《異世界チートで友達づくり(仮)》結果②
4人組の中の大剣の男が急に立ち上がって聲をあげた。
「よ〜し!ベルちゃんのを全力で応援するぜ!」
「おう!やってやろーぜ!」
「全員で協力すりゃあ何とかなるだろ!」
「青春だね〜」
「なんの話?」
一人に便乗して他のみんなも順に聲をあげた……………ん?
「よっしゃぁぁ!そんじゃあ早速…………え?」
みんなが揃って聲のした方を向く…。
そこにはニッコリと不気味な笑みを浮かべたひとりの男が両サイドの男の人の肩にポンと手を置いて立っていた。
そしてニッコリしたまま口を開いた。
「なんの話?俺も混ぜてよ」
ーーーーアオイだった。
「アオイ!?」
「げっ!お前なんでここに!?」
私が驚きを隠せない中男達が慌ててアオイから距離を取った。
2~3mほど距離を取ると男達は臨戦態勢をとる。
「お前!どーやってここが分かった!」
慌てた様子の男とは裏腹にアオイはとぼけた様子で答える。
「え?…ふつーに森の奴らに聞いたけど?」
「「「「「…………へ?」」」」」
予想外すぎる答えに思わずベルでさえもが間抜けな聲をもらす。
アオイが気にした様子すらなく続ける。
「いや、俺これでもこの森の主だぜ?」
「「「「「…………」」」」」
みんな唖然としている。そんな中、大剣の男が口を開いた。
「……ど、どーやってここが分かった!」
現実があまりにけ止め難いものだった時、人というのは否定したくなるものだ。
「いや…だから、森のやらモンスターやらに聞いたっての」
平然と答えるアオイが続ける。
「いや〜森の主ってすげぇな。森に住んでるモンスターとか襲ってこないしなんでも言うこと聞いてくれるし、おまけに言葉もある程度なら理解できるしで、もうマジ最高だわ」
とんでもないことを説明しだすアオイ一同は口を半分開いたまま靜かに耳にいれていた。
アオイの説明を聞き終えたところで敵も味方も関係なくひとつ共通の事を思った。
(「「「「「…………ター〇ンかよ……」」」」」)
ちょっと遡って『コルベ村』ーーー
アオイは走ってコルベ村を風をおこしながら走り抜けていた。
その後『コルベ村』を抜け森へとった時にが発しいくつもの白い點が森の中からこちらに向かって來ているのが分かった。
「な…なんだ!?」
アオイはその場に立ち止まり«牙狼丸»を抜いて両手で正面に構えた。
靜寂の続く中、アオイの意識はのレーダーと正面に広がる森の木々へと互に向けられていた。
そして一本の木々の葉がカサカサと音を立てたと思うとすぐに一匹の赤の猿が飛び出してきた。
気を引き締め冷靜に臨戦態勢をとるアオイ。
そして次から次へと同じ種類の猿が飛び出してきたがどーしてか戦闘にはならなかった。
なぜなら、猿たちがみんなアオイの方に向いて膝をつき頭を垂れていたからだ。
「………え?」
思わず聲がもれる。それもそうだろう。なんせ視界全部に敬意を表した猿が木の上やら地面やらにざっと200以上いるんだからな。
すると先頭の猿が口を開いた。
「主あるじサマ…オ困リノヨウデシタノデオソレナガラ參上シマシタ」
ぎこちないがしっかりと人の言葉を発していた。
恐る恐る猿に質問をしてみる。
「お、お前らはなんなんだ…?」
先頭の猿が同じくぎこちなく答える。
「我々ハ«クレーバーモンキー»トイウ種デアリマス。代々、主様ノ補佐ヲ努メサセテ頂イテオリマス」
「主様の補佐?」
「ハイ…元々ハ«ベアウルフ»様ニ仕エテイマシタ」
そうか…俺がその主だった«ベアウルフ»を倒しちまったから主の権利が俺に移ったのか。
「主様ハ、コノ森ヲ支配ナサッテイルノデス」
俺もしかして…やばいことしちゃった…?
「経緯は分かったけど…結局俺になんの用?」
「ハイ…我々ノ森ニ5人程、侵者ガオリマシタノデ報告ニ參リマシタ」
恐らくベル達だ!こんなにも早く見つかるとは…。
「そいつらの場所は!?」
「ハイ…今ハ見失ワヌヨウ3匹程付ケサセテイマス」
「今すぐ案しろ!」
「意…コチラデゴサイマス」
それから1~2分ぐらい走ったらベル達のいるへと到著した。
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