《ガチャで死したら異世界転移しました》人竜戦爭 ⑥ 肯定
「・・・おい。そこのお前」
スラグディアの南に位置する平野の、更に南側へと陣を構えた天幕の中で、見事な翼を持った白髪の男が、近くにいた衛兵を呼ぶ。
「は、はいっ!な、なんで座いましょうか?」
男に名前を呼ばれた衛兵は、己が主へと向き直る。
「我が娘はまだか?これから向かうと連絡がってからもうだいぶ経つ、そろそろ待つのも限界だ」
そう言って男は、怒気を孕んだ深緑の瞳で衛兵を睨みつける。
「未だイグラッド王がお戻りになったという報告はありませんが、まもなく到著なさるかと・・・」
衛兵は恐怖でつかえそうになる口を必死にかし、言葉を返す。
「それは先程も聞いた!2度も同じことを言う暇があったら、貴様が探しにゆけっ!!」
ついにしびれを切らした男は、頭の中が真っ白になった衛兵を怒鳴りつける。
「怒りをお抑えくださいませ」
「イグラッド王は聡明な方ゆえ、人間達に見つからぬよう用心しながらこちらへ向かっているのでしょう」
「そうです。それに、部隊の編にしの時間がいります。もう々、お待ちくださいますよう・・・」
戦意を喪失した衛兵に代わり、天幕にいた者達が王を宥める。
「・・・ふんっ!10分だ!10分であやつが來なければもう待たぬぞ。部隊の編もそれまでに終わらせよ」
「はっ!盡力いたします!!」
何とか王の怒りをおさめ、し安堵した臣下たちが伝令へ急げと命令する。しかし、安心した臣下たちとは裏腹に、王の心中は激しく燃え盛っていた。
(もうすぐだ・・・もうすぐで憎き彼奴等へ復讐するための素地ができる・・・もうすぐ・・・もうすぐだ・・・待っているがいい人間どもよ、まずは貴様らからだ・・・我ら竜族がけた以上の絶を味わわせてやろう・・・)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「・・・えっと、ティア君・・・?任せてくれないって、的にどういう・・・?」
國の一大事だというほどの戦いをたった5人に任せてと言われたリーナは、流石に困していた。
「・・・?どういうって、普通に・・・?」
的にと言われレインも同じく困する。
「あれ?2人とも何考え込んでるの?」
そこに、白い竜がいたかを聞きに行き、ついでに何件もの報告を聞いてきたカイルが戻ってきた。
「あ、カイル。あの・・・ティア君が、この戦いをティア君達5人に任せてくれないかって・・・」
考えることが苦手なリーナは、仲間では頭脳派で売っているカイルに丸投げする。
「ダメ・・・かな?」
背の小さいの子に弱いらしいカイル(自分で言っていた)なら了承を得られるのではないかと思ったレインは。自分が思う最大限の可さを纏ってお願いする。所謂上目遣いだ。
「〜〜〜っ!!・・・う、い、いや、だめだ、許可はできない」
(・・・ちっ)
「・・・なんで?」
心の中で舌打ちをし、真顔になったレインは、しょうがないので話し合いで了承を得ることにした。
「う、うん・・・なんで、とはこちらが聞きたいけれど・・・先ずはこちらから話そう。一つ目は、君たちの戦力を把握していない事。二つ目は、なぜグレスティア君達だけに任せてしいのかが分からない事。そして三つ目が、・・・その・・・だけ(?)に任せるっていうのは・・・ちょっと、男として・・・ね?」
最後はたどたどしくなりながらも、カイルはきちんと話を進めてくる。
「・・・うん。三つ目はどうでもいいとして、先ず一つ目に関しては・・・」
「ど、どうでもいい・・・」
素直に答えていいのか迷ったレインは、メア達の意見を読むべく、メア達と目を合わせる。
「・・・・・・ぶっちゃけると、この場にいる全員でかかってきても、余裕で対処できるくらい・・・かな?」
結果返ってきたのは、肯定だった。
自分で書いてて思いました。1話で進まなすぎではないか、と。
もう⑥になるのにも関わらず戦闘が始まってすらいない・・・こればっかりは、申し訳ありません。としか言いようがありません。
自分的には、4日〜6日に1更新を目指しているのですが、これでもなかなか忙しく、空いた時間でも、今後の展開(と、その他諸々)などを考えているとすぐに時間が経ってしまいます。
なんてことを書いている暇があるなら本編を書けってじではありますが、書きたかったので書いてみました。
次回からは一つ一つをしずつ長くしていこうと思います。
そして遅くなりましたが、いつの間にか☆50を突破していました。本當にありがとうございます。とても勵みになっております。
ぜひ、これからもよろしくお願い致します。
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