《ファルダーミール -明日の世界-》第34話 狂人鬼人

「なに?あははは!!笑わすなよ小娘ふぜいが!」

カヤトはとても気悪い笑顔で黒髪を見つめていた。謎の笑い聲を上げながら。

「どうしんたんどすかあんさん?さっきとはまるで人が変わったようなじであるりすけど?」

「変わった?変わったかもな!あははは!」

右手で頭を押さえながら笑い出すカヤト。その笑い聲にはなにか狂気じみたものをはらんでいた。

「一式 桜」

桜の花びらのようなものが現れ、カヤトの息のを止めんと無數の花びらが襲い掛かる。

「ぬる〜な〜黒ちゃん〜?」

カヤトを花びらたちが包み込みその息のを止めんとしたが効かず、カヤトはヘラヘラとしていた。

カヤトは花びらが襲い掛かってきた瞬間に、そのすべての花びらを刀の黑で切り裂いていたのだ。そう、花びら自が切られたと気づくのに遅れるほどに速く。

「なんでありんすか、その速さは!?」

「そう、驚くなよ。黒ちゃん〜」

「黒ちゃんではないでありんすよ!」

黒髪はカヤトに黒ちゃんと呼ばれ頬を赤め怒っている。

「二式 夜桜!」

「ほう?きれいだな?」

「馬鹿にするなです!!」

「なんだ〜?言葉遣いがおかしくなってるぞ〜?」

とことん馬鹿にしたような聲でカヤトは黒ちゃんに語りかける。

それに対して黒ちゃんは大変ご立腹のようである。

地団駄を踏んでいて、かわいい。

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