《ガチャで死したら異世界転移しました》討滅戦 ④ 懐かしの香り
レインが刀を無造作に振るうと、目の前の魔は、抵抗も許されず綺麗に切りにされ片を撒き散らしながら崩れた。
「雑魚モンスターがこのレベルってことは…まぁ想定だな」
レインは刀を一振して魔のを落とし、流れるような作で鞘に納める。
數分前に別の魔と戦った後試しにやってみのだが、時代劇やアニメでよくあるこの一連の作が出來てしまうことに、レイン自も驚くと同時にし興していた。
「はぁあ!!」
アリサ達も三人で協力し、もう一の魔の討伐に功したようだ。
そんな中、一人後方で腕を組み狀況を見守るイグラッドは、満足げに口を開く。
「うむ。今の戦闘はなかなか良かったぞ」
(これはまた隨分と偉そうに・・・)
心呟くレインとは裏腹に、アリサ達はイグラッドに何やら助言をけている。
レインは構わず歩き出す。
(それにしてもさっきの魔、咄嗟に斬ったけど、よく見ると知らない魔だな)
しかし、特に興味は湧かないのでレイン達は先に進んだ。
それからし歩いた頃──と言っても、アリサが皆を急かすので、最早走っていると言った方がいいだろうが──レイン達の前に、四方を巖壁に囲まれたこの場所には似つかない木製の古めかしい扉が現れた。
「・・・開けるよ」
四人が頷いたことを確認したレインは、ゆっくりと扉を開けていく。
「ここは・・・図書館…書斎、ですか?」
扉越しに見えた部屋の中は、今までの通路窟と比べ相當に広いであろうことが分かる(通路でさえ走り回れるほどの広さはあったが)。
トラップがないことを確認し、中へると、育館ほどの広い空間には、巨大な本棚が綺麗に配列されていた。その一つ一つにびっしりと數々の本が仕舞われている。
(上の方の本はどうやって取るんだろうか)
竜の姿になったイグラッドなら取れるだろうかと思う程の書架の列挙する景は、レイン達に純粋な衝撃を與えていた。
辺りを見渡しながら歩いていると、ふと開けた場所を見つけた。
テニスコート程の広さのそこには、一般的なサイズ・・・・・・・の素樸な読書機があり、開かれた分厚そうな書のページが、どこからか吹く風に揺らされていた。
レイン達がそこに近づくと、まるで待っていたかのように本は獨りでにページをめくる。
「なになに・・・『真なる記憶を知りたくば、深なる魔水を召し下せ』…?」
レインが本の開かれたページの容を読み上げると、いつの間にやら茶黒いのったカップが本の橫に置かれていた。
「要するに、これを飲めって事ですかね?」
「まぁ、そうだろうね」
アリサに答えたレインは、迷うことなくコップを手に取る。
「え、飲むんですか!?」
「うーん…だってこれ・・・」
慌てて止めようとするアリサだが、レインはそのが何なのかが既に分かっていた。
(向こうでは毎日のように嗅いでいたこの香りにこの。あぁ、なんか落ち著くし、懐かしいな)
一人香りを楽しむレインだが、その正を知らないアリサ達からすれば、得の知れないの匂いを嗅いでホッコリしているただの奇人である。
「あ、あの、グレスティアさん?さすがに辭めておいた方が・・・」
アリサが引き気味に止めてくるが、レインは気にも留めずにカップに口をつけ、傾ける。やがて口の中へと広がった苦味、酸味、そして香りをじてレインは確信し──
(うん。やっぱりこれはコーヒ・・・)
──そのまま意識を手放した。
一方、無數のカプセルの並ぶ巨大な部屋で紅いドレスの仮面と対峙しているのは、レヴィアと相方のおっさんである。
「さぁて、立場上慣れない足止めなんてしてみたけれど…やっぱり苦手なのよねぇ。こういうの」
「おいおい、散々人の事煽っといて今更負けた時の言い訳か?」
「あら?ごめんなさいねぇ、あれはただ思ったことを言っただけなのだけれど?」
扇子をパタパタと扇ぐの飄々とした態度に、おっさんは額に青筋を浮かべる。
「俺は自分を滅多に怒らねぇやつだと思ってるんだが。唯一、赤の他人に『馬鹿』って言われんのは我慢ならねぇんだよぉ!」
「ちょっ、あぁもう馬鹿!」
レヴィアの制止も聞かず、遂におっさんは黒りする短剣を両手に構え走り込む。
「うおぉぉらぁ!…あ!?」
渾の力で振り下ろした短剣は、突如の前にまるで盾のように現れた青い魔法陣によって弾かれる。
更に反撃とばかりに、制を崩したおっさんを挾むように生された黃の魔法陣から、バリバリッと電流のようなものが流れ始める。
「あぁもぉ!!」
「うぉっ!」
いつの間にか距離を詰めていたレヴィアがおっさんを雑に引き戻した直後、その電流は極太の雷が如く膨れ上がり、辺りを白く染め上げた。
「困っちゃうわぁ。私、接近戦は専門ではないのよ」
小さな笑みを浮かべ言うは、躱された事などまるで気にしてないのか、はたまた余裕の現れか、未だそのゆっくりと扇ぐ手を止めない。
「チッ・・・普通の魔師ならただ攻めればいいが、やっぱそうはいかねぇな。レヴィア気を付けろ、あいつただの魔師じゃねーぞ…痛っ!何すんだよ!?」
「何すんだ、じゃないでしょ!?安い挑発に本気になって、馬鹿みたいに突っ込んで!私がいなかったら確実に死んでたんだよ?」
相方の考えのない行に、今度はレヴィアが青筋を浮かべる事になった。
「お、おう…すまねぇ」
一つため息をついたレヴィアは、申し訳なさそうに項垂れるおっさんから視線を目の前のに移し、これからが本番だと剣を抜く。
「・・・」
「・・・?」
無言で此方を見つめるにレヴィアは一瞬眉を顰めるが、深くは考えず剣を構える。
後ろでは、気持ちを切り替えた相方が油斷なく短剣を持ち直していた。
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