《【銃】の暗殺者》奴隷
「ティグさん、この子を買う」
俺は犯罪奴隷のを指差してそう言った。
「え?ジョンさん?いえ、ジョンさんが良いというならなにも問題ありませんが」
そう言ってティグさんは店の店主を呼んでくる。奴隷商人はいかにも小くさい男だった。奴隷商人はみ手で俺に話しかけてくる。
「いらっしゃいませ、どの奴隷をお求めでしょう?」
「この子だ」
「コイツ、ですか」
「なんだ?」
どうにも歯切れの悪いじなので不審に思う。
「いえ、コイツは訳ありでして」
「ほう、聞こう」
「々難點がありまして、まず口が聞けません。が悪いわけじゃねえんですが聲を出したことは一度もねえんです」
口がきけない?この歳で犯罪奴隷なんだ、どんな過去があっても不思議じゃない。失語癥の類か?醫者じゃないからわからないが。
「それから時々命令を聞かねえんです」
それを聞いたティグさんが橫から口を出した。
「それはおかしいでしょう。隷屬魔法は掛けてあるのでしょう?」
「ええ、もちろん掛けてあります。ご存知の通り隷屬魔法ってのは命令を聞かなければ激痛が走るようになってます。ですが激痛が走ってるはずなのに表1つかさねえんです」
失語癥の上に無痛癥?よほど酷い待でもけていたか。
「、、、それに」
「それに?」
「あ、いえ!そこら辺を考慮して金貨2枚でどうでしょう」
「ジョンさん。この年頃での子となると金貨2枚は破格ですよ。通常だと10枚は行きますから」
金貨2枚か、、、店主の様子を見るに安い理由は他にもありそうだが。まぁいいか。
「買った」
「ありがとうございます!」
奴隷を買った後、ティグさんと別れて古著屋に向かった。奴隷が著ているのはギリギリ服の形をしているだけの布切れだったのだ。適當に服を見繕って屋臺ですぐ食えるを與えてやった。
口は聞けないが反応がないわけではないらしい。はいの時はコクと頷き、いいえの時はフルフルと首を橫に振る。なんだか小みたいで気にった。まぁ、ずっと無表なせいで若干人形じみているが。
すぐに必要なものを買ったら宿に戻る。々と事を聞こうと思うのだがゆっくりと聞ける場所が宿しかなかったからだ。外で喋らない奴隷に一方的に話しかけていると痛い奴にしか見えないだろう。
宿に戻った俺はベットに座らせて早速話を聞く。
「まず名前、、、は喋らないんだったな。字はかけるか?」
フルフルと首を橫に振る。
「あー、あ、そうだ。ステータスを見せてみろ」
普通は自分のステータスを見せるなんてことはしないが奴隷は主人に生殺與奪権を握られているため例外だ。奴隷はコクと頷いてステータスを表示した。
名前:ーーー
種族:魔族(濡れ羽)
職業:暗殺者
レベル:42
HP:180/180
MP:300/300
技能:【投擲・中】【気配探知・中】【気配遮斷・中】【短刀・中】【苦痛耐・上】【影魔法・上】【暗殺・中】【無詠唱・極】
「突っ込みどころ満載だがとりあえず名前がないのか」
コク
「ふむ、なら俺がつけるか」
コク
「、、、、シェリーにしよう」
、、、、コク
名前を決めるとし間を開けて頷いた。表は変わらないがなんだかモジモジしている。
「名前が貰えて嬉しいのか」
コク
「そうか」
俺は頭をでてやる。ステータスはアレだがコイツも子供であることには変わらない。
「よし、続きだ。シェリーは魔族だったのか」
???
よくわからないように首を傾げた。
「自分の種族がわからないのか」
コク
「親は?」
フルフル
今の否定はいないのか死んだのかわからないがとにかくコイツに自分の種族すら教えてくれる奴がいなかったのは確かだ。
「あー、次だ。暗殺者だったのか」
???
「んん、誰かを殺す仕事をしていたのだろう?」
コク
なんだかソワソワして不安そうな雰囲気を出している。もしかして暗殺者だから俺に捨てられると思ったのだろうか。
「心配するな。俺は闇ギルドの人間だ。闇ギルドは知ってるか?」
フルフル
「そうだな、お前と同じ人を殺す仕事をしているということだ」
コク
安心したような、仲間を見つけたような雰囲気だ。コイツ表は変わらないし喋らないけど雰囲気でわかりやすいな。
それにコイツの技能はなかなか優秀だ。この年代ではもちろん大人と比べてもそこそこ良いところまで行くと思う。それに俺は遠距離型の暗殺者だから【短刀】や【暗殺】を持っているとかコイツがいると仕事が楽になるかも知れん。
そして本題と行こう。
「影魔法を見せてくれないか?」
コク
シェリーは頷いて立ち上がった。そして俺の後ろまで來て俺の影の上に立つとその中に沈み込んだ。
「おお!」
これは凄い。それに喋れないせいか、シェリーは【無詠唱・極】を持っているので詠唱せずに魔法を発させた。
他にも自分の影を摑んで影からナイフを作ったりしていた。影魔法はかなり便利かもしれない。弱點としては影がないところでは使えないことだそうだ。
そんなじでシェリーの出來ることを調べていった。
その日の夜はワザワザシェリーに別の部屋を用意するのが面倒だったのでシェリーには俺と同じベットで寢てもらった。勿論他意はない。俺は確かにて、、清いだがこんな小さな子にしたりはしない。
「悪く思うなよ、年」
「遅い」パシュッ
部屋に忍び込んできた暗殺者らしき男を既に召喚しておいたサイレンサー付きの銃で殺す。更に窓を開けてその仲間の2人を殺した。
実を言うとコイツらはシェリーを買った時からずっとつけてきていたのだ。俺は気づいていたけどあえて無視していたのだ。特になにもしてこないなら用はなかったし。
俺は本當に寢ていたが魔の森での半年間のおで誰かが近づけば寢ていても気づけるし起きてすぐに戦闘態勢にれるのだ。
「あ、死どうしよう」
俺は殺してから死の処理を考えてなかったことに気づいた。それにアイシスの闇ギルドの盜賊顔に出來るだけ殺しはするなと言われていたことを思い出して頭を抱えた。
俺がそうしているとシェリーが起きて死にれた。すると影が死を飲み込んでいったのだ。シェリーは振り返って俺を見ると変わらぬ無表のままグッと親指を立てた。俺はそれを見てグッと親指を立て返す。
この子は意外とはかだな。窓から危なげなく飛び降りたシェリーは殘りの2人の死も影に飲み込ませて戻ってくる。戻ってきた後、頭を突き出してきたのででてやると満足げな雰囲気を出した。
「シェリーはいい子だな、、、、そうだ。シェリーは俺の娘にしよう」
???
「俺がお前のパパだ!」
コク
こうして15歳で娘が出來たのだった。
ーーーーside奴隷商人ーーーー
「今頃、あの小僧も死んでる頃かねぇ」
俺は晝間のことを思い出して呟く。あの時は言わなかったが晝間に売った口の聞けねえガキはとんでもねえ疫病神だ。
あいつはこれまで6人に買われてきたがすぐに主人が死んで戻ってきた。どうにも過去に々あるようでどこぞのお偉いさんがアイツと親しくなるやつを殺しているみたいだ。
「ま、死にたくねえから詳しい事なんて知りたくねえけどな」
どうせあの小僧もすぐに死んで疫病神は戻ってくるのだろうとため息を吐いた。
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