《ファルダーミール -明日の世界-》No/10

「……とある妖怪を探している」

  神に恐れを抱かぬカヤトは、相変わらずのため口で神に目的を告げていた。

  質問に対するカヤトの返答を聞いて神は悩む。

る程、うむ、おそらくそなたのむ妖怪は來ておらんぞ。なくともこの、前門神院ぜんもんじんいんの間には、のう~』

と、神は言う。

「そうか……なら、ようはないので失禮する。邪魔をしたな」

  カヤトは目的の妖怪がいないということがわかると、そそくさと西城のいる山上の神院に向かおうとす。

『……待て』

  小さな聲で神は、カヤトを引き止めようとする。しかし、その聲が小さいためカヤトには聞こえていない。

 「……?」

  『………えぇい!………待てと言っておるのじゃ!!人の子よ!!』

  ボソボソと聲が聞こえたと思ったら、急にびだしたぞ、この神。

   そう思い振り替えるとそこには、小さな背をした、巫服のキツネ耳が顔を真っ赤にしながら立っていた。

  ……狀況的に、こいつがあの鏡に祀られていた神なのだろうが…………小さな。

『いま、失禮なことを考えたじゃろ、人の子よ』

  さすが、『神』勘のよろしいことで。

「いや、別にそんなことは思っていないが」

  なに知らぬ顔で噓をつくカヤト。

『噓じゃな!?神に噓をつこうとしても無駄じゃぞ!!』

  キリッとした目でをこちらを睨むキツネ耳の神。

「あ、やっぱりですか」

  ですよね~と、いった反応を神にするカヤト。

  というか、先ほどまでと違い神としての威厳のようなものが無くなっている。

  はたまた、神に対して失禮なことを思うカヤト。

『お主!?また、我に対して失禮なことを考えたの~!!』

「いや、別に」

『だから、神に噓は通じぬと言っておるじゃろう!!』

「そうだったか?」

  すっとぼけるカヤト。

『先刻、我が申したであろう!!』

  しだけ赤かった顔をさらに赤くするキツネ耳

「すまない、すまない」

  一応謝っておくか。

『本當に悪いと思っておるのかお主』

「思ってるよ」

『……どうやら、本當のようじゃな』

  キツネの眼が琥珀に染まる。

  おそらく、眼に神力を集めているのだろう。今回は、このキツネをしっかりと観察していたため確認することができた。

  神眼って、壁などが一切関係なく、覗き放題だからストーカーからしたらから手が出てくるほどしいだろうな~。

「で、なぜ。俺を引き留めたんだ?」

『それは……』

    人が読んでいる<ファルダーミール -明日の世界->
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください