その夜､またしても俺の理がベルによって崩壊寸前になった…。

ベルにあーんをしたその夜､俺はいつものようにソファで寢る準備をしていた。

｢ベルは一どーしたんだ…？｣

そんな事を聲にもらしながら準備を進めているとベルが俺の服を後ろから引っ張った。

その時､ある出來事が俺の脳裏を過ぎった。

｢べ……ベル…さん…？さすがにそれは〜…｣

俺の脳裏に過ぎったのはーーーー

｢……一緒に…ねる……｣

これだった…。

異世界転生初日の夜にベルはいつの間にか俺の寢床に潛り込んできてたんだ。

無意識で一緒に寢てても理がズタボロになりそうだったのに､一緒に寢ると意識するとか……もう俺死ぬ…。

｢いや、ベル…？さすがにそれは…｣

｢…この前一緒に寢た｣

｢お前…覚えてないとかゆってなかったか？｣

｢………………………今のなし…｣

｢できるかァ！！！｣

｢………お願い｣

上目遣いに言われたのでちょっとドキッとしたが逃げるようにソファに寢転がった。

でも､気づいた時には俺は宙に浮いていた。

｢はァァァあｯｯ！？？｣

ベルが下で指をたてていた。何やらイタズラな笑みを浮かべていた。

｢な、なんだこりゃあぁぁぁ！｣

｢生活魔法の一種だよ｣

『を習得しました』

脳に聲が響いた時にはベルはもう移を始めていた。

ヤバいヤヴァイヤバいヤヴァイ！！早く解かねぇと！！

そう思い詳しく見ることにした。

…れたをなんでも軽くし浮かせることができる。しかし自らのは浮かせられない。任意発。

解き方書いてねぇ……。

そのままベットまで連れていかれ一緒に寢ることになった…。もう､俺死にそう。

ベルが寢付いた頃､抜け出そうとしたが､正面から抱きしめられていて抜け出せそうになかった。

｢はァ…今日は一どーしたんだよ…｣

頬がほんのり赤いベルを見ながらそう口には出したが自分では薄々ベルの行の意味が分かっていた。

寂しかったのだ…とてつもなく。

だから唯一この家に一緒に暮らす俺に甘えたかったんだ。

明日のベルの答えがどうなるか分からないけどその答えに俺は従う…そう決めたから。

そう思いながら俺もいさぎよく眠りについた。

朝目覚めると真ん前にベルの顔がありこちらを見つめていた。

徐々にベルの顔全が赤くなっていくのが分かった。

｢キ……｣

｢……き…？｣

ベルの言葉の続きが想像出來ずに思わず聞き返していた。

｢きぁぁぁぁぁぁぁぁあああ！！！！｣

ベルのび聲とともに俺の顔面に右ストレートがとんできた。

そのまま壁を突き破って森へと飛ばされた。

しばらくして俺達は村長の家に向かっていた。

｢本當にごめん！アオイ｣

ベルが歩きながら両手を俺に合わせて謝罪していた。

その俺は鼻を止めるのに必死になっていた。

｢いいよ…で、昨日の事はまた覚えてないと？｣

｢はい…面目ありません…｣

｢また噓じゃねぇよな？｣

｢とんでもない！｣

｢てか、昨日はどーしたんだよ｣

｢いや〜、エールを一杯飲んだら酔ってしまって〜…｣

｢酒弱すぎだろ！｣

エールはこの世界でのビールのようなものだ。こっちでは17歳で人とみなすらしい。

そんなこんなで村長の家について中へった。

中にはカメルとケイルがいた。

｢おぉお主らか…で、答えは出たかの？｣

｢うん、ちゃんと出たよ｣

そしてベルが一回大きな深呼吸をしてから続けた。

｢私…半霊族ハーフエルフになるよ｣