《加速スキルの使い方!〜年は最速で最強を目指す〜》パイと書いて兵と読む。
「はぁあああッ!!」
「せぁあああッ!!」
二つの掛け聲とともにバシンッ!と木と木がぶつかる音が響く。
聲の主は俺とコーサで、俺たちは互いに向かい合う。
父さんが旅立ってから數日後。自宅療養中のコーサがようやくけるようになったということで、リハビリも兼ねて俺たちは森の中で試合をしていた。
俺は木剣でコーサは木製のガントレット。お互いに無理のないように軽い試合のはずだったのだが、気がつけば二人とも夢中で戦っていた。
「おらッ!!」
コーサが踏み込みとともに俺との距離を詰めてくる。そしてそのまま繰り出される右拳の一撃。
俺は半になって躱す。そして反撃の一撃を打ち込もうとして、今度は左拳が飛んでくる。
そのまま息もつかせぬ連続攻撃。コーサは自ら前へ出て距離を詰めることで、剣を振るうには難しいが拳なら最適の距離を維持しているのだ。
流石はAランク【拳闘】と言ったところ。離れようにも離れられないように上手く退路を絶って來る。
「く......っ!」
流石に剣一本で拳二つを捌き切るのは限界がある。剣を撃つ拳の衝撃がしづつ腕に蓄積されてきているのがわかる。
「ぜあっ!」
ここに來てコーサの蹴り。鋭く鞭のようにしなった腳はそのまま俺の側頭部を襲うべく迫る。
「......っ!」
俺はその蹴りを上半を逸らして避けた。鼻の先をブンッ!と靴底が掠めていく。なかなか危なかったが、蹴りによって連続攻撃の隙が生まれた。
この蹴りが終われば次の攻撃が來る。そうなる前に俺はこのチャンスを活かすべく【加速】する。
「【加速】!」
一歩後ろに跳ぶとが引っ張られて一気にコーサとの距離を取る。
こういった場合距離を取るのはあまり良くないのだが、俺には考えがある。
長い付き合いだ、こんな風に距離を取られたら、コーサのする行は一つ。
「まだまだぁあーーっ!!」
俺の予想通りコーサは大きく踏み込んで、俺との距離を詰めにかかる。
だから俺はもう一度加速する。
向かって來るコーサに向かってだ。
コーサの踏み込みと俺の【加速】が合わさって衝突する速度は二倍以上。
まさかコーサは正面から突っ込んでくるとは思わなかったようだ。俺はそのまま突進しつつ剣を橫に構える。
そして激突。
コーサは両腕をの前で差させて俺の剣をけ止める。
お互いにぶつかり合って拮抗する。だが俺の【加速】の方が圧倒的に速く、伝える威力はこちらが上。
その結果コーサは俺の一撃に耐えることが出來ず、「ぐあっ!」と聲をらして後ろに弾き飛ばされた。
俺は剣を振り切った狀態から流れるようにコーサに迫る。そして起き上がったコーサの首に剣先を向けた。
「勝負、あったな」
「あ、あぁ。降參」
息が途切れ途切れの狀態で両腕を上げて降參の合図を送るコーサ。俺もそれをけてれた呼吸を正しながら剣を収める。
「いい勝負だったコーサ。それと最後強く打ち込んだけど大丈夫か?」
「おう、へーきへーき。これくらいなんともな、いっ.......!?」
なんともないと答えようとして全の痛みに涙目のコーサ。闘っている最中はアドレナリンが出てて痛みを忘れていたが、終わって張が抜けて反が來たんだろう。
かくゆう俺もがし痛い。腕なんかはちょっと痺れる。俺もコーサもまだ完治とは言い難い狀態だし。
「ほら、だから言ったじゃない。二人ともまだ安靜にしておかないと。もう、イクスとコーサも上著いで。治癒魔法掛けてあげるから」
さっきまで離れたところで俺たちの試合を観戦していたフィアがそう言って呆れたような顔で見て來る。橫にはティアもいて、フィアと同じような目で見てきた。
「兄さんもコーサさんもし手加減してください!二人とも重傷だったんですから!」
「わ、悪いティア。でも男には譲れない戦いというものがあってだな.....」
「そうそう。イクスの言う通りこれは男と男の真剣勝負であって.......」
「「いい加減にしなさいっ!!」」
「「はい.......」」
ピシャリと一蹴されて肩をめる俺とコーサ。この二人を怒らせると、怖い上に晝飯が危ない。
反省する俺とコーサにフィアが水の回復魔法を掛けてくれる。水球がを包むと、痛みが和らいでくる。
ついでに汗や汚れも綺麗に洗い流せた。
便利だな〜水魔法。
「はい、おしまい。まったく、二人とも気をつけてね。まだ安靜にしてなきゃいけないんだから」
「わかってるよ」
俺の【加速】スキルの【自己治癒能力加速】を使えば通常より速く回復出來るのだが、その為には大量の魔力を消費するので控えているのだ。
それにあの時かなりの無茶な使い方をしたせいで、加速能力の反でを更に痛めた。
便利な力は使い過ぎると時にを滅ぼすということを學んだ。
「それより晝ごはんにしよ?今日はお母さんとティアちゃんも手伝ってくれたんだから」
「私の自信作です!」
大きなバスケットを持って自信満々の表でを張るティア。つい可くて頭をでてやるとし恥ずかしそうに顔を綻ばせる。
「おーいフィア。手洗うから早く水出してくれ」
「.........《水よ》」
「ぶぉっ!!ぶはっ!ちょっ!?多い!多過ぎっ!」
「........なんか腹立つ」
「なんで!?」
ずぶ濡れになったコーサが聲を上げる。それを無視してし勢いよくシートを敷いて準備し始める。
「早くお晝にしよ」
「お、おう。ほらティア準備準備」
「ふふーん!兄さん兄さん、今日の唐揚げは私がつくったんですよ?」
「へくちっ!あー、腹減った」
「コーサはずぶ濡れの服乾かしてきてからね」
「ぶっ放したのお前だろ!?」
上著を絞って木に掛けるコーサに俺は立ち上がいいる。
「コーサちょっと待て」
「ん?」
コーサは不思議そうにしつつも木に掛けるのを待つ。両手で前に持ってもらい、俺は手をかざす。
「【乾燥加速】」
【加速】スキルを使って服が乾くのを加速させる。すると服の水分が飛んでいき、あっという間に乾いた。
正直上手くいくかどうか微妙だったが、上手く言って何よりだ。
「ほら、ズボンも乾かすからくなよ」
そうしてズボンを履いたまま乾燥させる。こちらもあっという間で、魔力の消費もしだけだ。
「ほい一丁上がり」
「おぉ....!乾いた乾いた。サンキューイクス」
「おう。じゃあ晝メシをいただくとしますか」
四人揃ってようやく晝メシにありつく。地の神ドーラスに謝して大きめの弁當箱を二つ開けると、一つ目はサンドイッチとの詰め合わせ。もう一つは野菜とフルーツ。そして.............パイがあった。
「「「...................」」」
途端無言になる俺とコーサとティア。どうやらティアももう一つの弁當の中は知らなかったらしい。完全に表が凍りついてる。
フィアは料理は出來るのに、なぜかお菓子作りだけはとことんダメだ。
あれはもう一種の兵である。
そしてそのことに本人の自覚がないから尚更怖い。いつも味見とかどうしてんだと常々思う。
かないコーサとティアの代わりに俺は恐る恐る確認する。
「な、なぁ、フィア?その.....こ、このパイは誰が焼いた.......?」
「え?私だけど?」
..............終わった。
コーサとティアの顔が完全に死んでいる。あれは絶を前にした表。
かくゆう俺もさっきから冷や汗と手の震えが止まらない。おかしいだろ?パイを見ただけで俺の手こんなに震えてるんだぜ?はは.....
「もう、どうしたの三人とも?そんな死に際の死刑囚みたいな顔して」
正解だ。今まさに目の前に死が待っているからな。
こうなったら......
俺はコーサにボソボソっと話しかける。
「(なぁコーサ。あのパイもしかしてフィアのお母さんの作ったものってこともあるんじゃないか?確か今朝フィアのお母さんもパイを焼いていた。もしかしたら間違えた可能は十分にある)」
「(なに、それは本當か.....!?)」
「(ああ)」
もちろん噓である。
だがここでコーサにしでも多く食わせておけば、俺が食べる量が減る。ティアにあんな危険食べさせるわけにはいかない。
「(つーわけでだ、コーサ。俺はお前を信じる。だから、.......やってくれるな?)」
「(........!ああ、任せとけ.....)」
俺の言葉に覚悟を決めたコーサ。
俺は魔王パイに立ち向かう勇者に、心の中で一杯の敬禮を送る。
「それじゃあ.......ッ!!」
勢いよくパイを口にれるコーサ。もぐもぐと何度か咀嚼し、呑み込む。
そしてすごくいい笑顔でこっちを向いてーーー
バタンっ
「きゃああああああーーーッ!!コーサさんっ!?」
「ふむ。やっぱりダメか」
「兄さんの外道ッ!」
妹に外道呼ばわりされようが気にしない。
俺は死にたくないっ!!
とにかく、コーサの犠牲でこれはフィアが作っただということが決定した。
まぁ、最初からわかってたんだがな。
コーサはパイの半分以上を食べてくれたので、殘りはし。これならしづつ食べていけばどうにかなる。..........はず。
「もー、コーサったら一人でそんなに食べちゃって........ってコーサ?」
「コーサは眠くなったから寢るんだと。し.......いや、もう手遅れかもしれん.......」
「........??」
フィアの位置からコーサの様子は伺えないが、俺とティアには見えている。白目を剝いて完全に沈黙している。あ、やばいし痙攣し始めてる。
「さ、コーサは放っておいてさっさと食べようぜ!」
「そ、そうですね兄さん!私の作った唐揚げ食べてください!」
ティアよ。お前も人のこと言えんぞ。
取り敢えずコーサに【自己治癒能力加速】しておいて様子見だ。自己治癒でどうにかなるかな.......。最悪カーフおじさんのところに連れて行かなくちゃならないな。
ティアが弁當をよそって俺に渡してくる。
ティアの唐揚げは確かに自信作というだけあってすごく味しい。母さんには負けるが、9歳でこれだけできるなら將來有だな。
サンドイッチも味しい。シャキシャキ野菜とが合わさって絶妙なハーモーニーを奏でてる。
さて、これだけで終わりたかったんだが、ティアの作ったものを食べたとなると、フィアのも免れないわけで。
「はい。これも食べて!」
「...........あ、あぁ.........」
満面の笑顔で差し出されたパイ兵。いい合の焦げ目に漂う香ばしい香り。だが見た目に隠された恐ろしさは目の前に転がるが立証済みだ。
.................死にたく........ない.......っ!!
パイを持つ手が震えだす。心臓の鼓がうるさいほど響く。
もう、後戻りはできない。
滴る汗がシートに落ちる。
その瞬間、俺は覚悟を決めた。
「俺は.......死なない.......っ!!!」
一口。
うん。サクサクの生地に甘すぎず痛すぎる刺激と謎のどろっとしたものが混ざりあいなんとも形容しがたい刺激と痺れと痛みが舌をでまるで生と死の協奏曲ワルツを奏でているようでーーーー
「ーーーん........いさん......っ!にいさん.......っ!!」
遠くなる意識の中、ティアの聲が聞こえる。
だが俺の意識はそこで途切れた。
ーーー【鉄の胃袋E】獲得ーーー
あ、スキル獲得するのね。
「...........ん.......ここは........」
赤く差すに俺は目を開く。そこは俺の部屋。
気がつけばすでに夕方のようで、窓から赤いが差し込む。
ベットの橫を見ると、床に布団が敷かれコーサが寢ていた。いや、気絶している。
「おーい、コーサ。しっかりしろー」
何度か肩をゆすり頬を叩くとコーサが目を冷ます。
「..........あれ.......俺は、いったい何を..........。はっ!?パイだッ!!」
「大丈夫みたいだな」
「てめぇイクス!やっぱりフィアの手作りじゃねぇか!?」
「正直すまんと思ってる。俺は死にたくない」
「俺だって死にたくないわ!!しかもパイがなんかレベルアップしてるだろ絶対っ!?死神が見えたぞ!?」
「ああ、俺も死神が『こっちは楽だぞ。苦しみも何も無いぞ』って手招きしてるのが見えた。それにやばすぎて【鉄の胃袋】スキル獲得したぞ。しかもいきなりEから」
「あっ、俺もだ」
コーサのステータスプレートとにも確かに【鉄の胃袋E】がある。
ーー【鉄の胃袋】ーー
胃袋を強化し、飲食による毒や麻痺などの異常狀態に耐を持つ。
なかなかにレアなスキルっぽい。飲食限定ではあるが、異常狀態全てに耐を持つとなるとなかなか強力なスキルだ。
「..........こんなレアなスキルをいきなりEで獲得できるって、どんだけヤバいんだよフィアのパイ............」
「.....................。」
言うなよコーサ。俺だってその事実が一番怖い......。
スキルの獲得條件は様々だ。
例えば【剣】スキルなんかの戦闘系スキルだと剣を振り続けるなどの反復練習などで獲得できる。
他にも強力な敵を倒したりすることで稀に相手のスキルを獲得できたりする。
そして【鉄の胃袋】みたいな耐スキルは毒や麻痺なんかを喰らい続けると獲得できる。
そして耐スキルは大抵獲得が難しいのだが、どうやらフィアのパイはその壁をぶち抜いてきたらしい...........。
なんて恐ろしさだ.........。
「あ、兄さんとコーサさん起きたんですね」
ティアが桶を持ってってきた。
「ああ、なんとかな。それよりフィアは?」
「今は下にいます。あの後カーフおじさんに助けてもらったんです」
「そうだったのか」
「カーフおじさんは『ペネル・スパイダーの毒でもこうはならんぞ』って言ってました.......」
「............Bランクモンスターの毒以上か.......」
モンスターには危険度でランク別けされていて、Bランクだと一流冒険者パーティーでようやく倒せるレベルのモンスターだ。
「あ、それと兄さん。お父さんとお母さん明日の夕方帰ってくるらしいですよ。さっき手紙が」
「そうか。じゃあ明日の晩飯は豪華に行こうかな?ティア何が食べたい?」
「シチューがいいです!」
「じゃあ俺はで」
「なんでお前も食う気満々なんだよ」
でもコーサの復活祝いってことで明日は全員で飯にしようかな。せっかくだから地球で作ってた料理でも振舞ってみよう。
♢
數日後。俺は父さんと母さん、そしてコーサとフィアとティアの5人でとある荒野に來ていた。
なにも無い場所で地面には草の一つも生えていない。村からラグネスに乗ってだいぶ遠くに來たのだ。
「さて、イクス、コーサ、フィアちゃん。全員武を取れ。今日はお前たち三人を鍛えることにした」
そう言うと父さんは木剣を持つ。母さんも赤と金の刺繍で紋章が描かれたローブを著る。
「いきなりだな」
「んや、別に遅くはないぞ。貴族の息子や娘はこの時期からすでに學校に向けて訓練を始める。お前たち三人がどういう進路を選ぶにしてもそろそろ訓練はしといて損はない」
「つまり進路相談ってことか」
「まぁそうだな」
確かにこれからどういう風に進むにしても訓練は必要だ。特にコーサとフィアは騎士學校と魔法學校に行くだろうから二人とも戦う機會は避けられないだろうし。
それに、俺もだ。
「つーわけで、三人とも今日から5日間基礎と応用を叩き込めるだけ叩き込む。フィアちゃんはフィオーレが。イクスとコーサは俺が鍛える。ティアはまぁラグネスと遊んでやってくれ」
『待てヴィラン、貴様私と遊んでやれとはどういうことだ。ん?』
「よーし、じゃあ準備するかー」
『聞けッ!!』
ラグネスの言葉なぞなんのそのと父さんは素振りをする。
「コーサ、フィア大丈夫か?」
「俺は問題ないぜ。むしろ訓練できてラッキーって思ってる。..........あん時みたいに無様に気絶しないように力をつけたいしな」
「私もいいよ。私も、戦える力がしい。もうイクスだけに任せて逃げるなんてしたくないもん」
「........わかった」
コーサとフィアの覚悟。二人は確かに決めた目をしていた。だったら二人が決めたのなら、俺も覚悟を決めよう。
「父さん、母さん。よろしくお願いします!」
「「よろしくお願いします!」」
「おう。死ぬ気でついてこい」
「手加減抜きですからね?」
こうして俺たちは父さんと母さんによる強化訓練に突した。
「まずは三人の力がどれくらいかを測る。三人で連攜して俺かフィオーレのどっちかに一撃をれてみろ」
「ただし、簡単に行くとは思わないことね?」
そういった次の瞬間。莫大な武威と魔力の衝撃波で俺たちは吹き飛ばされた。
「「「ーーーッ!?」」」
軽く10メートルくらい飛ばされて起き上がる。
父さんからは漲る荒々しくも鋭く研ぎ澄まされた武威がビリビリとを刺す。
母さんも父さんに負けず劣らず凄まじい翡翠の魔力を発させ、同時に完璧に制仕切ってに纏っている。
両方化け級のプレッシャーに俺たちは認識を改める。
これは死に狂いでなければ死ぬ、と。
人類最後の発明品は超知能AGIでした
「世界最初の超知能マシンが、人類最後の発明品になるだろう。ただしそのマシンは従順で、自らの制御方法を我々に教えてくれるものでなければならない」アーヴィング・J・グッド(1965年) 日本有數のとある大企業に、人工知能(AI)システムを開発する研究所があった。 ここの研究員たちには、ある重要な任務が課せられていた。 それは「人類を凌駕する汎用人工知能(AGI)を作る」こと。 進化したAIは人類にとって救世主となるのか、破壊神となるのか。 その答えは、まだ誰にもわからない。 ※本作品はアイザック・アシモフによる「ロボット工學ハンドブック」第56版『われはロボット(I, Robot )』內の、「人間への安全性、命令への服従、自己防衛」を目的とする3つの原則「ロボット工學三原則」を引用しています。 ※『暗殺一家のギフテッド』スピンオフ作品です。単體でも読めますが、ラストが物足りないと感じる方もいらっしゃるかもしれません。 本作品のあとの世界を描いたものが本編です。ローファンタジージャンルで、SFに加え、魔法世界が出てきます。 ※この作品は、ノベプラにもほとんど同じ內容で投稿しています。
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