《ファルダーミール -明日の世界-》No/9

説明がつかないということは何かしらの力が働いているということだろう。

「ふん、なるほどな。そういうことか」

鏡に顔を近づけてよく見てみると。幾何學模様の細いが彫られている。

ん、この幾何學模様かなり古いな。

なくとも俺の知っているどの幾何學式とは違う。

ただ、予想はつく。おそらく、空気中の霊力などを吸収し、鏡自の自修復をする式だろう。

ただ、これだけではないな……。

「一応、確認をしておくか。はぁ!!」

思い切り、鏡を床にたたきつける。

結果としては、割れた。

それはもう、カシャン!!と大きな音を立てて。

「……あれ?直らないな?ちょっと、破壊し過ぎたか?」

しばらく、待っていると。

砕け散った鏡の破片が淡い放ち始め、が元あった場所に徐々に集まり始まる。

飛んで集まるなどではなく、地面(木の板の上)をズリズリとゆっくりとりながら。

「よかった。さすがに、を壊したなんて組織の上のやつに知られたら怒られるしなぁ~」

教戒條例

第35條…ならびに、霊的力などをもった神を壊してはならない。なお、例外として、神が悪霊化、ならびに、邪神化していた場合はその限りではない。

以上の條例がある。

それに、うちの組織は、特殊なやつが多い。

良くも悪くも、何かしらの霊的、神的、付喪神的、呪い的、悪霊的な力を持っている人たちが集まっている。

なかには、その力のせいで迫害やめにあったりした奴もいる。

人は、自分と違う力や外見をもったものを差別する傾向がある。

なぜだろう、同じ人間であるということには変わりがないのに。くだらない!!

おっといけない、し昔のことを思い出してしまって熱くなってしまった。

「お、直った」

いろいろと考え事をしていたら、いつの間に鏡が直っていた。

「うん?」

『我の眠りを妨げるのは誰じゃ?』

「……これは、脳に直接聞こえてきているのか。思念ってやつか」

『もう一度、問う、我の眠りを妨げるのは誰じゃ?』

思念の聲は、どこか凜としていて、儚げで悲しげで、威圧的であった。

「誰か?人に聞く前に自分が名乗れ」

おそらく、神である思念を発している鏡に向かって何とも失禮なことを言うカヤト。

怖いもの知らずである。

『ふん、人族ごときが。神である我に対してその口の聞きよう。一度、死ぬか?」

「何を言って!?……っは!!」

次の瞬間、大量の桜が咲いている川辺が視えた。

一瞬だが、確実に視えた。

『どうじゃ?人の子よ。我が神であるゆえんをじられたじゃろう?』

「いまのは、隔離世界?」

『ほぅー、あの一瞬で我の技を見抜くか人の子よ。やるの~』

「やはりか……」

隔離世界…隔離世界とは、莫大な力を有している神などの存在が創り出す世界。

その世界では、全てが隔離されており、現実世界の常識が通じない。

隔離世界から逃れる方法は、隔離世界現存の時間切れを待つか、自分自も隔離世界を創り出すことでしか抜け出すことができない。

隔離世界は現実世界に長く存在していられない。

隔離世界は所詮、創り出された空間。そのため、現実世界に隔離世界を生み出した場合、現実世界の修正力によって消されていく。

『して、人の子よ。もう一度、問う。何者じゃ?』

「俺の名は、カヤトだ」

『ほう、態度は変えぬかお主。なかなか、芯が通っておるの』

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