「お？なんかもうひとつ落ちてるな」

  緑の寶石が落ちていた場所の橫に小さな黒い結晶がキラリとった。

 「なんだ？暗い寶石？」

 ポンッ！

 「うぉ！なんだ！」

 手に持っていた黒い寶石が小さな発を起こした。 

 その発にビックリしてカヤトは目を瞑る。

 「うん、なんだこれは？」

 目を開けると、右下に緑の謎のステータスバーが表示されている。

 首を降ってみても消えないところをみると視覚に直接作用しているのか？

 目を瞑ったりしてみても消えない。

 変わらず右下に表示されている。

「なんなんだこれは……」

 『鑑定の石により、鑑定眼結晶を獲得しました』といった文字が視界ないに表示された。

 「鑑定眼とか、ここはアニメの中かよ」

 そうはいいつつも心嬉しそうなカヤト。

カヤトはミノタウロスを倒したことにより現れた扉を開けてさらに進んでいく。

「階段か」

暗く螺旋狀につながる階段。

「なんか寒いな」

螺旋階段を下っていくとだんだん寒くなってきた。

螺旋階段を降り切り、扉を開けるとそこには一面の雪景が広がっていた。

「こりゃ寒いわな」

シンシンと降り積もる雪が可らしい白兎に被さっていて可らしい。

その他のもいるようだが、他の視線もじる。

ズボ、ズボ……

「なかなかに積雪が深いな」

雪の中に足をれ深いことを確認するカヤト。

普通のスニーカーを履いてきていたために足に雪がって冷たい。

「そういえば、今年のクリスマスはどうしようかな。去年は西城と一緒に修行がてら山に行ったっけな。懐かしいな、西城、ヤダとか言っておきながら結局修行してたな」

ヤダとか言う西城を無理やり……いや、自主的に修行をさせた去年の冬を思い出した。

そんなことを思いながら、雪道を歩いていると目の前の森林から殺気をじた。

「ワォ～ン！」

鑑定結果

種族名：ホワイトウルフ

HP：500

特徴：走るスピードが速い、また、その白い並みはとても上質なコートの材料として重寶されている。

鑑定結晶により。あの走ってくる狼の名前が表示される。

特徴の説明が雑な気がするのだが。

呑気にホワイトウルフを斬りつけながら鑑定していると、大量の足音が聞こえてきた。

斬りつけたホワイトウルフのにつられたのか、他のホワイトウルフたちが集まってきた。

その數、約100匹。

「おいおい、冗談じゃないぞ！さすがに相手をしてられるか！」

カヤトは目の前の斬りつけたホワイトウルフにとどめを刺し兎のごとく逃げ出す。大群のホワイトウルフとは逆方向に。

雪煙を上げながらホワイトウルフから逃げるカヤト。

「あああああ！めんどくさいな！？」

「「「ワゥ～！」」」

「ワゥ～！じゃねえよ！？」

「ワゥ～！？バウ！！」

「バウでもねえよ！？噛みつくなよ！！」

カヤトの服の裾に噛みつくホワイトウルフ。

もちろんのこと、狼に噛みつかれることを前提として作られていないカヤトの服はどんどんボロボロになっていく。

「ああ～！お気にりの服だったのに！？」

悲しきかな、カヤトの服は無殘に噛み裂かれていく。