《神様との賭けに勝ったので異世界で無雙したいと思います。》第20話 団長
姫木さんと栗田さんが外での実戦訓練、秋山さんが魔法の座學に行ってからしばらく。
出會った頃の姫木さんを煮詰めて10倍にしたじ。
よく分からない説明かもしれないけどその人の印象はまさにそれだった。
「私の名はセラ。セラ・グリフィスだ。騎士団団長を務めている」
鎧の中から聞こえてくる澄んだような綺麗な聲。
だけど顔から全に至るまで全てを覆うフルプレートアーマーでその顔を窺い知ることは出來ない。
この人が団長さんなのか……
「お前が今代の勇者か」
どんなステータスなんだろう、とこっそり神眼を使用する―――ことは出來なかった。
「―――ッ!」
殺気。
姫木さんとは違う、本の殺気。
リリアの時のような……しかし、それよりも遙かに濃な。
質量を持っているのではと錯覚するほどの、あまりにも鮮明な死の予。
遠くで鳥が飛び立つ音が聞こえた。
ぞわぞわと全が産立ち意識を持って行かれそうになる……
「ふむ、いいだろう。ひとまずは合格だ」
だけどそれも一瞬だった。
すぐにセラさんは何事もなかったように殺気を収める。
「……合格?」
「私の威圧に耐えることができる者はない。それは勇者とて例外ではない……はずだったのだが。お前は耐えた」
試されてたのか……だから、合格だと。
「失神させるつもりで殺気をぶつけたのだが……お前はどこかで死にかけたことでもあるのか?」
死にかけたことはないけど、殺気をぶつけられたことはある。
一度目は神様の時。
あの時は神安定の効果がある空間にいた為耐えることが出來た。
たぶんなかったら耐えることが出來なかった。
言い方は悪いかもしれないがこの人の威圧は神様ほどではなかったのだ。
あの時に変な耐でもできたのかもしれない。
リリアに殺されそうになった時にある程度冷靜に対処できたのもそのおかげだろう。
「それではさっそくお前がどの程度戦えるのかを見せてもらおうか」
「セラさんと勝負でもするんですか?」
「さすがに低レベルの勇者と戦おうとは思わない。お前には私に限界を見せてもらう」
限界? と、僕が続く言葉を待っているとセラさんは一言。
「走れ」
そう言ってきた。
それだけだ。
僕がリアクション出來ずにいるとセラさんがもう一度口を開く。
「聞こえなかったのか? お前の耳は飾りか? 走れ、と言ったんだ」
「えっと? どこをですか?」
「1から10まで説明しないと分からないとは……どこでもいい、とにかく走れ」
僕はよく分からないままに走り出す。
どのくらい走るか分からなかったためマラソンをするくらいのペースで。
もしかしたらもっと速く走れと言われるかとも思ったがセラさんは何も言わない。
このくらいで問題ないらしい。
僕はこれで何が分かるんだろうかと疑問をじながらも中庭をマラソンコースのようにぐるぐると走り続けた。
1時間後。
「はー……! はー……! はー……!」
僕は全汗だく狀態で走り続けていた。
きっついな……帰宅部にしては走れた方だと思う。
だけど、さすがにそろそろ限界が見えてきた。
セラさんを見る。
何も言わない
「あの……もういいですかね?」
「駄目だ、走れ」
えぇ……
僕はセラさんの視線をじながらとにかく走り続けた。
2時間後。
「ぜはー……! ぜはー……!」
肺が痛い。
膝もズキズキとして、足全が震える。
まだか、まだなのか?
セラさんを見る。
「走れ」
4時間後。
僕は倒れた。
意識を暗闇に落していると突然冷たい覚。
水をかけられたようだ。
「ぶはっ!? ごほっ、ごほっ!」
「意外とがあったな、ただのモヤシ男かと思っていたが見くびっていたようだ」
「……いや、いやいや……これは死ぬでしょ……」
「別に死んだならそれでもいい、その程度の勇者だったというだけだ」
「ぉおう……昭和的な……スパルタ指導は、ごほっ、今時流行りませんよ……?」
呼吸を整えながらしだけ反論する。
というかこれは本當に死ぬこともあり得る。
人間っていうのは長時間を酷使させると意外なほどあっさり死んでしまうものなのだ。
昨今のニュースでもよくスパルタ指導が問題になっていたりする。
だけど勇者が死んだらこの國にとっても問題だ。
そう考えたらこの人は何か考えを持っていたのかもしれない。
回復系スキルを持ってるとか。
だけどその考えを読み取ったのかセラさんは平坦な聲で言った。
「勇者が死んだら問題……とでも思っているのか?」
まるで違うとでも言うようなその言葉。
僕が理解できずにいるとセラさんが予想外のことを言ってくる。
「確かに問題だろうな、この國にとっては」
「ん?」
なんだ、どういうことだ?
僕が理解できないままでいるとセラさんが再び言い聞かせるように言ってきた。
「國は困る。だが私は困らない」
え、どゆこと?
「確かに何らかの処分はあるんだろう。だが々首を落とされる程度だ。どれだけひどくても拷問よりキツイということはないだろう」
……ん? え?
「もう一度言おう」
セラさんは僕をまっすぐ見據えたまま言ってくる。
「私はお前が死んでも一向に構わない」
あ、これ本気で言ってる。
僕は理解した。
そして、ふいにゼンさんの言っていた言葉を思い出す。
『死ぬなよ』
なるほど……今理解した。
この人々振り切れてる。
僕がどこか他人事のように考えているとセラさんは一言。
「走れ」
……死ぬかもしれない。
いや、ほんとに。
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