《異世界に転生したのでとりあえずギルドで最高ランク目指します》売人たち、そして追跡
東とキリが男を追いかけて姿が見えなくなってからだ。これからどうするか3人で話していた時だった。
「「「「「へへへへ」」」」」
3人を取り囲むかのように數人の男たちが下卑た笑みを浮かべながら現れた。
「何か用?」
「まあまあそんな怖い顔しないでくれよ。大人しくしていれば痛い目には合わなくて済むからさ?」
そんなことを言いながら男たちは近付いてくる。ユキナは男たちには聞こえないくらいの小聲でサナとニーナと話す。
「サナ、ニーナ、私があいつら、の相手をす、るから、2人はこの、子と逃げ、て」
「でもそれじゃあユキナが」
「私なら大丈、夫」
ユキナが東から教えてもらった手でグッドのポーズをする。
サナとニーナは互いに顔を見合わせてから頷く。
「ならお願い。この子を看病して目が覚めたらすぐに戻って來るから」
「お願いします」
「うん」
「なーにこそこそ話してんの〜?」
「俺らも混ぜてよ?」
「何ならもっと楽しいことしない?」
「バーカ。使っちまったら良い値で買い取ってもらえねえだろ?」
「あははは、悪い悪い。でもしくらい良いじゃないか?」
「ダメだ」
「はい、はい」
「さて、さっさと連れて、て...あれ?もう2人はどこへ行った?」
男たちが話に夢中になっている間にサナとニーナは年を背負って逃げていた。ユキナは腰から雙剣を抜く。ちゃんと刃の方ではなく峰の方を向ける。
「何だ?やろうってのか?」
「...プゥッ」
「「「「「ははははははっ」」」」」
男たちが大聲で笑う。
「そんな騒なは締まってさ、サヘル様のところへ行こうぜ?楽しいぜ?」
「....」
「何だ?無口だな。ま、うるさいよりマシだけど」
「....」
「 ︎」
そう言ってユキナに手をばしてきたのを軽く払う。
「何だ?お前嫌われたな?」
「うるせえ!ほら、さっさと來いっ!」
「ふっ...ふっ、やぁっ...」
今度は強引に連れて行こうとまた手をばして來たので、軽やかなステップで懐くらいまでって右手で腕を弾いて左で男の左脇腹を叩く。そして左を軸にして男の背後へ回り右で肩と腕の骨の付けくらいを叩く。そしてバランスを崩しかけたところを狙って足払いをする。倒れた男のを狙って剣の柄で勢い良く叩く。
「ぐはっ ︎」
「「「「 ︎」」」」
攻撃した男は立ち上がることはない。多分気絶した。
「この、こっちが優しく接してやれば良い気になりやがって」
「大人しく捕まれば良いんだよ!」
次は4人で捉えようとして來たのでさっきの男と同じように軽やかなステップで男たちを次々と叩いていく。
「はぁ、はぁ、はぁ、何だこのは」
「強すぎるだろ」
「....」
「しょうがない、あれを使うしかないな」
そう言うと男がズボンのポケットから首のようなを取り出した。
「これで大人しくしろよ〜」
そう言って3人の男たちが立ち上がり、ユキナの様子を伺いながら近付いて來る。そしてほぼ3人同時にユキナを襲い始めた。ユキナは男たちの攻撃を避けながらもカウンターで攻撃を仕掛けたりする。
カチ
ユキナが作ってしまった僅かな隙を突かれて腕にさっきの首のようなをはめられてしまった。すぐに外そうとするが全くを持って取れる気配がない。
「何、これ?」
ユキナの質問に男たちはよろよろながらも立って下卑た笑みを浮かべている。
「これを外し、て.... ︎」
ユキナは思わず耳を塞ぐ。そのままガタガタと震え、大量の汗をかいている。表は何かに怯えているような、今にも泣き出しそうなそんなじである。
その場にしゃがんで黙り出したユキナを見て男たちはまたしても笑う。
「やっと大人しくなりやがった」
「本當にサヘル様からもらったあのがなかったらやばかったな」
「あれって何だっけ?」
「あー、確かサヘル様は何て言ってたかな?何とかファクトととかって言ってた気がする。あれを著けるとそいつのれられたくない記憶が呼び起こされて、幻聴と幻覚が発生して、裝著者の神を壊すって言ってたかな?」
「結局どういうなんだ?」
「さー、俺にも分かんねえな。サヘル様が言ってたのだってうる覚えだし」
「まあ何にせよ、大人しくなったんだからそれで良いじゃん」
「そうだな」
「いや!...來ないで!...辭めて!」
苦しんでいるユキナを見ながら男たちは再び下卑た笑みを浮かべる。
「もう辭めて...お願い、みんな...」
「さてさっさと捕まえてサヘル様のところへ連れて行くか」
「薬は?」
「確かあいつが持ってたと思うが」
そう言って30代後半くらいの男が倒れている仲間の男を指差す。
「おいおい、壊れてねえだろうなー?」
「確かズボンの方にってるから大丈夫何じゃないか?」
「どれ....あー、あったあった。よしよし大丈夫そうだな」
そう言って男のズボンのポケットから出てきたのは小さなスーパーボールのような大きさと形の緑のである。
「お前ら、吸わないように遠くへ行ってろ」
「ああ、そうする」
「了解」
緑の球を持った男が2人が十分なところまで離れたのを確認してから、今もガタガタ震えているユキナの側目掛けて投げつけた。すると地面から緑の煙が出始め、ユキナを覆った。やがて煙が止むとユキナはその場に倒れ、眠っていた。
男たちは眠っているユキナの手首と足首を紐で縛ってがたいの良い男が肩に擔ぐ。殘った2人が倒れている仲間を背負って移を開始する。
「しっかし俺たちは運が良いな。まさかエルフを捕まえられたんだからよ」
「そうだな。さぞかしサヘル様も高値で買ってくれるだろうよ」
などと話しながら男たちはサヘルと呼ばれた者のところへと向かう。
怪我をした年をユキナたちに任せて、魔眼で見えるもう俺たちの視界に姿のない男の霧を追う。ししてから男の霧がある家の中へと続いているところへと著いた。
壁に耳を當てて耳を澄ませてみると中からさっきの男の聲と、他に違う聲が2人分聞こえてきた。どちらも男であろう。
「どうする、東?乗り込むの?」
「いや、あいつらのきも気になるから、中にろうと思う」
「気付かれないかしら?」
「俺らならバレても何とかなると思うけど。一応気付かれないよう気をつけながら侵しよう」
「分かった」
俺たちは自分なりに気配を消して靜かに扉を開けて中へる。そして足音を抑えてのに隠れて男たちの會話を聞く。
「それでよう、エルフの1人と獣人の2人、人族の1人。あー、あと生意気な鬼が1人いたかな?その鬼がしやるけどよ、3人でやれば余裕だぜ」
「くぅぅぅぅぅ、あ、い、つ、らあ」
「まあまあ東、落ち著いて」
人がいないと思って言いたい放題言いやがって。今すぐ気絶させてやりたい。
何とか怒りを堪えて、男たちの話の続きを聞く。
「それで?どうやって捕まえるんだ?」
「それなんだが、これを使う」
そう言って俺たちが追って來た男がズボンのポケットから何かを取り出したが、こちらからはその男で隠れて見えない。
「これって、サヘル様がくれたやつか?」
「そうだ。これを使えば奴らはけなくなる。そうなりゃあ後はこっちのものよ」
「それで後はサヘル様に渡す、と。でもよお、俺は1人くらいはと遊びてえんだが?」
そう言った男が下卑た笑みを浮かべる。
「俺的にはそのエルフのが気になるんだが?」
「ダメだ。エルフならかなり高値で売れる。やるなら人族のにしておけ」
「わーたよ。ならそれで良いから楽しんで良いだろ?」
「俺も、俺も」
「...はあー、好きにしろ」
「やりい!」
「悪いキリ」
「ちょっと、東!」
俺はから男たちが気付きそうなところまで出る。
「あ?何だおめえは?」
「?」
「あ!テメエはさっきの鬼!」
「おいあんたら、さっき何て言った?」
「ああ?」
「何だ、聞いてたのか?お前と一緒にいたと遊ぶ、っておおそこのだよ。何だ連れて來たのか?」
「あはははははっ」
「くふっふっふ」
「.....黙れよ」
「はははは、ああ?」
俺は靜かに剣を鞘から抜く。そして地面を蹴る。
「「があっ ︎」」
「...え?」
俺たちが追って來た男以外はを打った後に數カ所切り傷を與え、気を失ってその場に倒れた。そして、
「おいお前ら、どうしたんだよ。あ、あれ?お、俺のう、腕は?」
殘った男の両腕(手首くらい)を切り落とした。致命傷は避けたのでこっちは気を失うことはない。まあ、かなりの激痛はもらうだろうけど。
キリには東の大のきは見えていたが、これらをほぼ一瞬でやってのけた東をし恐れの思いが過った。
東は混している男へと近付いて服の襟元を摑んで持ち上げる。
「ひっ ︎」
「次に同じことを言ってみろ?次は殺すぞ?」
「ガタガタガタガタ....」
男は歯をガタガタさせながら泡を吹き白目を剝いてしまった。どうやら気を失ったようだ。殺したいけど本當に殺すつもりはない。容赦なく毆りはするが。
俺は手から男を離して寶庫から治癒核を取り出す。それぞれ切り落とした男たちに近付いて治癒核で切り落とした腳や腕を治す。
剣に付著したを勢いよく振って落とし、鞘に納める。
「やり過ぎた...」
両腕や切り傷を與えた男たちを治癒核で完全に治して、數分。東は自分の行が々、というか、かなりやり過ぎたことを反省していた。
前にユキナが新しく仲間になってからすぐにギルドで絡んで來た男の腕を握り締めた時にも、怒りで冷靜さを忘れてた。今回も同じだった。
キリに何かされそうな気がした。それでまた我を忘れて怒りにを任せてしまった。
ちゃんと制出來るようにしなくてはいけないな。
「ま、まあそれは置いておいて。みんなのところへ戻りましょう?」
「あ、ああ。そうだな」
俺とキリは男たちを放っておいてユキナたちの元へ戻ることにした。
______________
俺たちはユキナたちに倒れた年の頼んで別れたところへ著くと困った顔をしながら辺りをキョロキョロしているサナがいた。サナがこちらに気付き近付いて來た。
「あ、アズマ、はぁ、はぁ」
「どうしたんだ?そんなに慌てて」
「そ、それが...ユキナを手伝いに來たんだけど、い、いなくて。はぁ、はぁ、はぁ」
「手伝うって?」
「それがね」
俺はサナから俺たちがいない間に起きたことを聞いた。
「もしかしてあの男たちに」
「そんなはずは」
「確かに。ユキナのレベルならまずやられる心配はないしな。てことは、何か道を使われた、とかか」
「多分」
ユキナはその男たちに攫われた。ここでは奴隷になっていない人や俺らのような他の國から來た者たちを捕まえて売って食い扶持を繋いでいるのだろう。だからユキナも売られて奴隷にされる可能が高い。早く助けないと。
「あ、東」
「どうした?キリ」
「その、気持ちは分かるけど、殺気を納めてくれない?」
「え?えーと...こう?」
「う、うん。ありがとう。楽になったわ」
キリとサナが本當に楽になったような表をした。殺気、か。
「ユキナが心配だから俺は魔眼で追うけど、2人はさっきの年に著いていてくれ」
「私も東に追て行くわ」
「私も」
「ダメだ」
「⁈何で?」
「もし俺たちがユキナを追っている間に別のやつらが殘ったニーナやあの子が狙われるかもしれない。それに、もしかしたらあっちでキリたちが危ない目に遭うかもしれない。だからダメだ」
「...分かった、東の言う通りにするわ」
「私も」
「ありがとう」
「でも、無事に、ユキナと一緒に無事に帰って來てね?」
そう言い真剣な顔でキリとサナが俺の返事を待つ。
「ああ、絶対に帰って來る。約束する」
「「うん」」
2人は表を明るくし頷いてくれた。絶対にユキナを連れて帰って來るからな。俺はそうく心に決めた。
魔眼を発させ、ユキナの霧が見えるところまで魔力を流す。
「それじゃあ、後は頼んだ。2人とも」
「ええ」
「うん」
俺は2人に別れを告げてからユキナの霧を追う。
キリたちと別れ、1人でユキナの霧を追って行くとその霧は広い草原の奧へと続いていた。東は一度立ち止まり千里眼を発する。100、200...今千里眼で見ることの出來る距離は約400メートルほど。なので限界まで千里眼の距離をばすが、それでもユキナを攫った奴らすら見えない。
「これは...馬車じゃなくて馬を使っているのか?」
通常の馬車では荷臺があるため多遅くなる。それに比べて馬だけだと速く走ることが出來る。多分そうやっているのだろう。
俺は再びユキナの霧を追う。
何で馬を使わないかって?だってれないもん。と、誰に言うのでもなく俺は走るスピードを上げた。
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