《異世界チートで友達づくり(仮)》事③
「この國を、救って下さい…」
「「「ッッ!?」」」
スサラのその言葉により全員が息を呑んだ。
直後空気が一変し思っ苦しい空気に変わった。
「國を━━」 「━━救う?」
「はい、」
俺とベルが言うとスサラは返事をしてそのまま話を続けた。
「私の名前はスサラ・L・フォントラートと申します」
「「フォントラートぉぉお!?」」
ベルとダルが同時に聲をあげた。
ビックリした…なんだ?なんかおかしい事でもあったのか?
「どうしたんスか、二人とも?」
フォックも同じ疑問を持ったらしくキョトンとした顔で2人に聞いた。
「あ、フォックちゃん全然世間の事知らないんだったね」
「なに、“ちゃん”だと!?そこの獣人っての子なのか!?」
「黙りなさい変態…!」
「おぉ、結構毒舌ぅ〜!」
ベルが今までのないほどの顔で軽蔑して言うとダルはしみじみと激していた。
「そんな事よりベル、スサラの名前ってなんか変な所あったか?」
その俺の問いにベルが答えてくれた。
「変もなにも、フォントラートっていったらこの國の王族の名前だよ!」
「な、なにぃぃぃぃぃぃい!?」
王族の名前って事は……。
「スサラって、王様…?」
俺が震えながら聞くとスサラは一度お辭儀を済ませてから丁寧に自己紹介を始めた。
「改めて申します。私は『ラルズ王國』第一王、スサラです。まずは私の話を聞いてもらえないでしょうか…」
「そうだったのか…まぁ話自は聞くよ」
わざわざ王様が俺の元まで出向いてくれたんだからな、話を聞かずに追い出す選択肢を選んだら即バットエンドコースだ…。
友達を作るためにありとあらゆるゲームをやり込み様々なシチュエーションを徹底分析した経験が今実っている。
その後スサラは俺達に事を説明した。
王國とはまるで遠い存在の部外者の俺達に…。
「元々この『ラルズ王國』は奴隷制度を完全廃止する獨立國家的な立ち位置にありました」
「奴隷制度の完全廃止…そんな事で行政は上手くいっていたのか?」
スサラの言葉を聞いたダルがそんな疑問を出した。
確かにこの世界では奴隷制度が一般的になっている。様々な雑用を押し付け同じ人間同士で地位を厳しく差別している。
確かに俺も奴隷制度に関しては否定的だが仕方がないという思いもある。
この世界の文化は恐らく中世ヨーロッパ辺りに近いじに発展している。つまり技がそこまで発展していないのだ。
それを補う形で奴隷制度が存在する。そうでなければ━━
「當然奴隷の地位がいない事により、金銭等のトラブルが日常茶飯事でした」
━━こうなるのだ。
奴隷は無償で雑用をこなす。だからその地位を取り上げると當然仕事に対する対価が必要になるのだ。
「ですからこの國では以前まで治安維持のための法をいくつも制定しました。それによりトラブルが減し平和な日々が続きました」
まさに俺の元いた世界のようだな。
だが、そうなった以上この國には奴隷はいないはずだが…。
「ですが、現國王ユゲル・L・フォントラートは巧妙な手口によりこの國を大きく変えました」
「巧妙な手口…?」
ベルが繰り返すとスサラは軽く頷き続けた。
「ユゲルは…前國王の父を殺して今の地位まで上り詰めたのです」
「「「ッッ!?」」」
その場の全員が衝撃をけた。
「前國王が死去した事により最も地位の高かった私の兄であるユゲルが國王の座に就きました」
「國王を殺してって…どうしてそんな事を!お父さんなんじゃないの!?」
「ベル、気持ちは分かるが落ち著け」
ベルが聲を荒らげて言ったのを俺がなだめた。
無理もないだろう。生まれてすぐに両親を殺されたベルには相當ショックの大きい事のはずだ…。
「兄は奴隷制度の完全廃止について否定的な考えを持っていました。そしてちょうど1年ほど前の國民を城に招いた建國祭が行われた際、兄に雇われた暗殺ギルド[ナイトルーラー]によって父は殺されました」
「[ナイトルーラー]…夜の支配者」
「そのギルドなら俺も知ってるぜ」
俺が考えこんでいるとダルが聲をかけてきた。
「[ナイトルーラー]、2年前にできたばっかの殺し専門の暗殺ギルドだ。依頼されたら最後、どんな手を使っても100%対象を始末する。構人數は不明…しかもその頂點であるギルドマスターがすげぇ若かいヤツらしい」
「そんなギルドもあるのか…」
てっきりギルドは冒険者ギルドしか存在しないのかと思ってた。
そしてダルが付け足すようにギルドに関しての説明をしてくれた。
「ギルドってのはいろいろな種類のやつがあるんだぜ。商業や工業、冒険者みたいなギルドの他にギルドを自分で所有できるパーティギルドもあるぜ」
へぇ〜、いろいろなギルドがあるんだな…。
「ギルドを新たに作った時は必ずそれぞれのギルド連盟に加しないといけないんだが…[ナイトルーラー]は非加ギルド。要するに違法ギルドってわけだ」
そのダルのギルドの説明を聞いてからスサラが続きを話した。
「ユゲルが國王になってすぐに奴隷制度を開始し、反対派の意見を主張する者は誰であろうと國から追放していきました。私もその1人です」
「実の妹を追放するのかよ…」
あまりに衝撃的な事に俺が口に出すとフォックが俯く所が見えた…。
「それだけではないんです…今この國の裏ではとんでもない計畫が進行中なのです」
その言葉により皆の視線はスサラに向けられたのだった。
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