《神様との賭けに勝ったので異世界で無雙したいと思います。》第36話
七大罪スキル。
確認されているのは現在4つ。
『暴食』、『怠惰』、『』、『強』。
所有者も4人。
ただし暴食の勇者は既に故人だ。
だから七大罪スキルで現存するものは3つだけ。
僕の強は仲間の皆にしか言ってないため一般的に報が知られているものは殘り2つ。
そのの一人。
『』スキルの所有者が―――
「エルフの真祖アルテナ……ってわけですか」
ガリウスさんから聞いた話をまとめるとこういうことらしい。
なんでもとはあらゆる力を生命力へと変換できるスキルらしい。
大怪我で死にかけていようと、病魔に蝕まれていようと、壽命が盡きかけていようとも―――
「生きている限り再生できる力、ですか」
何それ半端ないな。
僕の治癒はもちろん、栗田さんの聖も比較対象にすらならない。
圧倒的な回復能力。
「ああ、戦闘が多くなるなら會ってみてもいいんじゃねーか?」
ふむ……確かに回復要員はいるに越したことはない。
しかも聞いた限りでは明らかに僕たちよりも上位のスキルだ。
正直パーティにってほしい。
「でもどこにいるか分かるんですか?」
秋山さんの質問。
うん、それだよね。
居場所が分からないなら會いようがない。
だけどガリウスさんは心配ない、と言ってメモを渡してきた。
「……これは?」
「エルフの里ってのは常に結界が張られてるんだ。エルフの先祖たちが何百年もかけて創りあげた結界がな。そこを通るには霊言語……まあ合言葉みたいなものが必要なんだよ」
「これを唱えれば通れると?」
合言葉が変わってなかったらな、とガリウスさんが付け加える。
「ここから南西に二日くらい移した森の奧……一本だけやたらデカい木が顔を出してるところがある。そいつが目印だ。一応周辺の地図もやるよ」
 
2日か……遠くない。
むしろかなり近い……それくらいの距離でこの報を聞けたのは運が良かったんだろう。
僕はみんなを見る。
どうしよう? と。
南西に二日くらいということは目的地の中間あたりにある場所だ。
寄ってもいいかなという確認を取る。
すると皆は―――
「私は行ってもいいと思います」
「そうですね、それにエルフっていうくらいならほかにも凄い魔法とか使える人もいるかもしれませんし」
「わ、私は見てみるだけでもいいと思ってます。あ、勿論仲間に加わって頂けるなら心強いですけど」
結論は一致した。
僕も同じような意見だ。
戦力としてもだし……壽命の長いエルフの人なら、父の手記に書かれていた忌のスキルについても知ってる人がいるかもしれない。
「そういえばなんでガリウスさんはのことを知ってたんですか?」
僕たちが授業で習った容によれば七大罪スキルの効果は一つも知られていないとのことらしいが。
ガリウスさんが「ああ、それはな」と、説明してくれる。
「アルテナは誰彼構わず治す聖人みたいなだからな。一部のエルフの間では有名な話さ」
へー、そうなのか。
というかこの人エルフってことを隠してないのか。
フードなんて被ってるからてっきり知られたらマズいのかとばかり思ってた。
まあそれはいいや。
エルフの一部しか知らない報か。
確かにとっておきだ。
神眼スキルで噓をついていないことも確認できた。
確かにこの世界ってインターネットも郵便局もないし報の伝達がしきれてないところもあるからね。
そういう報が一つくらいあってもおかしくはない。
「さて、それじゃあさっそく……」
「ああ、ちょっと待ってくれ」
立ち上がろうとしたところでガリウスさんが僕たちを止める。
そして、肩から下げていたカバンを開ける。
ガサゴソとしばらく中を漁るとそのカバンの中から何かを取り出した。
「これをアルテナに渡してもらえるか?」
「……本、ですか?」
「手紙も挾まってる。手紙に関しては……伝言も一緒に頼まれてくれないか?」
手紙ということはガリウスさんとアルテナさんは知り合いなのだろうか?
何にせよ特に斷る理由もないので僕は頷く。
「いいですよ。もし會えたら伝えます」
「ああ、ありがとう。それじゃあ伝えておいてもらえるか?」
ガリウスさんは何でもないことのように言ってくる。
まるで日常會話をするかのように。
當たり前のことのように―――
「『くたばれ』ってな」
【書籍化決定】婚約破棄23回の冷血貴公子は田舎のポンコツ令嬢にふりまわされる
【第十回ネット小説大賞受賞。11月10日ツギクルブックスより発売です!】 侯爵家の一人息子アドニスは顔よし、頭よし、家柄よしのキラキラ貴公子だが、性格の悪さゆえに23回も婚約を破棄されていた。 もうこれ以上婚約破棄されないようにと、24番目のお相手はあえて貧しい田舎貴族の令嬢が選ばれた。 そうしてやってきた令嬢オフィーリアは想像を上回るポンコツさで……。 數々の失敗を繰り返しつつもオフィーリアは皆にとってかけがえのない存在になってゆく。 頑ななアドニスの心にもいつの間にか住み著いて……? 本編完結済みです。
8 82エルティモエルフォ ―最後のエルフ―
普通の高校生、松田啓18歳が、夏休みに海で溺れていた少年を救って命を落としてしまう。海の底に沈んで死んだはずの啓が、次に意識を取り戻した時には小さな少年に転生していた。その少年の記憶を呼び起こすと、どうやらここは異世界のようだ。もう一度もらった命。啓は生き抜くことを第一に考え、今いる地で1人生活を始めた。 前世の知識を持った生き殘りエルフの気まぐれ人生物語り。 ※カクヨム、アルファポリス、ツギクルにも投稿しています。
8 108まちがいなく、僕の青春ラブコメは実況されている
不幸な生い立ちを背負い、 虐められ続けてきた高1の少年、乙幡剛。 そんな剛にも密かに想いを寄せる女のコができた。 だが、そんなある日、 剛の頭にだけ聴こえる謎の実況が聴こえ始め、 ことごとく彼の毎日を亂し始める。。。 果たして、剛の青春は?ラブコメは?
8 100ニゲナイデクダサイ
主人公の聖二が目にしたもの。 それは、待ち合わせしていたはずの友人…… ではなく、友人の形をした"何か"だった。 その日をきっかけに、聖二の平和な日常は崩壊する。
8 58これが純粋種である人間の力………ってこんなの僕のぞんでないよぉ(泣
普通を愛している普通の少年が、普通に事故に遭い普通に死んだ。 その普通っぷりを気に入った異世界の神様が、少年を自分の世界に転生させてくれるという。 その異世界は、ゲームのような世界だと聞かされ、少年は喜ぶ。 転生する種族と、両親の種族を聞かれた少年は、普通に種族に人間を選ぶ。 両親も當然人間にしたのだが、その事実はその世界では普通じゃなかった!! 普通に産まれたいと願ったはずなのに、與えられたのは純粋種としての他と隔絶した能力。 それでも少年は、その世界で普通に生きようとする。 少年の普通が、その世界では異常だと気付かずに……… ギルクラとかのアニメ最終回を見て、テンションがあがってしまい、おもわず投稿。 學校などが忙しく、現在不定期更新中 なお、この作品は、イノベイターとはまったく関係ありません。
8 122クラス転移、間違えました。 - カードバトルで魔王退治!? -
カードバトル。それは、少年少女が駆け抜ける"夢の軌跡"。 季節は春。5月1日の暖かな時期。 修學旅行のスクールバスに乗る2年4組の生徒達は、謎のドラゴンと遭遇する。バスごと生徒らを連れ去るドラゴン。彼が向かった先は、とある美しい宮殿だった。 なんと! 2年4組の生徒は、契約により異世界に召喚されていた。そして、彼ら彼女らの知らぬ間に、魔王討伐の誓いを結ばれていたのだ。しかも話によると、その契約は手違いで、2年4組でなく、2年1組を召喚するはずだったとか言って、ふざけるなと激怒!! 権力も金もコネも力も無い、ただの高校生。そんな2年4組達が、魔王を倒す手段は『カードゲーム』での真剣勝負!? 超個性的なクラスメイト達が送る、全く新しいクラス転移ファンタジー! 果たして2年4組の生徒達は、無事に元の世界に帰還することができるのか!! ※第14話、デュエル回です。
8 118