が建っているのが分かる。
それで興味を持った俺がダンジョンに行くって言ったら笑われた。
どうやらそのダンジョンは今までに何人もの冒険者が攻略目指してって行ったが、誰一人として帰って來なかったらしい。
また國の騎士団、350人がって行って一人しか帰って來なかった。
その騎士も10階まで登って行き、殘りの騎士が50人くらいになったのでに引き返したが結局一人しか出てこれず、さらにはその出て來た騎士も大きな傷を負っており、直ぐに死んでしまったとのことだ。
なので俺には無理だと笑われたのだ。
まあ
「止められても行く」
っと強(ごうじょう)を張ったら、
「なら數日後に騎士団がもう一度ダンジョンに向かうから、一緒に行って危なくなったら帰って來い」
っと言われた。
それでいよいよ明日がその向かう日なのだ。
なので今、それの準備をしているって訳。
危ないのは分かっているが、ゴブリンであんなに味しいのだからそれより上のランクのだったら...
ジュルリ
いかん涎(よだれ)が....魔獣は見た目とか途中の加工とかの工程を除けば、魅力ある食べだ。
うん、本當にそこだけ除けば。
それに前、ステータスを見たときにレベルと書いてあったのでレベル上げも兼(か)ねてダンジョンに登ろうっと思っている。
俺はゲームとかでも先にレベルを上げていく作業が好きなのだ。
「ああぁぁ、明日が楽しみだ」
______________
そして翌日となった。
「それでは!これよりダンジョンへ向かう!恐れをなした者は帰れ!...いないようだな!それでは出発!」
馬に(またが)り、威勢(いせい)の良い右眼のところに刀傷を負ったおっさん(多分40代前半くらいかな?)が後ろに控(ひか)えている騎士団(ざっと見て、400人くらいかな?)が「おおぉぉぉぉぉっ ︎」とこれまた威勢の良い聲をあげている。町中で...
そのまま騎士団はおっさんに続いて山を登り始めた。
俺はと言うとさっきの傷のおっさんに、
「俺も連れて行ってください」
って頼んだら、
「ダンジョンをなめるな!小僧!おまえのような小僧は、母親のでも飲んどれ!」
って怒鳴られた。
怒って毆りそうになったけど、あえてその場は引っ込んだ。
だって、こっそり付けて行けば良いんだからさ。
「(っと!騎士団はもう町にいないや。急がないと)」
走って騎士団を追いかける。
ダンジョンに著いたが、あんなにいた騎士団が見當たらない。
多分、もう中にってしまったのだろう。
ダンジョンは見ただけで、円錐の形に似ているが、何故か上へ向かう旅にし大きさが小さくなって行っている。だいたい1階につき2メートル半くらいかな?それがかなりの高さまでって、そんなに高くはなさそうだった。20階もなさそうだ。
「(こんなに低いのに攻略者は今だなしってどんあだけ強い敵が出るんだよ)」
そんなことを思いながら周りを見回して行くと、ちょうど裏側くらいに塔の壁にが空いていて、その先には松明が壁に刺さっている。
は橫1メートル、縦2メートルくらいの大きさかな。
地面には靴(くつ)の足跡がいくつもついている。
奧を見るが特に何もない。
「よし!行くか!」
そう思い中にろうとした時だった。り口の壁の直ぐ橫に文字が掘(ほ)ってあった。
「ん?なんだこの文字....こんな文字、街では見たことないけど?気のせいかな?」
よく分かっていないうちに文字の上に日本語が現れてきた。
ええっと....
『力ありし者は進め、なき者は上から進め』
か。うん、意味がよく分からないな。
「(上ってことは...もしかしてこの塔を登るの ︎)」
推定でも50メートルはあるこの塔を登れと ︎
...はぁ、まあ俺がで行くって強張って言ったんだから、鍛錬だと思って、登るか。
はぁぁ....
とりあえず俺は塔を登り始めた。
俺の長は前に學校で測ったとき、確か170センチはあったかな?
なのでジャンプすればギリギリ屆く。
「(あれ?が軽いけど、ジャンプ力上がった?)」
そのまま俺は塔を登って行く。
______________
「はぁぁ...はぁぁぁ...はぁぁぁ....やっと登れた....はぁぁぁ...」
武屋のおっさんのところで基礎鍛錬していなかったら途中でバテてただろう。
「はぁぁ...はぁぁぁ...おっさん...ありがとう...はぁぁぁ...」
流石に休まずに登った自分も馬鹿だとは思っている。しかし“休みながらでは時間がかかってしまう”てことで無理して登った。
ううぅ...吐きそう...
ダンジョンの頂上にはが空いており下へ続く階段がかかっている。
とりあえず、息を整えてから階段を降りた。
しかし中が明るいけど、松明なくない?
何で?
コン...コン...コン...
俺は石で出來た階段を降りていた。
階段っと言ってもそんなに長い訳ではない。15段くらいかな?
とりあえず俺は上から6段目から周りの様子が窺(うかが)えたので、様子を見ることにした。
「(なるべく魔獣に見つからないようにしないとな)」
今の俺のレベルは11(昨日見たときは)だ。
なのであんまり戦い続けるのは無理だと思う。せいぜいゴブリン2がやっとだろう。
...ん?
奧の方で何かがいた。
目を細めて見てみる。
... ︎
「(何だこれは ︎)」
いきなり視界にって來たのは緑の空間だった。
慌てて目を逸らし、深呼吸してからもう一度見てみた。今度は目を細めずに。
するとそこにはゴブリンが一、窟をウロウロしていた。
「(もしかして石段の音で何かを探しているのか?)」
でもそれならばこっちに來れば良いのに。何かあるのかな?
俺は試しにそこら辺にあった小石を石段の一番下へ投げた。
カンッカンカン!
?
なんかの金屬に當たったかな?
「...っとっ!」
音に反応してゴブリンが近寄って來たのでなるべく姿勢を低くして隠れた。
「ガァァァ?」
ゴブリンは辺りをキョロキョロしている。
俺はもう一度そこら辺から小石を手探りで拾い、ゴブリンにバレないようにを出して遠くに小石を投げた。
カンッカンカン!
「ガァァァ?」
ゴブリンがまた音のした方へと向かう。
てかさっきから小石が金屬に當たる音がするのは何でだ?
ここいら一はどう見ても石で出來ている。
「(っと、そんなことよりさっさとあいつを狩らないと、先へ進めない)」
俺はゴブリンに気付かれないように気配を消しながら(自分なりに)石段をゆっくり降りる。
ゴブリンにバレないようにに隠れながら近付くために一番近くにある柱(はしら)?の壊れた下ら辺、だいたい60センチくらいかな?
そこを目指そうと石段のところから離れようと移し始める。
?
なんか今がピリってじがした。
まぁいいや。別に痛くはないからさっさとあそこへ目指すか。
....
とりあえず柱の壊れたところに隠れながら周りを見回す。
「(この部屋、けっこう明るいな。松明も數本しかないのに)」
とりあえず近くに見えたこの壊れた柱と同じの後ろを目指す。
それを繰り返して行きたかったがここから壊れた柱まで2メートルくらい離れている。
「(こりゃ多分バレるな。仕方ない戦おう)」
こんなことを思ってしまう俺はそのうちすぐに魔獣に殺されるかも知れんが、気合いで乗り切ってみよう。
そっと、そぉぉっと、そぉぉぉっとゴブリンに近付きながら剣をそっと抜く。
剣を上に持ち上げる。
「ガァァァ?」
「あら、やっぱりバレるか」
「ガァァァ!」
「うわっ⁈」
俺に気付いたゴブリンが持っていた槍で突いて來た。
俺はそれをギリギリ避ける。
「(きが前よりも遅かったように思えるけど、個人差か?それとも俺のレベルが上がっているからか?)」
そんなことを考えながら次々來るゴブリンの槍の突きを避けて行く。
「ガァァァ!」
「っと。このっ!」
「ガァァ ︎」
もう一度突いて來たゴブリンの攻撃を軽めに避けて、この間やったように腳でゴブリンの腹を蹴(け)った。
「ガァッ ︎」
ドォッン ︎
思っていたよりも蹴りに力がったらしく、ゴブリンはさらに1メートルくらい吹っ飛んで行き、壁に激突(げきとつ)してすごい音がした。
「あらら、まあとりあえずトドメ刺しとくか」
俺は剣を下に向けてゴブリンの首ら辺で剣を下ろした。
グシャァッ!
ゴブリンの頭と(どうたい)がサヨナラした。
うぅぅん、自分でやっといて何だがかなりグロいな...
「さてと、こいつを持ってダンジョンの上で焼くとするか」
ゴブリンのと頭を持って石段の方を向かう。
ゴッ!
︎
俺は石の出っ張りに足を取られて派手に転けた。
ガンッ!ゴンッ!ベチャァッ!
俺が転んで頭を地面にぶつけた音と、何か生々しいが何かに弾かれて地面に落ちる音が聞こえた。
「痛て...こんなに明るいのに躓(つまず)くとは... ︎」
地面に目をやると紫の染みが、ってこれはゴブリンのか。
とりあえずそのの跡を目で追ってみると、ゴブリンの頭が階段から20センチくらい離れて地面に落ちている。
ん?
石段の一段目にが飛び散っている。
おかしくないか?
頭が壁に當たって戻って來たのなら、その當たった壁にの跡があるはずだ。
なのにどこの壁にもの跡はない。
俺は石段の一段目を登ってみることにした。
あれ?
さっきからじてたこう、ピリピリしてたじが消えた。
「訳がわからん。とりあえずもう一回」
石段から降りてもう一度中にってみた。
「(やっぱりなんかピリピリするな...これは一?)」
グゥゥゥゥ!
やべ腹減った。
「(とりあえずゴブリンのを上へ持って行くか)」
そう思いゴブリンのを抱えて(正確にはゴブリンの腕を摑んで)石段を登るために石段に近付くが何かによって進むことが出來ない。
︎
「どうして?」
試しに目の前をノックをするように叩いてみる。
ゴンッ!ゴンッ!
何かがある。
まるで目に見えない明な壁が目の前にあるようだ。
「さっきは通れたのに...もしかしてこれ?」
俺はこの明な壁の原因がこのゴブリンだと思った。
ボトッ!
試しにゴブリンをその場に落として、もう一度ノックのように目の前を叩いてみる。
スゥ!
手は普通に通り過ぎた。
....もしかして魔獣とかと一緒だと何かが発するのか?
うぅぅぅぅん....
グゥゥゥゥゥゥ!
ああ忘れた。
とりあえず上に上がってこれ(ゴブリン)を焼く道を取ってこないと。んで、腹ごしらえをしてから考えよう。
そう思い上へ上って荷を持って再び降りる。
「火をつけないといけないから、昨日ソシャルで買っておいた火打ち石はぁっと...あった!」
薄い茶のボクサーバッグのような鞄(かばん)から火打ち石を探して取り出す。
えっと火をつけられる...て、ある訳ないか。
「どうしよう....」
うーーん...あっ!松明があった。
俺は誰もいないのに苦笑いを浮かべていた。
.....
「よしっと!」
そこら辺にあった手のひらサイズの石を適當に円の形に並べてその中に松明を五本くらい並べて、一口サイズに刻んだゴブリンのを小刀に刺して焼いている。
[小刀に刺して食べてはダメですよ]
っと、焼けてきたからそろそろ...
はむっ!
うん!やっぱり味しい!
「ガァァァ」
「ふむ?モグモグ...何で?」
ゴブリンがまた一出て來た。
うーん...
「よしっ!」
ボクサーバッグを持って立ち上がり、ゴブリンに背を向ける。
「よぉぉぉぉい、ドンッ!くっ!」
「ガァァァ⁈」
勢いよくスタートダッシュを出して石段へと向かう。
石段までの距離は2メートルくらいしかないが全力で走る。
あ、ちなみにこれは実験だ。
ゴブリンが俺を追って來れるかを試してみるためにわざと逃げているのだ。
よっ!よっ!...っと!
石段を二段飛ばしで登る。
「(はぁ、はぁ。うん、しキツイけど大丈夫だったな)」
下を見るとゴブリンがキョロキョロしている。
もしかして見えてもいないのかな?
よし、何となく分かったからさっきと同じやり方で倒すか。
.....グシャァッ!
よし!終わった。
呆気なくじ始めた戦闘とも呼べない戦い。それを終えるとない達よりも空腹が勝つ。
「まだ足りないな。増えたから嬉しいけどね」
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