《ひねくれ魔師が天才魔法使いよりも強い件について》第9話 暗
そのまま眠ってしまっていたのだろう、いつの間にか夢の中に居た塡は外から聞こえる異様な音で目を覚ます。
塡(・・・足音?いや、足音にしては軽すぎる。人じゃない・・・まさか!)
簡易的に作られた扉から顔を出し外の様子を見た時にそのまさかが現実になった。
外に出るなり視界にるのは大量のスケルトンとアンデッド。
塡「なんだ、これ。」
通常、スケルトンやアンデッドが大量に発生することはない。
もちろん例外はあるがこの場所がその例外に當てはまるかと言われればそうでも無いだろう。
塡(スケルトンやアンデッドの脅威はその數にある。四方八方を塞がれた挙句、魔法を撃てば自分にも當たるという狀況に追い込まれることは普通に起こりうる。)
狀況を一瞬で整理し、選択の幅を広げるため、仲間たちに聲をかける。
塡「おい、お前ら起きろ!」
聲に反応し、部屋の仕切りから二人のが顔を出す。
舞「・・・なに?」
承「うるさいんだけど。」
塡「四の五の言わずにさっさと戦闘準備に移れ、囲まれてる。」
舞・承「?!」
驚きの表を見せながらも、冷靜に狀況を把握した舞はすぐさま部屋へと戻り準備を始める。
承「・・・めんどくさーい。」
塡「じゃあそのままスケルトンとアンデッドの群れに突っ込んで囮役でも買ってくれ。」
承「・・・はいはい。」
文句を言いながらも部屋に戻った承を確認した塡は、まだ一人起きていない年を叩き起すため、真ん中の部屋へと侵する。
塡「起きろ!このバカ!」
この世界に痛みは無いため叩いても意味は無いだろうが、反的に毆ってしまった。
だが、察しの通り満が起きることはなく、気持ちよさそうに眠っているだけである。
塡「・・・」
二分後
塡「お前ら手伝え。」
結局、何をしても起きなかった満へのイラつきが限界まで達してしまった塡は、部屋から無理やり運び出した満を引きずりながら、既に準備を終えている二人の所へと向かう。
舞「何してるの?」
塡「こいつを囮に使う。」
承「どうやって囮にするのよ。」
塡「群れの中心にぶん投げる。」
アホくさという表のを無視し、塡はこの狀況の打開のため、大して優秀でもない頭を回す。
塡「・・・・・・満を群れの中心に投げたあと、舞と承のダッグと俺一人でく。二人は満を目標にしながら正面突破、俺は何とかして群れの半分くらいは消滅させる。」
舞「何とかって?」
塡「何とかは何とかだ。言っても理解できないだろう。」
承「何それムカつく。行こう、舞ちゃん。」
舞「うん。」
二人が簡易的に作られた扉から出る寸前で、一人の年が目を覚ます。
塡「やっと起きたか。」
満「・・・なんか痺れてるんだけど。」
塡「知らん。いいから外に出ろ。」
満「了解。」
恐らく狀況の理解など出來ていないであろう満は、何一つ疑問に思うこと無く、外へとを出した。
それに連なるように二人のと、一人の年もを出す。
舞「で、作戦はどうするの?」
塡「さっき言った作戦の通りだ。満を中央にぶん投げて、二人は満を目指して正面突破。群れの半分くらいは俺が消滅させる。」
満「え?俺投げられるの?」
承「誰が投げるのよ。」
塡「承と舞。安心しろ、寢ている狀態よりは力を込める必要が無い。」
満「え?投げられるの?」
納得していない表をしている三人を無視して、塡は脳で何度も式を再現させる。
塡(式魔法じゃダメだ、魔・式で新たに式を組む必要がある。アンデッドの特攻魔法はない。あくまで、四大元素の域を超えない式。)
一人で目をつぶっている年の思考は十數秒で答えを導き出し、式の完へと辿り著いた。
塡「・・・あとは再現させる必要がある。」
舞「いつ始めるの?」
塡「いつでもいい。満が著弾したのを確認次第、作戦を開始する。」
舞「だって。」
その會話を聞いていた承は「さっさと始めよ。」と呆れ気味で作戦の開始をせかす。
舞「『風の力エアフォース』」
承「『地屬の創造クリエイト・ノーム』」
地面の土や木を材料とし、カタパルトの様なものを生させた後に、風の魔法で満のをカタパルトようなものへと乗せる。
舞「一応ブレーキはかけるけど、自分でも対処はした方がいいよ。」
満「よし、どんとこい。」
顔を合わせたは何の合図もなしに、満を投げるためにカタパルトのようなものをかす。
最大まで引き絞った瞬間、何かのツルが切られ満が発される。
満「何か合図とかないのかよ!!」
文句をびながら群れの中心部分に著弾した満を確認した塡は、し離れたところで、頭の中で完させていた式を発させる。
塡「・・・・・・よし。」
ー四大元素の土を始まりとし
ー四大元素の火を終わりとする
ー流的象徴は固へと
ー固的象徴は熱へと
ー消滅の象徴として破壊する
『星火燎原せいかりょうげん』
詠唱が響き渡り、あらかじめ地面に描いておいた魔法陣がり出す。
塡の人差し指から放たれた小さな火の玉は、アンデッドにぶつかることを合図に、燃え広がり始めた。
塡「・・・・・・上手く行けばいいが。」
一方、囮として群れの中心に投擲された満は死にかけ寸前だった。
満「『強発ブラスト・マキシマ』!」
自のを顧みずに、群れを排除するため魔法を放ち続ける戦法がそう続くわけでもなく、満のはとうとう、膝を折った。
満「魔法がダメなら、近接でやってやるよ。」
肩で息をしながら、弱々しく剣を握り、ダメージの蓄積により覚が無くなってきた足を無理やりかす。
じりじりと迫ってくる群れに自分から突撃し、二、三のアンデッド達を一振でなぎ倒す。
満「おらぁ!」
目につく敵を適當に切り倒しては、後ろから迫る敵に突進をし、切り倒す。
ゴールがあるかも分からないマラソンを延々と走り続けれるほど、満の力は殘っていない。
満「はぁはぁ。」
三回ほどの攻撃でもう剣を握る力すら危うくなってきた。
中央から突破をしてくるはずの舞と承の姿は影すら見えていない。
応援が期待出來ない以上、自分一人で対処するしかないのは流石の満も理解している。
だが、助けが來る可能があるならばそれを諦めきれるほど、満の頭は大人では無かった。
満「・・・『火柱パイラーフレイム』」
周囲のアンデッドを巻き込みながら、熱気を撒き散らす柱は、群れの排除とともにもう一つの役割をこなす事ができた。
舞「・・・目印。」
承「そこまで頭が回るとは思えないけど。」
舞「サラッと酷いこと言うね。」
し離れた所で自分の悪口を言われていることなどいざ知らず、いや俺このままだとまじでリタイアすることになるよ?的な顔をした満は火柱の熱気を自分も浴びながら、無理やり治癒魔法を自のにかける。
満「もうし治癒魔法練習しておけば良かった。」
単純に練度の問題か、そもそも治癒魔法は治癒力を高めるだけで傷を完全に治す訳では無いことを知らないのかは定かではないが、火柱によってアンデッド達が近寄れない隙に、制を整えることが出來た満は、再び戦闘態勢へと移る。
満「解除すれば襲ってくるが、解除しなくてもアイツらが來れないしな。し迷ったが、考えるのがめんどくさいから解除することにした!」
火柱が霧散した途端に、壁を失うことで直接満へ攻撃が屆くようになったアンデッド達が押し寄せる。
満「正直倒せる気がしないけど、」
直後、群れをしたアンデッド達が容赦なく満に襲いかかり、満のは呆気なくリタイアすることになるかと思った矢先、二人のが広範囲のアンデッドを巻き込みながら満の隣に著地する。
舞「ごめん!遅れた。」
承「とりあえず、舞ちゃん治癒おねがい、私が時間稼ぐから。」
無駄な言葉はわさずに、周囲のアンデッド達を薙ぎ倒し、始める承に対し、出多量判定でリタイアさせないようにすぐさま、治癒を始める舞。
謝するべきか、迷ったが、そもそも、投げることに反対してくれれば良かったのでは?という思考が過ぎり、謝の言葉を飲み込んでしまう。
承「舞ちゃん、そろそろ、手伝って!」
舞「もうちょっと耐えて!」
承「そろそろ限界なんだけど、ぎゃ!」
変な悲鳴が聞こえてきた直後、承側のアンデッド達が激しく燃え始めた。
承「な、何これ。」
舞「塡・・・?」
次々と伝染していく炎はアンデッドと達を燃やし盡くすため、留まることを知らず、というか、これ、満達にも伝染するんじゃね?という不安が二人のの思考を支配する。
承「舞ちゃん!」
舞「飛ぶよ!」
言葉を合図に三人の年達が上昇を始める。
高い所からしか見えなかったから、気が付かなかったが、かなり広範囲に炎が広がり、アンデッド達は殘り十數匹となっていた。
最後のアンデッドが燃え盡きた事を確認した三人はゆっくりと著地すると、張が解けたためか、パタリと座り込んだ。
満「リタイアするかと思った。」
承「これ全部塡が悪いと思うんだけど?」
舞「まぁまぁ、塡のおで助かったのかもしれないから、二人ともそこまでにしようよ。」
塡「戻るぞ。」
肩で息をしている塡を見た三人は出かかった文句を飲み込み、ため息をつきながらも拠點へと帰って行った。
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