《異世界転生者〜バケモノ級ダンジョンの攻略〜》六十階層〜初めてのモンスタートラップ〜
最近眠すぎ。
ボスを倒して、サンドイッチを食べ終わり、また下の階層に向かっていった。
「さてさて、次はどんな魔が出てくるかな」
そんな時に、何かがカレンの探知魔法に引っかかった。
「この魔力は、人型じゃないか。飛んでる。てことは、バット系の魔かな?」
そのまま、魔のいるところに向かった。
「キュル」
「え?」
さっきから知していた魔の近くに來たが、何やら可い鳴き聲が聞こえた。
「まさか!?」
何か思い至ったのか、今までの數倍の速さで走っていった。そこでカレンが見たのは、水のドラゴンだった。そこで、ドラゴンもこちらに気づいてつぶらな瞳でこちらを見つめてきた。するとドラゴンは、ものすごくうれしそうにこちらに寄ってきて、頭にしがみついてきた。
「痛い痛い! 爪が食い込んでる!」
「キュル?」
「いやいや、何で、何のこと? みたいに首かしげてるの?」
「キュッキュル!」
こんなにうれしそうに、私の頭の上で羽ばたかれたら、もう何もできなくなっちゃうよ。
まぁ、いったんそれは置いといて、そのまま探索に行こうとしたら、ドラゴンが飛んでついてきていた。
「まさかこれさ、意図しないうちに「刷り込み」をやっちゃったかな?」
その言葉にこたえるように、ドラゴンは一聲鳴いた。
「ま、まぁ、可いから一緒に暮らしてあげてもいいけど、名前つけてあげなくちゃね。ねぇ、ドラゴン、名前なにがいい?」
「キュル?」
「それじゃ、ヒュドールはどうかな? 私の故郷のギリシア語で、水って意味なんだけど」
「キュル!」
「お、喜んでくれてるみたいで、よかったよ」
ドラゴンは、魔の中でも知能が高く、人と會話することなんて、いともたやすくできてしまう。けれど、ここまで小さくて生まれたばかりの竜が言葉を理解してるなんて、し驚いてるよ。
「それじゃ、これからよろしくね、ヒュドール」
「キュル!」
こうして新たな仲間、ヒュドールとダンジョンを攻略するのだった。
だが、それでもカレンは何か不安だった。ドラゴンが、しかも竜が一匹で歩いていたのだから、龍が近くにいてもおかしくないのに、さっきから、ただの魔の反応しかないのだ。何も起きなければいいな。と、思いながら、カレンはダンジョンの奧まで進むのであった。
それからは、ヒュドールの強さを知りたくて、一度戦わせてみたが、やはり竜、まだまだ弱いね。これは、強く育てるぞ! 魔力は、私の近くにいれば勝手に強くなるから、安心だね。龍になれば、もっと強くなるから、あれ? 私することなくね? いやでも、健康管理は私がやってやる! でもドラゴンって何食べるんだろ?
そんなことを考えていると、前から、リザードマンが3迫ってきた。
「ヒュドール、今回は私がやるから、そこで見ててね」
「キュル!」
リザードマンは曲刀を持っている。どちらかと言えば刀に似ている。そして、やはりリザードマンなだけあり、3で連攜をして攻撃を仕掛けている。
リザードマンAが、下から切り上げるように迫ってくる。BとCは、左右から斜め上から切り下げてくる。
カレンはAの攻撃を後ろにしずれ躱す。だが、BとCの攻撃がそこで接近してきた。カレンはその攻撃がちょうど重なるところで、刀を構えけ止める。
リザードマンは、カレンのけ止めを見て後ろに下がろうとするが、一瞬の直時間を見逃さなかった。
カレンは、刀に魔力を流し青と白の雷を纏わせた。その雷を刀を伝ってリザードマンを丸焦げにした。
それを見たリザードマンAは、激し、力任せに曲刀を振る。まさにそれはドラゴンの一撃。それを簡単に見極めてカレンはその攻撃をけ流して、リザードマンの後ろに回り首を切り落とした。
「こんなところか。でも、手を抜くのはだめだよね」
「キュル!」
「あ、居たんだった」
「キュル!」
ヒュドールがいることをすっかり忘れていて、怒られてしまった。反省反省。今までずっと一人だったから、ごめんね。
「これからは、ヒュドールがずっとそばにいてね」
「キュル」
もちろん! と、でもいいそうな返事をしてヒュドールは私の頭の上に乗ってきた。
「もう、そこが特等席になったね。長したらやめてほしいけどね」
それから、68層にカレンが著いたときにあるものを見つけた。
「ここ、モンスタートラップだ。今日の寢床ゲット! よし、ヒュードル。今回は共闘しようか」
「キュル、キュル!」
「お、やる気だね~。私たちの最強コンビ見せてやるわよ!」
そして、カレンとヒュドールは、モンスタートラップの中にっていった。
ここで、モンスタートラップについて説明を挿むとしよう。モンスタートラップにはwaveが三つあり、大一waveごとに三十ほどの魔が生まれてくる。一waveの終わりにはし強い敵が現れる。そいつを倒すと五分の休憩がるようになっている。これは、いまだに解明されていないダンジョンの謎とされている。そして、三waveをきっちり終わらせると、十二時間はそこには何も生まれず、外からの魔の侵もなくなる。これも、ダンジョンの謎だ。なので、モンスタートラップを攻略したら、そこで一夜を過ごすことも冒険者ではよくある話だ。
これで、一旦モンスタートラップの話は終わりだ。何かあったら、またその都度解説を挾むとしよう。
カレンたちがモンスタートラップの中にると、まず出てきたのは、何の屬も持たないただのウルフが、十五。ポイズンバットが、十五。計三十の魔が生まれた。
すぐにでも終わらせたかったカレンたちは、一瞬でケリをつけに行った。
「ヒュドール。バットに水魔法をお願い」
「キュル」
ヒュドールが、返事をすると。ヒュドールは水のブレスをポイズンバットに向けて放った。ポイズンバットは、上手く避けられずに、四分の五がそれに當たり、水と一緒に地面に落ちてきた。カレンは続けて攻撃を仕掛けた。雷魔法「ライトニングブレス」敵がいる前方に向けてはなった。相手は、きっと何が起こったを認識する間もなく、灰になったことだろう。すると、魔の死骸が一か所に集まり、何かの形に変化した。
「あれが、最初のボスですか。一気に決めるよ、ヒュードル」
「キュル」
一wave目のボスは、オーガだ。
「土魔法「ロック」」
この魔法は、言葉の通り土を固める魔法だ。これで、オーガの足元を固めきを封じた。
「ヒュードル、ブレスをお願い。魔力を一點に集めて、それから発ね」
「キュッ、キュル」
「頑張って、焦らずね」
そして、ヒュドールは、口元に魔力を集めだした。
「さすがはドラゴン。魔力作はもう一人前か」
そして、とても細い水のブレスは、オーガの心臓を一刺し。オーガは、あっけなく倒れ霧狀の魔力になって消えていった。
「よくやったね、ヒュドール」
「キュル!」
ヒュドールと、一waveを乗り切り、一緒に喜び合っていた。
前までは、こんなことする相手もいなくて、一人黙々と攻略してたから、寂しかったな。
「これからも、よろしくね。ヒュドール」
「キュル?」
カレンのその言葉にヒュドールは、どうしたの? とでも、言いたそうに首をかしげた。
「何でもないよ。さ、二wave目も頑張ろうか」
「キュル!」
ヒュドールの聲は、魔が生みに出される音で掻き消された。
そして、二wave目も三wave目も、全く同じ魔が出てきて消えていった。これから、十二時間は魔も湧かず魔も出りできない。不可侵エリアが完した。
「ヒュドール。これから野営を始めるとしよう」
「キャル〜」
「あはは、フュドールも疲れたよな。ここで、一杯休むとしようね」
こうして、初めてのモンスタートラップを攻略して野営の準備を始めた。
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